鎮守府にR-9Aが着任しました   作:あおい安室

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この小説は
エイプリルフールは無理でした……『作者』
輸送は俺たちに任せろ!『宇宙要塞ゲイルロズ職員』と
この小説を読んでくださっているTYPERの提供でお送りします

……本当に申し訳ありません。完成こそしていても出来があまりにもひどく皆さんにお見せできる水準に達しませんでした。
なのである程度ダイジェストにしました。


自走コンテナ 『TW-1』

エイプリルラプソディーと呼ばれた事件は、最深部のドプケラドプスに対して瀕死のR-9含むR戦闘機のの援護を受けたヘイムダルの陽電子砲による強行破壊作戦により、なんとか収まった。

それから3ヵ月近い月日が経ったが……

 

「……まだ工廠は直らないのか?」

 

建設作業中の工廠を執務室から眺めている提督は呟いた。

 

「はい。残されたバイド粒子などの処分に手こずっているのもありますが、やはり人手が足りません……」

 

それにしおらしく提督の服と似ているようでどこか違う、R戦闘機の存在する世界の地球連合軍の制服を着ているヘイムダルが回答した。

 

……あの戦いで鎮守府の受けた被害は決して小さくはなかったのだ。

まず施設面ではバイドに侵されていた以上、工廠は全て破壊する必要があった。

また、この際にR戦闘機の開発運用もしやすいように再建するのだ、等と明石は張り切っていたが。

問題はそれだけではない。

人材に対しても、被害が出ているのだ。

 

まず、R-9A2ことR-9。

彼女はバイド化している装備を無理やり使わされていたため、精神面に深い傷を受け、現在も眠り続けている。

肉体面もわずかながら侵食を受けており、その対処について話しあわれている。

すぐにバイド化する兆候が出ていないのがせめてもの救いか。

 

そして、ヘイムダル。彼女は搭載していたR戦闘機含めて装備を大破させている。弁解の余地としてはLv1であったが故にかなりの無茶をしていたことが挙げられるが。とにかく、出撃は不可能な状態であった。

せめて今できることを、ということで提督の副艦を勤めている。

「何故秘書艦じゃなくて副艦なのか」と一部からつっこまれたが、彼女はこちらの方が落ち着くらしい。

 

話を戻そう。

その為、バイドに対して有効な対処を取れる人は少なく。バイド化していた工廠を解体するのに手間取っていたのだ。

 

「しかし……あれだ。うちにはもっとR戦闘機が必要なのを実感したな」

 

「そうですね。バイドが本気を出せばあの程度ではすみません。少しでも多くのR、少しでも強力な装備が必要でしょう。そのためにはもっと私たちの足下を固める必要があります」

 

「となると………開発面か。現状では使い物になるのは明石だけだが………」

 

「それだけでは厳しいでしょう。誰か他に心当たりの人はいるんですか?」

 

「確か北の方の鎮守府に兵装実験軽巡の艦娘がいて、兵器には詳しいと聞いたことがある。だがエイプリルラプソディーの問題があってな。そんな事件があったんだから新しい艦娘の配属は一時見合わせの方針だと上から聞いた。おまけに一部の艦娘には転属命令が出た」

 

「じ、事件の影響が人事面まで出てるんですか……」

 

「ああ。全くどうしたものか……」

 

「困っているようですねー。そんな提督に工廠の状況報告書ですよ」

 

そんな二人の悩みを知ってか知らずか。いつも通りマイペースな明石が報告書をもって執務室に入ってきた。

 

「お前は本当にマイペースだな……そうだ。さっきヘイムダルと話していたんだが……」

 

提督は先ほどまでヘイムダルと話していた問題を明石に話した。

 

「ふむ。つまり人手不足と開発面の強化が必要というわけですか」

 

「そうだ。人手不足なのは今後もR戦闘機の技術を艦娘に導入していけばどうにかなりそうだが、開発面はお前に任せるしかないからな。何かいい案はないか?」

 

「そうですね……あ、そうだ。今の修復状況なら新しいRの開発も出来そうですし、TW-1というR戦闘機を開発するのはどうです?ヘイムダルさんならきっとご存じ」

 

「ないですね。知らないですよそんな戦闘機。あの頃は母港に着いた時はいつも眠っていたりしますし。少なくとも積んだことがありません」

 

「えええ?まあ厳密には戦闘機じゃないみたいですからねぇ」

 

「戦闘機じゃない?それにどうして新しいR戦闘機を開発することが開発面の強化につながるんだ?」

 

「詳しく説明しますと……」

 

TW-1、ダックビル。

自走コンテナに区分されるR戦闘機の一つだ。

R-9Aの“一部”をコンテナに改修し、作業用にマニピュレータを付け加えた輸送仕様で、主に施設―艦船間の物資移送に用いられたとされている。 機体名はカモノハシのことを指すが、パッと見そうは見えないので、おそらくキャノピーを嘴、輸送物資を卵に見立てたと考えられる。

 

「え、あの輸送機って戦闘機扱いだったんですか?」

 

「?波動砲もフォースも装備してますよ?」

 

「え?」

 

「え?」

 

ややかみ合っていない明石とヘイムダル。これがシューティングとシミュレーションの違いか。

 

「まあいい。制作するとなれば、どのようなパターンになる?」

 

「艦娘の艤装改装のパターンは無しですね。手数が欲しいので艦載機パターンでいきます。となれば搭載艦が問題ですね。候補はありますか?」

 

「ふむ……天城にはエクリプスをすでに積ませているからな」

 

「とりあえず制作だけでも進めておきます」

 

「頼む。なるべく早く仕上げてくれよ?」

 

「お任せください。3日……いえ、2日で形にして見せましょう」

 

そう言って頼もしい発言をして、明石は執務室を出た。

 

「……頼りになりますね」

 

「まあな。あれでも技術は確かだ……はあ。後は性格がまともだったら良いんだが。さて、俺たちは俺たちの仕事をするぞ。すぐにうちの空母のリストを出してくれ」

 

「了解しました!」

 

……そして2日後。

 

「へえー。これが新しい艦載機の設計図ですか」

 

執務室には一人の艦娘、軽空母の瑞鳳がいた。カラーリング的に似ていますよね!というヘイムダルのプッシュで搭載艦に決まった。

 

「そうだ。どうだ?うまく扱えそうか?」

 

「大丈夫だと思います。でも……何か足りないような?」

 

「何か……?あっ。そうですよ、これPOWに似ているんですよ」

 

「「パウ?」」

 

「はい。POWアーマー。私たちの世界におけるいわゆる補給機でし……」

 

ドォン!!

 

三人が会話をしていると、突如小さな爆音が響いた。

 

「何事だ?」

 

「工廠の方から聞こえましたよ?」

 

「……あっ」

 

そして三人が窓ごしに工廠の方向を見る。

そこにはきれいに咲いた波動の花、というか花火みたいな爆発があった。

 

「……もしもし、戦艦寮か。緊急連絡だ。長門を工廠に急行させろ。またあいつだ……え?もう向かった?仕事が早いな」

 

「普通に長門さんに明石さんの制裁をさせるあたり提督さんもだいぶ染まってきてますよね……」

 

 

 

「貴様……あんな事件があって少しは真面目になったかと期待した私が馬鹿だったようだな。沈めはしないが覚悟しろよ?」

 

「ノーカン!ノーカン!今回の私は無実です!私が計画変更してちょーっと変わった建造でTW-1を作ったのは謝りますけど勝手にぶっ放したのはTW-1さんで」

 

「やかましい。問答無用だ」

 

「でーすーよーねー!!」

 

「わぁ。やっぱりこの体になってもカーニバル波動砲は変わってないんだぁ……やっぱりいいなぁ。後でキューブ・フォースのデータも取らないと」

 

「……どうしてこうなっている?」

 

工廠において繰り広げられていたのはいつもの長門による明石フルボッコに加えて、なぜか恍惚とした表情を浮かべているここにいないはずの兵装実験軽巡の艦娘とうり二つの外見をしている緑のメカメカしい宇宙服を身にまとった少女だった。

 

「あ、提督さん」

 

「吹雪か。何があってどうしてこうなったんだ?」

 

「えーっと。TW-1さんを艦娘として明石さんが作っちゃいまして……で。何か知らないんですが意気投合して急にあの花火みたいな波動砲を発射しちゃったみたいです」

 

「了解しました。ありがとうございます吹雪さん……提督?」

 

そういってヘイムダルは指を鳴らしながら提督に向き直り、尋ねる。意図していることは……

 

「ああ。存分にやれ」

 

「そのつもりです。TW-1さーん!」

 

「なんでしょうか?ってあの人私と同じ雰囲気がするようなしないような……」

 

「ぶん殴るのでそこを動かないでくださいね!」

 

「はいぃ!?」

 

その後。鎮守府の医務室に二人の入院患者が出たのは言うまでも無い。




次は……TP-1かな。頑張ります。
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