エネが関われない部分はカット。原作丸パクリになるかもなので。てか、この話一回書き上げたんですよ。操作ミスって消滅しちゃったんですよちくしょう。
ジリリリリリリリリ!!!
『朝ですよ!あーさでーすよーごーしゅじーん!起きてください!!』
不協和音が奏でるベルが鳴り、少女の声が響き渡る。この家に住み始めてから、毎朝の日課と成り果てた光景。すでに慣れている達也は、軽く洗顔をして下に降りていった。
「おはよう、深雪」
「おはようございます、お兄様」
ダイニングでは、深雪が朝食を作っていた。外はまだ暗く、少し空が白み始めてきたころだ。
『うーん、つまらないニュースばかりですね。七草がどうとか、
朝食が必要なく、そもそも睡眠と言う概念がないエネは、面白い話がないかと、毎朝ネットサーフィンをしている。彼女の情報収集力には、達也も敵うかどうか怪しい。
「お兄様、今日はわたしもご一緒させてもらってもよろしいでしょうか」
「それは構わないが、制服で行くのか?」
『汚れても綺麗にできますよ?』
「いや、そう言う話じゃなくてな」
「まだ先生に進学のご報告をしてないからよ、エネ」
三人はすぐに用意をし、早朝から、どこかへ出かけていった。
『二人とも、頑張ってくださーい!』
三人は坂を上っていた。だが、その光景が異様である。
深雪は坂をローラーブレードで滑り上り、達也はジョギングでそれに並走して、エネは速度などの情報を計測していた。
『現在時速六十キロです!魔法出力も安定してますよ!』
二人とも、高速で走っている。すぐ目の前に、目的地が見えてきた。
三人の家から約十分ほどの距離にある寺。深雪はローラーブレードのまま滑り入り、達也(と首から下げられた端末内のエネ)は手荒い歓迎を受けていた。
中級以下の門下生三十人総掛かりによる稽古。普通の人ならすぐに打ちのめされるだろう。しかし、
『ご主人、右、前、後ろときて上です!』
達也の身体能力とエネのサポート。三十人でも足りないほどに強い。
「いやはや、次は上級十人にでも挑ませてみようかな?」
「ひゃっ!?い、いきなり話しかけないでください、先生!」
「ごめんごめん」
達也たちの演武を見ていた深雪に話しかける影。いかにも僧侶ですといった出で立ちの男こそ、深雪の言う先生、九重寺住職の九重八雲。曰く、由緒正しい『忍び』とのこと。
「さて、もう三十人とも倒されちゃったし、次は僕かな?」
「でしょうね」
こっそり深雪の尻を触ろうとしていた八雲に、達也が殺気を浴びせる。そのまま、二人(+サポート)の戦いは始まった。
『思いっきり無様に負けましたけど、大丈夫ですか、ご主人?』
「……すまん、少し黙っててくれ」
「いやー、負けるかと思ったよ。地の利がなかったら僕の方が倒れてたかもねぇ」
余裕がある表情で立つ八雲と、息を荒くして地面に倒れこんでいる達也。エネは達也のことをからかってはいるが心配し、深雪は兄の元に水筒を持って行っている。
『妹さん、そのままだと制服汚れちゃいますよ?』
「あら、どうせ清潔にできるわよ」
『あ、なら私がやってもいいですか?最近使っていなかったもので』
達也が起き上がる。彼の服は泥だらけで、深雪の服にも土が付いている。
達也の首から下げられた端末が動き出す。端末ーーCADが幾何学模様の非物理の線を描き、魔法が発動する。
どこからともなく霧が発生し、達也と深雪を包み込んだ。霧が晴れると、二人の服に付いていた汚れは落ち、新品同様になっていた。
エネはAIに近い、現実世界に肉体を持たない、サイオンを通す肉体を持たない存在である。なのに、なぜ魔法が使えるのか。
達也たちは、彼女には魂が存在し、どこかに、彼女の本当の肉体があるのではないかと思っている。
そのまま、達也たちは朝食を食べ始めた。