オデットⅡ世は順調に亜空間を航行している。
今のところオデットがダントツの一位。何事もなくポルトセルーナを出航し、問題なく転換炉のブースターを付け直し、早々と超光速跳躍に移行した。ポルトセルーナでのピット時間も大幅に稼いでおつりが出るほどだ。
第一星系に到着するのはオデットが最初だろう。続いて他の船も次々とタッチダウンしてくるだろうが、タッチダウンした宙域を見て恐らく腰を抜かすだろう。予想もしていない光景が待ち構えているだろうから。
予想もしていない光景と言えば、今このブリッジの中もそうだ。部員たちが思い思いの格好をしている、コスプレだ。
グリューエルはお姫様(これは正装か)、ヒルデはいにしえの軍服(こんなもんいつ用意してた!?)、ハラマキは魔法少女(行動も魔法少女)、サーシャはバニーガール(美人だもんな)、リリィは看護師(中身と一致)、ウルスラは怪獣(着ぐるみ好きだもの)、アイは妖精(うん妖精!)、ヤヨイはカウガール(どんな荒馬も手懐けちゃうもんね)、ナタリアはチアガール(ヨット部の元気印!)、フェイは漁師(それお父さんの?)、キャシーはアメフト選手(時は世紀末ぅ~♪)、ジェニーとリンはウェディングドレスにタキシード姿(えええ~このまま結婚!?)、リーゼは中等部の制服(一番まともなのに凄く浮いてる)に海賊帽。
そして茉莉香とチアキは、海賊服に着替えている。
「チアキちゃん、巫女姿じゃないんだね」
「お仕事なんだから、仕方ないでしょ」
そう海賊営業なのだ。ヨット部は、いまは白鳳海賊団。オデットⅡ世は海賊船オデットとしてルビコンを越えようとしている。
「その方が、ケンジョーさんも喜ぶもんね」
「何言ってんの、親父は関係ない。それにちゃんじゃない!」
海賊として乗り込むために、茉莉香とチアキは弁天丸とバルバルーサを呼んでいた。目的と時間と座標は、ポルトセルーナを出るときに送ってある。予定通りならば、このレースに参加している船たちは、通常空間に出た途端に海賊船団と出くわすわけだ。しかも核恒星系の只中で。腰を抜かすのも当然だ。
「でもなんでリーゼはコスプレさせないの? 本人もやりたがってたのに」
「アンタ何言ってんの。皇女にそんなことさせられる訳ないじゃない。女王が卒倒するわ」
「でもグリューエル達には何も言わないんだね」
はあーと溜息をついでチアキは茉莉香に向いた。
「あの二人が大人しくいう事を聞くとお思い? 私もとっくに諦めてるわ。本当はリーゼには海賊帽も被って貰いたくなかったんだけど、規約上仕方なく……」
そうブツクサ言っている所に、アメフト姿のキャシーが言った。
「通常空間に出ます。」
茉莉香は船長席で座り直すと帽子を正して命令した。
「非常警報、警戒態勢に入って。全隔壁閉鎖。各員タッチダウンに備える!」
タッチダウンした向こうは適の領分。弁天丸たちは来ないかもしれない。それでもオデットは行く。
「タッチダウン成功。通常空間に戻りました。座標も予定通りです」
茉莉香は時計を見た。時間も予定通りだ。
「オデット両舷にタッチダウン反応あり。弁天丸と、バルバルーサです。」
漁師姿のファムが報告する。
――良かった、来てくれた。これで海賊が一人じゃないことを示せる――
そう安堵した時だった。
「一二時後方にタッチダウン多数反応あり!」
怪獣のウルスラが前髪をぴょこんと出して叫んだ。
「え、もう後続がやって来たの!?」
茉莉香が予想していたよりもずいぶん早い。
「違います。大型船、戦艦です。それに駆逐艦三隻。船名は――、クイーン・セレンディピティ!」
「間に合いましたね。流石、我がセレニティー艦隊です」
安堵した顔のグリューエルに茉莉香が叫んだ。
「ちょっとグリューエル、いったいこれはどういう事!」
「帝国未曽有の危機に、古くからの盟友であるセレニティーが駆けつけるのは当然のことです。帝国の危機は連合王国の危機、クイーン・セレンディピティが出撃するには十分な理由です」
そういえば、ヒルデはセレニティーいにしえの軍服を身に着けていた。という事は、最初から――。
またレーダーから報告が入った。今度は軍服姿当人のヒルデからだ。
「前方にタッチダウン、戦艦です。セレニティーのものではありません。しかも二隻!!」
「ああ、それは私がお願いしたの。面白そうだと思って」
ざわつくブリッジの中で平然とジェニーが言った。
「誰にお願いしたんです? ――まさか」
「トランスポンダー取れてます。一隻は、大宇宙を駆ける大いなる海賊船パラベラム。もう一隻は、海賊船キミーラ・オブ・スキュラ?」
辺境海賊ギルド、ミューラの船だ。
ジェニーはラザルス・カードを持っている。メトセラ・コネクションを使える。
「ミューラにはマイラさんを通じてお願いしたんだけど、鉄の髭さんも来てくれたのね」
そう言って茉莉香に微笑むジェニー。
「キミーラ・オブ・スキュラから通信が入ってます」
看護師姿のマリィが言った。
「出して」
スクリーンに凄艶な美女が映る。ミューラだ。茉莉香は海賊帽を目深に被った。彼女の目は人の心を見透かす。
『こちらキミーラ・オブ・スキュラ、船長のミューラ・グラントだ。白鳳海賊団からの檄により参上した。盟約の誼でパラベラムとグランドクロスも同行している。』
茉莉香はレーダーの情報を確認するが、ミューラの船とパラベラムしか確認できない。
『グランドクロスは格納庫の中だ』
そうだった。いまのグランドクロスはサイレントウィスパー。
「こちら海賊船オデット、船長の加藤茉莉香です。ルビコンを越えにやって来ました。もう越えちゃってるけど」
画像が半分に割れ、右側に鉄の髭が現れた。
『海賊の盟約により推参した。いま銀河系は大きな岐路に立っている。その場その場をしのぐだけの安寧に満足するか、それともより広い外へ向かうか』
「何よそれ、海賊会議んときのを少し変えてるだけじゃない」
眼鏡をずり上げながらチアキが辛辣に言う。
『リーゼ。すっかり海賊だねえ』
「叔母さま!」
右下に現れたウィンドーが大きくなって鉄の髭と入れ替わる。クォーツだ。
『でも帽子だけかい。海賊服の方が甥っ子も喜ぶと思うんだがねえ』
「着たかったのですが、絶対ダメとチアキさんに言われまして。母が卒倒するからと」
ははははとクォーツが笑う。
『茉莉香。』
「はい?」
『前に免状を推し抱くだけが海賊じゃないと言ったよね。』
「はい」
『その考えは今も変わっていない。けれど免状を持ち続ける大変さも解ったよ。免状を推し抱く海賊の戦いぶり、とくと見せてもらうよ。』
右半分が消え画像はミューラに戻った。そして告げた。
『あの私の言葉を覚えていてくれたな。帝国に海賊が居たこと、今も海賊が居ること。これで帝国に二百年前のことを思い出させてやることが出来る。父の想いも果たせる。――ありがとう。』
え? あのミューラがお礼? 意外な言葉に茉莉香は驚いた。そして思わず目を見てしまった。しかしその目は、冷徹なものでなく険の取れた少女のもののようだった。――マイラさん、と以前と逆に思ってしまう。
「マイラさんから伝言があります。」
と、ジェニーが割って入りミューラ伝えた。
「『お父ちゃん子だったからって、いつまでも過去を引きずっていないで。』だそうです」
それを聞いたミューラは、耳まで真っ赤になった。
『交信終了!!』
そう叫んで通信は切れた。
「部長―、クイーン・セレンディピティが接舷を求めてまーす」
「お役目、宜しくお願いしますね。」
「はいお姉様。王族の名に恥じぬよう、立派に勤めを果たしてまいります」
グリューエルがリルデの手を取り励ました。
「あの~、ちょっといいですか」
茉莉香が口を挟むと、二人は「なんでしょう」と顔を向ける。
「あの船だけどさ、今からでも帰って貰わない? うちらと一緒でも問題あるのに、ギルドだよお尋ね者だよ、絶対ヤバイって。そんなんと旗艦が一緒に居たんじゃ、セレニティーが海賊認定されちゃうよ。侍従長さんきっとかんかんだよ」
『枢密院侍従長ヨートフです。姫様ご座上の支度は整っております。接舷の許可を』
旗艦を持って来たのは侍従長さんだった。
「海賊認定で宜しいではありませんか。前にも言いませんでしたか? セレニティー海賊連合王国!」
あちゃ~~となる茉莉香だった。
「あーあ。お姫様ほんとに乗り込んじゃったよ。でもどうして妹なんだ?」
メインスクリーンに映っている光学映像の様子をぼんやり追いながら百目がぼやいた。
「ヒルデの方が着慣れしているからですって。グリューエルは茉莉香と居たいんじゃない」
「船長も大変だな。バルバルーサんとこにお姫様に」
「本人に自覚はないけれどね。本当、罪な子」
両手を上げて肩をすくめるミーサ。
「罪と言えば鉄の髭も大概だぜ。知らないんだろ」
同じくメインスクリーンを見ながらケインが言う。いつでも弁天丸が動けるように、手は操舵を握ったままだ。
「ええ、周りはみんな知っているのにね。知らぬは本人ばかりなり」
弁天丸では本人が居ないことをいいことに勝手な事を言っていた。
その時、レーダーに広範囲にわたって反応が現れた。
「前方にタッチダウン多数。一〇〇、五〇〇、一〇〇〇……まだ増える。大型艦だ」
「おいでなすった!」
「先頭はノイシュバンシュタイン級、旗艦と思われる。――トランスポンダー取れた、第五艦隊所属第一打撃艦隊旗艦ノイシュバンシュタイン。」
シュニッツアがデータを読み上げる。
「サイレントウィスパーも出てきたわ。一番先頭に位置取りしてる。船名は、グランドクロスⅡ。ほんと目立ちたがり」
その数は一五〇〇隻にまで増えた。一五〇〇対一〇、しかもその殆どが最新型の戦艦と巡洋艦だった。
「ひょえー壮観なもんだな。これでも少ない方なんだろ。でも何で第五艦隊なんだ? ここらは第一、第二艦隊だろ」
三代目がシュニッツアに聞く。
「準戦時体制に伴って艦隊が再編された。第四、六、七のナンバーズは辺境宙域に飛ばされている。第三、第五艦隊は帝国内の主だった星系宙域、まあ威圧だ。で第五艦隊の精鋭艦隊と第二艦隊がルビコンの防衛に当たっている。艦隊と言っても第二艦隊は老朽艦の集まりで戦力にならない。元々ルビコンの防衛に当たっているのは第一艦隊だが、これは女王陛下のご座舟艦隊だ。実質的な絶対神聖圏の戦力はこの一五〇〇隻に駆逐艦五〇〇と言った所だろう」
「じゃあ総出でお出迎えって訳だ。てことは今の帝国って、中はスカスカのガラガラ?」
「辺境宙域が絶対防衛線と同義だ。あそこが崩壊すると一気にここまでなだれ込まれる。そして詰む」
「なんでそんな布陣したんだ。ふつうは段重ねで敵を迎えるもんだろ」
それにはケインとルカが答えた。
「それが出来ないからさ。敵がどの辺境から攻めて来るか全然分からない。なにしろ瞬間移動してくるんだ。事前の空間異常サーチも長探査亜空間レーダーも使えない」
「見えない。」
「じゃあ、銀河の真ん中に突然出現だってできるじゃないか」
「出来るが、戦略的に意味がない。帝国を滅ぼそうってんならいいが、敵が欲しいのは影響力だ。いきなり中枢を叩いても残るのは崩壊した星系文明の集まりで、一気に中世まで逆戻り。そんな世界じゃ辺境星系連合も生きられない。恒星が消えただろ、あれだってアピールだ。本気で滅ぼすなら、あの時点で核恒星系をやってる。それに、見たところジャンプは出来ても一回か二回。短距離移動のグランドクロスもここぞという時にしか使っていない。それでは、銀河帝国内への出現は戦術的にも意味がない。」
「どうでもいいけど、うちの識別反応オデットより遅くない?」
「向こうの敵味方の識別で、システムに私掠船免状が関係しているみたい。ほら敵味方で瞬時に動けなくさせるものだから」
そうクーリエが説明した。
「あとは、銀河帝国がどう対応するかだわね。弁天丸の時に、リーセちゃん血の認証を打ち込んじゃてるから。私掠船免状は作動してる」
ゴールを目指している後続の船たちが次々とこの宙域にタッチダウンして来る。
そして一様に船足を止める。
なんなんだ、この異常な光景は。これがみんなの感想だった。
ゴールの前には雲霞のように帝国艦隊が展開しており、その前にオデットⅡ世と見慣れない戦闘艦が対峙している。
始めは帝国側のセレモニーかと思った。にしては大事過ぎる。だがトランスポンダーを見た時それが間違いだと気付いた。
大型戦艦と駆逐艦はセレニティー星系軍のものだが、後のものは『海賊船』を名乗っていたからだ。オデットⅡ世も含めて。
そういえば、白鳳のオデットⅡ世は、海賊営業をやっていた。と参加者たちは思い出した。
海賊船のなかには彼らでも知っている名前がある。キミーラ・オブ・スキュラ、悪名高い辺境海賊ギルドの船だ。という事は、ほんとうに海賊…!?
「ノイシュバンシュタインから通信入ってます。『発、絶対神聖圏防衛艦隊旗艦ノイシュバンシュタイン艦長フリードリヒ・フォン・カイデル。宛、白鳳海賊団海賊船オデット艦長殿。貴艦らは許可なくルビコンを越えている。直ちに退去されたし』以上。」
「グリューエル、通信は全チャンネル・オープンにして。最大出力でお願い」
「銀河じゅうに実況中継するんですね」
うんと茉莉香は頷く。
「これからのお話をみんなに聞いてもらう」
「海賊と名乗っているのに、攻撃するとは言ってこないのね」
ぽつりとチアキが言った。ちらと茉莉香は向く。本来あってはならないものが居てはならない場所に居るのだ。
『こちらは白鳳海賊団、海賊船オデットの艦長加藤茉莉香です。当方に帝国と敵対する意思はありません。帝国の私掠船免状を女王陛下にお届けするために、ここまで参りました。道を開けて下さい。』
『帝国に海賊は存在しない。これが帝国政府の海賊に対する基本認識です。今のあなた方は各星系に属した民間船に過ぎません。あなた方が星系でどのような立場にあるかは帝国の関わる所ではありません。星系に属さない民間船はただの犯罪船で帝国が取り締まる対象となります。今回は、超光速跳躍のミスによって出現したものと判断します。速やかな退去を命じます。』
それを聞きながらグリューエルが顎に指を立てている。
「命令というよりお願いしてる感じですね」
「そうね。帝国艦隊旗艦の艦長さんが民間船に対する物言いではないわね。恐らくリーゼを配慮してる」
『帝国領自治の原則ですか。御配慮には感謝しますが、私たちは自らの意思でここに来ました。またオデットの私掠船免状は、自治政府が与る所ではなく帝国聖王家が発行した物です。私たちは、帝国の海賊です。』
言っちゃったよ。と弁天丸は思った。まあそれが目的だったんだが。
見守るレース参加者たちは驚いていた。聖王家の私掠船免状と帝国の海賊という台詞にだ。恐らくこの中継を観ている人たちも。
『帝国に海賊は居ない。これが掃討戦争時からの帝国の立場でした。しかし海賊はいた。私掠船免状を聖王家から賦与されて、一方的に無い物にされて海賊は居ないことにされているに過ぎません。当時の帝国や聖王家に何があったのかは知りません。しかし海賊は存在しましたし今も居るのです。ここにいるキミーラ・オブ・スキュラもそうした海賊です。しかし辺境海賊ギルドはいまオデットと盟約関係にあります。つまり彼らも帝国の海賊という事です』
『辺境海賊ギルドは帝国のお尋ね者だ。それと行動を共にすることは、帝国艦隊はあなたたちも犯罪組織と断じざる負えなくなります。それでもいいのですか? どうか引いて下さい。』
「艦隊のエネルギー反応は変化ありません。電波妨害もありません。しかし進路は塞いだままです。」
ファムが艦隊の現状を伝える。
『失礼ですが、帝国艦隊にそれを判断する権限はありません。御存意の通り私掠船の行動は軍務に属します。しかし私たちは帝国艦隊の配下にありません。これは帝国艦隊と同様の軍事行動に当たります。命令できるのは女王だけです。』
『女王陛下の命令書に基づく行動だと言われるのか?』
『いいえ、そのようなものは受けていません。海賊は基本自由です。正義のために行動するのが海賊です』
『それは聖王家を僭称するのも同義だ。そのような行動を帝国艦隊は断じて認める訳にはいかない。あくまで前に進むと言われるならば、こちらもそれを排除せざる負えない』
ここで艦隊旗艦艦長フリードリヒ・フォン・カイデルは、初めて排除という言葉を使った。
「帝国艦隊の主砲にエネルギー反応!」
攻撃も辞さないという事だ。
そこで、いきなり全船のスクリーンに、海賊帽を被った女子中学生の姿が映った。
『あなた方は、そこで何をしているのです!』
少女の声に、帝国士官たちはいっせいにその場で起立した。
『私はこの白鳳海賊団の総帥、リーゼです。私が聖王家を僭称するとはどういう意味ですか?この船に私が乗り、船団の代表を務めている。それだけで理由は通るはずです。女王は海賊を認めているのです。宮廷内の諍いに帝国艦隊が左右されてはなりません』
「主砲のエネルギー変わらず、――いえ、下がります。位置はそのまま」
成り行きを見守っているレースの船も、ネットで見ている人々も、この少女に見覚えがあった。開会式に出ていたリーゼ皇女だ。女王の一人娘であり帝国の正当な皇位継承者、その彼女が海賊団の代表?海賊とは、なんだ。どういう存在なのだ? そう思った。
『あなた方が居るべき場所は、ここではありません。いたずらに艦隊を動かしては、国民は動揺するだけです。――道を開けなさい。』
しばしの沈黙ののち、旗艦ノイシュバンシュタインは動きを見せた。後方に下がったのだ。そして周囲の戦艦群も左右に分かれ、オデットの前に道が出来る。
『オデット艦長、本艦は準戦時体制でセナート防衛の任についている。したがって本艦のあとに続いてもらいたい。ノイシュバンシュタインが、セナートまでの道案内を務める。皇女が貴船に乗っておられる訳は問いません。その判断は政府に任せます。通信終了』
『ありがとうございます。ノイシュバンシュタインに感謝します。回線を閉じます』
オデットとノイシュバンシュタインとの会話は終わったが、一五〇〇隻の艦隊が見守るなか、中央を一〇隻の船が進んでいく光景は、そのまま銀河にネット中継された。それは歴史の転換というセレモニーそのものだった。