MRRPG 〜最強ゲーマーはゲーム嫌い?〜 作:永夜月ももん
悪い夢を見てしまった。
おかけで、5時に目が覚めた。
『
手早く着替えて、洗面所に行ったあと、キッチンに向かった。
『おはようです。兄さん』
『晃咲!? お、おはよう。こんな早くにどうしたの?』
『兄さんが、早く起きそうな気がしたので。朝ご飯できてますよ』
『あ、ありがとな。いただきます。晃咲、ちゃんと寝ないとダメだぞ? 7時間がベストだからな』
『兄さんと違って夜更かししないので大丈夫です』
『そうは言っても、睡眠は7時間くらいじゃないと発癌率が上がっちゃうよ?』
『無駄な知識放り込まないでください。それより、また悪い夢でも見たんですか?』
『また? 俺、晃咲に夢のこと言ったかな?』
『いえ、なんでもないです。こんな朝早く起きてダンジョン攻略ですか?』
『そうだね。ギルドの仲間が初心者でさ、放っとけないから手助けしてるんだ』
『兄さん、ギルド作ってたんですね。お仲間さんは、男友達ですか?』
『いや、2人とも女だよ』
『そうですか。女性ですか。へー』
『ど、どうしたのかな?』
ジト目で見られてしまった。
『どうもしませんよ。バカ。じゃあ私はダンジョン行ってきます。探さないでください』
まさかの行き先伝えた上で、家出発言!?
俺なんかしたか?
『き、気をつけてな。って、行っちゃったか。よし、ご馳走様でした。美味しかったよ』
食器を片付けてから、家を出発し、ダンジョンへ向かった。
宿屋に到着し、ログインした。
Log in 〈A-killer〉
〜 第1階層 1F 〜
今は、まだ6時半を過ぎたぐらいか。
『まだ時間はあるし、宝箱とか開けに、ぶらつこうかな』
Dタウンの外へ出て、宝箱がある場所に向かっていると・・・
『モンスターか。ん? 希少種か!』
見たところ、シルバーウルフかな?
敵は俺に気づいてない。先制とってやるか!
敵の背後に忍び寄った。そして、
〔聖光の雷撃〕
敵は一瞬で消え、経験値とアイテムが手に入った。
こんなところに希少種か。珍しい。
希少種は強いし危険だ。早めに倒しておいた方が安全だ。
ん? 誰か戦闘してるのか?
遠くから音が聞こえるな。
ちょっと行ってみるか。
見つけた。職業は忍かな?
敵は、また希少種か?
『こ、ここまでか』
めっちゃピンチだな。
残りHPも全然無いし、死にかけてる。
仕方ない。助けるか。
〈鋭い爪〉
しまった、間に合わない!
こうなったら!
〈パラディンの庇護〉
グサリ。鋭い爪がアキラに突き刺さった。血は噴き出さないが、映像的には爪が貫通しているように見えている。
(あ、貫通はしてないからね? ダメージくらってるから、ほんの少しだけ痛いけど)
『え? 嘘?』
『だ、大丈夫か?』
『あ、あなた様は?』
いや、敵の爪が刺さってる時に質問されてもな。
『ごめん、ちょっと倒すまで待ってくれる?』
『も、申し訳ございません! 拙者のせいで!』
拙者? 職業が忍だからって、そこまで合わせなくてもねぇ。
刺さっていた爪を引き抜き、シルバーウルフの前足を掴んで放り投げた。
しかし、シルバーウルフは綺麗に着地すると、直ぐに攻撃しようと身構えてきた。
『さて、やってくれたな、狼。反撃といこうか?』
〈鋭い牙〉
『無駄だ。〔闇の爆炎〕』
一瞬にして狼は闇に包まれ、その姿は焼滅した。
『よし、倒したか』
『あ、有難う御座います! このご恩、一生忘れません!』
『大袈裟だよ。はい、HPポーション。多分持ってなかったんでしょ?』
『持ってはいませんが、助けていただいた上に、いただくわけには』
『余ってるからいいよ。使いな。Dタウンの場所分かる?』
HPポーションを使ってあげながら、会話を続けた。
『忝(かたじけな)い。その、浅学な拙者には、Dタウンが何なのか見当がつきませぬ』
『あれ? 初心者だった? レベル10超えてるから知ってるかと、すまんな。Dタウンはダンジョンの中にある街のことだ。俺ももう少ししたらDタウンに戻るから、付いてくるか? ソロは危険だぞ?』
『何から何まで本当に感謝してもしきれませぬ! 一生忠義を尽くします!』
『いやいや、だから大袈裟だって。ゲームオーバーになったら、教会で復活できるからな』
『いえ。拙者はわけあって、一度ゲームオーバーになったらゲームをやめようと思っているのでござる。ですからこの救われた命! 殿(との)に捧げる次第でござりまする!』
んー、縛りプレイってやつか? いるんだなー、そういうやつ。
というか、思い出したように、ござるを使い出した。やっぱキャラ作ってるよな。
『そ、そうか。え、待って、仲間になるってことか?』
『・・・そうでござるよね。拙者みたいな雑魚は、邪魔にしか』
『いやいや! 別に構わないから! 他の仲間もオッケーしてくれるはずだから大丈夫だ!』
『本当でござるか! 有り難き幸せ! 精一杯忠義に励むでござる!』
キャラ濃いなー。転職させたら面白そうだ。その度に合わせるのかな?
『拙者の名は、イリスィナでござる。職業はくノ一でござる。殿のお名前をお聞きしても宜しいでござるか?』
『俺はアキラだ。あと、ござるやめていいぞ?なんか無理してる感が半端ない』
『御意! アキラ様はお強いですね! レベルはお幾つ何でしょうか?』
『んー、そこそこだよ。それより、もう少し先に行ったら宝箱があるんだけど、一緒に開けに行こうか?』
『どこまでも付いて行きますよ!』
『そ、そうか。じゃあ出発するぞ』
ゲーム開始から2日目の朝。
くノ一が仲間になった。