MRRPG 〜最強ゲーマーはゲーム嫌い?〜 作:永夜月ももん
『ヒオリ!?一体どうしたんだ!?』
『ぇ、ぇっと。詳しくぉ話しすると・・・』
ヒオリは、二王頭家の娘。
二王頭家は我が国の5大王家の1つだ。
王家と言っても王様だとか、大それたものじゃなく、苗字に王が付いている5つの家のことだ。
そんな凄い家に生まれたヒオリは、そろそろ結婚する相手を決めないといけないらしい。
いや、歳的に早くね? とは思ったんだが、家の決まりだからと言われてしまった。(ちなみに、四王天家と五王家は婚約の決まりがない。他は知らんな)
信頼できる男性は俺ぐらいしか居ないから、取り敢えずその場
んー、どうしたものかねー。
5大王家は
『その場凌ぎなら良いけど、二王頭家の人たちは、俺で納得するのかな?』
『ぅぅ、分からなぃです』
ヒオリはさっきから、顔に火がついたように赤くなっている。
無理もないか。ただでさえ内気な性格なのに、婚約者になって欲しい、なんて言ったんだからな。
助けたいが、難しそうだな。
『分かった。後日詳しく聞かせてほしい。なるべく前向きに検討してみるよ』
『ぁ、ぁの』
『ん?』
『ぁ、明日に』
『明日?』
『明日に、5大王家の集まりが。そこで、その』
『え? ま、まさかな?』
『明日の集会に連れて来ますって、父に言っちゃったんです! ごめんなさぃ!』
『きゅ、急過ぎない?』
『ごめんなさぃです!』
『分かったよ。何とか頑張ってみるけど、5大王家の集まりに行かなきゃいけないんだよね?』
『は、はぃ』
『ヒオリの頼みなら仕方ないか。で、俺は何をすればいいのかな?』
『座ってるだけで大丈夫だと思ぃます! もしかしたら軽ぃ質問されるかもですが』
『簡単な受け答えくらいが出来れば良いってことかな?』
『はぃ! そぅです!』
『了解。何時にどこ集合?』
『午後5時に、MRRPG東京特区の管理塔です』
『運営のとこか。MRRPGは5大王家と深く関わりがあるからな。来るメンバー分かるかな?』
『5つの家の当主と、家族などのぉ付きの人が2名ずつです。私の家は、御父様が来ます。それと、私とアキラさんで』
『成る程。当主はみんな来るのか』
『ぁ、来ると言っても、少し話をしたら直ぐに終ゎるので! 大体は父が話をしてくれます。問題は終わってからの父との会話が』
『娘が連れて来た婚約者がどんなやつかを確認するわけだ。そこが1番大変ってことかな?』
『はぃ、そぅなんです』
『ま、やれるだけやってみるが、時間が無いからな。上手くいかなくても、あんまり責めないでね?』
『引き受けてくれただけでも、本当に感謝です! ぁりがとぅござぃます!』
『じゃ、また明日。管理塔で』
『また明日です!』
ヒオリと会話を終え、宿屋に向かった。
黎明の孤塔
〜 第1階層 10F 〜
Dタウンに着き、宿屋まで辿り着いた。
『あ、アキラー!』
『ベル!? まだ起きてたのか。どうしたんだ?』
『早めに伝えたいことがあったのよ。明日リアルで用事があるんだけど、昼からログアウトしてもいい?』
『メッセージ入れといてくれれば大丈夫だぞ?』
『やり方知らないわよ』
『そうか。昼飯はどうする?食うか?』
『そうね。お昼は済ませてからログアウトするわ』
『分かった。俺も明日用事あるから、同じくらいに落ちるよ』
『そうなのね。1つ聞いていい?』
『ん? いいぞ?』
『落ちるって何?』
あー。まじか。
『ゲームを落ちるってことだ。ログアウトと同じ意味、ログアウトするって言うのは長いだろ? だから落ちるって言ってるだけだ』
『なるほどね。私も使ってみるわ』
『そ、そうか』
『あ、もう1つ聞いてもいい?』
『ん? 今度は何が分からない?』
『3人ともレベル100になったんだけど、それ以上は上がらないのよ。どうすればいいの?』
『早っ!? もう100!? 俺があげたリング、そんなに凄かったのか。転職すれば、レベルは1からだが、上がるようになる。積算レベルは増えるから安心してくれ』
『まぁ、明日の朝に詳しく聞かせてね。それじゃあ、おやすみなさい』
『ああ、おやすみな』
宿屋にチェックインし、ベッドに横になる。
今日も凄い1日だった。教えて、戦って、婚約者になってとか言われて。
明日も大変そうだな。
だが、俺にはやるべきことがある。
5大王家の集会に参加できるなんて、ツキが回ってきたのかもな。
明日の集会はきっと役に立つ情報を集めることができるはずだ。
…王宮西家を潰すために。