MRRPG 〜最強ゲーマーはゲーム嫌い?〜   作:永夜月ももん

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第13話

『ヒオリ!?一体どうしたんだ!?』

 

『ぇ、ぇっと。詳しくぉ話しすると・・・』

 

如何(どう)やら、真面目な話らしい。

 

ヒオリは、二王頭家の娘。

二王頭家は我が国の5大王家の1つだ。

 

王家と言っても王様だとか、大それたものじゃなく、苗字に王が付いている5つの家のことだ。

 

王宮西(おくにし)

二王頭(におうず)

三王寺(さんのうじ)

四王天(しのうてん)

五王(ごおう)

 

そんな凄い家に生まれたヒオリは、そろそろ結婚する相手を決めないといけないらしい。

 

いや、歳的に早くね? とは思ったんだが、家の決まりだからと言われてしまった。(ちなみに、四王天家と五王家は婚約の決まりがない。他は知らんな)

 

信頼できる男性は俺ぐらいしか居ないから、取り敢えずその場(しの)ぎで良いから俺に婚約者になって欲しいみたいだ。

 

んー、どうしたものかねー。

 

5大王家は(ただ)のお金持ちな家じゃない。膨大な富を始め、政界に権力があったり、影で国を操っていたり、ヤバい家だからな。(ちなみにこのゲームの製作も、5大王家が関わっていると言われている)

 

『その場凌ぎなら良いけど、二王頭家の人たちは、俺で納得するのかな?』

 

『ぅぅ、分からなぃです』

 

ヒオリはさっきから、顔に火がついたように赤くなっている。

 

無理もないか。ただでさえ内気な性格なのに、婚約者になって欲しい、なんて言ったんだからな。

 

助けたいが、難しそうだな。

 

『分かった。後日詳しく聞かせてほしい。なるべく前向きに検討してみるよ』

 

『ぁ、ぁの』

 

『ん?』

 

『ぁ、明日に』

 

『明日?』

 

『明日に、5大王家の集まりが。そこで、その』

 

『え? ま、まさかな?』

 

『明日の集会に連れて来ますって、父に言っちゃったんです! ごめんなさぃ!』

 

『きゅ、急過ぎない?』

 

『ごめんなさぃです!』

 

『分かったよ。何とか頑張ってみるけど、5大王家の集まりに行かなきゃいけないんだよね?』

 

『は、はぃ』

 

『ヒオリの頼みなら仕方ないか。で、俺は何をすればいいのかな?』

 

『座ってるだけで大丈夫だと思ぃます! もしかしたら軽ぃ質問されるかもですが』

 

『簡単な受け答えくらいが出来れば良いってことかな?』

 

『はぃ! そぅです!』

 

『了解。何時にどこ集合?』

 

『午後5時に、MRRPG東京特区の管理塔です』

 

『運営のとこか。MRRPGは5大王家と深く関わりがあるからな。来るメンバー分かるかな?』

 

『5つの家の当主と、家族などのぉ付きの人が2名ずつです。私の家は、御父様が来ます。それと、私とアキラさんで』

 

『成る程。当主はみんな来るのか』

 

『ぁ、来ると言っても、少し話をしたら直ぐに終ゎるので! 大体は父が話をしてくれます。問題は終わってからの父との会話が』

 

『娘が連れて来た婚約者がどんなやつかを確認するわけだ。そこが1番大変ってことかな?』

 

『はぃ、そぅなんです』

 

『ま、やれるだけやってみるが、時間が無いからな。上手くいかなくても、あんまり責めないでね?』

 

『引き受けてくれただけでも、本当に感謝です! ぁりがとぅござぃます!』

 

『じゃ、また明日。管理塔で』

 

『また明日です!』

 

ヒオリと会話を終え、宿屋に向かった。

 

黎明の孤塔

〜 第1階層 10F 〜

 

Dタウンに着き、宿屋まで辿り着いた。

 

『あ、アキラー!』

 

『ベル!? まだ起きてたのか。どうしたんだ?』

 

『早めに伝えたいことがあったのよ。明日リアルで用事があるんだけど、昼からログアウトしてもいい?』

 

『メッセージ入れといてくれれば大丈夫だぞ?』

 

『やり方知らないわよ』

 

『そうか。昼飯はどうする?食うか?』

 

『そうね。お昼は済ませてからログアウトするわ』

 

『分かった。俺も明日用事あるから、同じくらいに落ちるよ』

 

『そうなのね。1つ聞いていい?』

 

『ん? いいぞ?』

 

『落ちるって何?』

 

あー。まじか。

 

『ゲームを落ちるってことだ。ログアウトと同じ意味、ログアウトするって言うのは長いだろ? だから落ちるって言ってるだけだ』

 

『なるほどね。私も使ってみるわ』

 

『そ、そうか』

 

『あ、もう1つ聞いてもいい?』

 

『ん? 今度は何が分からない?』

 

『3人ともレベル100になったんだけど、それ以上は上がらないのよ。どうすればいいの?』

 

『早っ!? もう100!? 俺があげたリング、そんなに凄かったのか。転職すれば、レベルは1からだが、上がるようになる。積算レベルは増えるから安心してくれ』

 

『まぁ、明日の朝に詳しく聞かせてね。それじゃあ、おやすみなさい』

 

『ああ、おやすみな』

 

宿屋にチェックインし、ベッドに横になる。

 

今日も凄い1日だった。教えて、戦って、婚約者になってとか言われて。

明日も大変そうだな。

だが、俺にはやるべきことがある。

 

5大王家の集会に参加できるなんて、ツキが回ってきたのかもな。

明日の集会はきっと役に立つ情報を集めることができるはずだ。

 

…王宮西家を潰すために。

 

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