MRRPG 〜最強ゲーマーはゲーム嫌い?〜 作:永夜月ももん
『ここが、
『まぁまぁ高いわね』
『大っきいですね〜』
『種明かしすると、これは塔と言うより、ビルだ』
『ビル? どうみても塔じゃない? 目が悪いの?』
『私も塔にしか見えないんですが〜。外壁も石で出来ているように思えます〜』
『見た目はな。ただこのゲームは、ゲームと現実が合わさっている。これで分かるか?』
『あ、そういうことね。つまりログアウトしてみたら、ただのビルってことかしら?』
『え〜、分からないです〜』
『正解だ。正確に言うと、ほぼ空っぽのビルだ。空のビルの中を冒険するってイメージだな。だが中は凄いぞ?』
『空っぽなのにスゴイんですか〜?』
『フィルン、つまり中には映像でできたダンジョンが広がっているってことよ。予算いくらかかってるのよ、まったく』
『ま、こんな感じでダンジョンはできてる。こんなダンジョンがいっぱいあるのが、MRRPG特別区域ってことだ。よし入るぞー』
『あ、2人とも待ってくださ〜い!』
〜 第1階層 1F 〜
中には広大な草原が広がっている。
草原の端にエレベーターがあり、実にミスマッチだ。
エレベーターがある壁は、岩壁になっている。ちなみに、壁は全て岩壁だ。
天井は青空が広がっている(ように見えている)。この階層では、ずっと昼だ。現実が夜でも明け方でも。
勿論、現実と時間が一緒に進む階層も存在する。
エレベーターは、ログアウトしていたら普通に使える。ログインしている状態で使用するには、エレベーターの鍵が必要だ。鍵が手に入るのは5階ごと。(中ボスを倒せばゲット)
『エレベーター? なんで映像で隠さないのよ?』
『わぁ〜広いです〜♪ 草原です〜♪』
『このゲームで重要なのはエレベーターと階段だ。横は限りがあるだろ? ビルの壁をぶち抜けたら大変だからな。ちなみに、今はエレベーターは動かせない。階段を探して上に行くしかない』
ログアウトした状態で階段を探せば簡単じゃん、と思った方へ。
それができればいいんだが、ログアウトした状態だとビル内を捜索できない。残念だ。
『横がだめなら縦に幅をとるってわけね』
『エレベーター初めて見ました〜♪』
マジかっ!?
『よ、よし、じゃあ階段探す前に街探すぞー』
『街? あるの? ダンジョンの中に?』
『街ですか〜、行ってみたいです〜』
『ダンジョンにある街が重要だ。説明は後でしよう。俺の勘ではこっちの方かな』
まぁ、地図持ってるから全部把握してるがな。
『勘ねー、ふーん。そう』
『ダンジョンで冒険です〜♪』
ベルから疑いの眼差しが。
ひとまずはDタウンに行って、落ちたいっていうのが本音だ。
ダンジョン来ると帰宅に時間かかるからな。早めに宿屋に行こう。
『あ、あんな所にDタウンが、勘が当たったようだ』
『わざとらしいわね。場所分かってたんでしょ?』
『すごいです〜! ダンジョンの中に街があります〜!』
『ま、地図持ってただけだ。早く行くぞー』
『やっぱりね』
『あ、待ってくださ〜い!』
『ここが
『Dタウンね。分かったわ』
『NPCしかいないみたいですね〜。活気があんまりないです〜』
『メインダンジョンにはプレイヤーは大勢集まるが、こういう小規模ダンジョンに来るやつは少ない。1つのダンジョンで、いても数百人くらいだろう。まぁ、最初のうちに小規模ダンジョンに来ているやつは、賢いやつらだろう』
『その前に、街に辿り着けるプレイヤーが少ないんじゃない?』
『あ、それ忘れてたな。言われてみれば、1日目でDタウン見つけられるプレイヤーは少ないか。βメンバーでも、行くまでが梃子摺(てこず)るかもしれない。そしてそこから、階段を探さないといけないから。じゃあ、メインで1階層クリアは、最低でも1週間はかかるかな。じゃあ1週間くらいで塔をクリアして、それから・・・』
『何ブツブツ言ってるのよ?』
『あの〜、街の説明をお願いしたいんですが〜?』
『あー、すまない。まず店はだいたい一緒だが、品揃えが良い。武器屋・防具屋・鍛冶屋・道具屋・装飾品屋。違うとすれば魔法屋かな。魔法書とか、魔法アイテムとかを買える。あとは道場だ』
『魔法屋ね。分かったわ』
『道場って何ですか〜?聞いたことないです〜』
え、マジか。道場そのものを知らない系だな。
『このゲームでの道場は、道場破りをすれば、スキルを伝授してもらえるって感じだ。今度実際に行ってみようか? このダンジョンの道場なら、ある程度強ければ勝てるはずだ。レベルが上がったら行ってみよう。とりあえずこの辺りまで大丈夫か?』
『大丈夫よ』
『大丈夫です〜』
『じゃあもう夜だし、宿屋に泊まって寝るか』
『ねぇ、どうやって帰るの?』
『大丈夫だ。ログアウトしたら、宿屋を出るだけでいい。本当にそれだけだ。最初だと楽しいかもな。ここ1Fだからエレベーター乗らなくていいし』
『何言ってるのよ。理解出来ないんだけど?』
『私もよく分かりませんが、分かりました〜!』
『とりあえず街を出れば大丈夫だ。心配するな。お、宿屋に着いたな。じゃあ8時くらいにこの宿屋集合で大丈夫そうか?ちょっと早いかな?』
『8時にここね。問題無いわよ』
『8時に起きますね〜』
いや、フィルン。8時に起きたら間に合わないだろ?
3人はチェックインして、それぞれ部屋に案内された。
あー!自由ですな!
よし。さっさと落ちて、家帰るか。
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