DEVIL SURVIVOR 2  You changed my world.   作:ルーチェ

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閑話休題。
特に本編に必要ない部分ですが、ぜひとも書きたいと思っていた部分がこれです。





Intermission 改心の水曜日 -1-

 

 

ミヤビが自室で意気消沈していると、ドアをノックする音がした。

 

「ミヤビ、ちょっといい?」

 

アイリの声がしたので、何事かと思ったミヤビがドアを開けると、そこにはアイリ、ヒナコ、イオの未成年女子トリオがいた。

 

「こんな夜更けにどうしたんですか?」

 

わざわざ部屋を訪ねてくるくらいなのだから、何かトラブルでも発生したのだと思ったのだ。

しかし3人の顔は和やかで、問題があるようには見えない。

 

「みんなで女子会やろう思うてな、ミヤビちゃんを誘いに来てん。…というより、あんたの部屋を使わせてもらおう思うてな。ええやろ?」

 

こんな時だからこそ楽しいことをやって辛いことを忘れたいという彼女たちの気持ちはミヤビにも理解できる。

幸い彼女の部屋は他の局員の部屋から離れているために多少騒いだところで周囲に迷惑はかからない。

それにひとりでいても気が滅入るだけだと、ミヤビは笑顔で承諾した。

 

「もちろんです。どうぞお入りください。お茶菓子はありませんが、美味しい紅茶なら用意できますよ」

 

ヒナコたちを部屋の中へ招き入れると、ミヤビはお湯を沸かそうとIHコンロの操作をする。

 

「やっぱ支局長の部屋ってだけあって広いのね~。…あー、トイレとバスルームまである! ずるい…」

 

アイリは勝手に部屋の中を探索し始め、ヒナコは机の上に置かれている『ファウスト』を目ざとく見つけた。

 

「ミヤビちゃんって本、好きなん? ゲーテなんて難しい本、ウチ、よう読まんわ」

 

一方、イオは遠慮がちにドアの近くで立ったままでいる。

 

「イオさん、こっちに来て好きなところに座っていてください。遠慮はいりませんよ」

 

「はい…」

 

「それからヒナコさんとアイリさんはあまりジロジロと人の部屋を見ないでください。こういうの慣れていないので落ち着きませんから」

 

ミヤビがそう言うと、ヒナコとアイリは3人掛けのソファーに腰掛けた。

ヒナコの隣にイオが申し訳程度に腰掛ける。

 

「こういうの慣れてないってどういうこと?」

 

アイリがミヤビに訊く。

 

「自分の部屋に誰かが訪ねて来るということです。わたしは7歳の時から峰津院のお屋敷で暮らしていて、自分の部屋に他人が入るというと家庭教師の先生だけでしたから」

 

紅茶を淹れる作業をしながらミヤビは答えた。

 

「ミヤビってそんな昔からヤマトと一緒にいたってこと?」

 

驚くアイリにミヤビは事情を説明した。

両親がジプス局員で事故死したために、先代のジプス局長に引き取られたこと。

生まれつき霊力が高いために子供の頃から訓練を受けてきたこと。

ヤマトが高度な学問を与えてくれたこと。

そのおかげで今の自分があることなどを手短に話す。

その間に紅茶を淹れ終え、ミヤビはヒナコたちの前にティーカップを置いた。

 

「こんな時やのにミヤビちゃんは優雅やねえ。このティーカップ、ジノリやん」

 

ヒナコはティーカップに描かれたカラフルなフルーツ柄を見て言う。

 

「ジノリって何ですか?」

 

イオがヒナコに訊いた。

 

「ジノリってのはイタリアの食器のブランドや。このイタリアンフルーツの柄はけっこう有名なんやで」

 

ヒナコが答えたのを聞き、ミヤビが言う。

 

「さすがは日本舞踊の名門九条家のご令嬢。良くご存知ですね」

 

するとヒナコが驚く。

 

「なんでウチのこと知っとるん? 調べたんか?」

 

「いいえ。お名前を聞いて、その時に気がつきました。1年ほど前、東京で九条流の発表会があったことを新聞で読みましたが、その時に次期家元候補が家元のひとり娘であるヒナコさんだと書かれていたと記憶しています」

 

ヒナコが日舞の名門の跡取りだと聞いて、アイリとイオが目を丸くした。

 

「ヒナコってタダのおかしな女だと思ってたけど、本当はいいとこのお嬢様だったんだ…」

 

アイリの言葉にヒナコがカチンとくる。

 

「おかしな女はひどいやん。まあ、九条の家を飛び出して勝手なことをしとる不良娘であることは否定せえへんけど」

 

「家出…してたんですか?」

 

イオが遠慮がちに訊いた。

 

「…1週間くらい前やった。お父ちゃんと大喧嘩してな…家、飛び出してそれっきりや。まさかこないなことになるなんて想像もしてなかったさかい、ちびっと後悔しとる」

 

訊いてはいけないことを訊いてしまったといった感じで俯いてしまうイオ。

そんな彼女を見てヒナコは明るく振舞う。

 

「そないなことは気にせんと、女子会楽しもうやないの」

 

「そうです。普通だったら会うこともなかったはずの4人がこうして同じ場所にいるんです。もっと楽しい話をしましょう。まず、簡単に自己紹介でもしましょうか」

 

自分に気を遣ってくれるヒナコやミヤビに笑顔を返したイオだった。

 

 

 

 

それからお互いの自己紹介に始まり、他愛のないことを話しているうちに年頃の女の子らしく恋バナへと移っていった。

 

「で、ミヤビちゃんと局長さんってどこまで進んどるん?」

 

いきなりなヒナコの質問にアイリとイオは少し驚くが、ふたりとも興味津々といった表情でミヤビの顔を見た。

しかし本人は質問の意味を理解していないようだ。

 

「ヤマト様とどこまで進む…というのはどういう意味でしょうか?」

 

「そりゃ…ちっちゃい頃から同じ家で暮らしていた男女や、なんかあるんやないかって思うやろ?」

 

そう言われてやっとミヤビには彼女の言っている意味が理解できた。

 

「ヒナコさん、ヤマト様とわたしはあなたが想像しているような関係ではありません。わたしはあの方の使用人ですから、恋愛感情は持ち合わせていません。それにあの方には将来を約束した方がいらっしゃるようですから」

 

「ええっ!? あの偏屈な冷血動物のヤマトに?」

 

アイリが遠慮のない言い方で訊く。

そんな彼女をミヤビは軽く睨みつけた。

 

「ヤマト様の悪口は二度と言わないでください。今回のことは聞かなかったことにしておきますから。…それはそうと、あの方はこの戦いが終わった後の世界で共に生きようと考えている方がいらっしゃいます。わたしはその女性がどなたか知りませんが、ヤマト様はその方のことを考えていらっしゃる時、とても楽しそうにしていました」

 

「それがミヤビさん…ということはありませんか?」

 

イオが訊く。

 

「いいえ、それは絶対にありえません。わたしが峰津院家に引き取られた理由はセプテントリオンとの戦いにおいて強力な戦力となるからです。支局長といえども一兵士でしかなく、戦いの中で命を落とすこともありえます。誰でも一番大切なものは安全な場所に隠して守ろうとするはず。きっとあの方も一番大切な女性は安全な場所で匿っていることでしょう」

 

「そうやろか…。ウチなら大切なものは絶対に手放さないで側においておくけどな」

 

ヒナコが納得いかないという感じで呟いた。

 

「それにヤマト様はその立場上、恋愛感情というものを抱くことはありえないんです」

 

「なんで?」

 

アイリが怪訝そうな顔で訊いた。

 

「峰津院家は血筋を重要とする家系だからです。代々の当主は婚姻によってより優秀な子孫を残すことを義務付けられており、あらゆる条件を考慮してもっとも相応しいと思われる女性を配偶者とします。ですから本人の意思で結婚相手を選ぶのではなく、選ばれた女性と結婚するというのが決まりなんだそうです。あの方が峰津院家の当主である以上、個人的な感情を優先させることはありえません。ただ、ヤマト様は伴侶となられる方のことをお気に召していらっしゃるようですから、わたしはおふたりのお幸せを祈るだけです」

 

「……」

 

ヒナコたちは納得いかないという顔のままだ。

 

「納得していただけないようですけど、これは事実です。…それよりみなさんはどうなんですか? アイリさんなんてジュンゴさんと仲が良いじゃないですか」

 

話題を逸らそうとしてアイリとジュンゴの名を出す。

するとアイリが慌てた。

 

「あ、あたしとジュンゴはタダの知り合いよ! そ、そういう関係じゃなくて…、あたしはジュンゴの保護者みたいなものなの!」

 

「「「保護者!?」」」

 

アイリ以外の3人が同時に声を上げた。

それも当然だ。ジュンゴの方が年上であり、誰の目から見ても彼の方がしっかりとしている。

疑いの視線を向けると、アイリはムキになって反論した。

 

「だって、あたしの方がずっと大人だし、ジュンゴはあたしがいないと何もできないんだからぁ!…じゃ、イオちゃんはどうなのよ」

 

状況が悪いと判断したアイリは、今度はイオを自分の身代わりにしようとした。

 

「わ、わたし…ですか? わたしにはそういう人は…」

 

「ダイチとはどういう関係?」

 

ダイチとの関係を訊かれ、イオは少し安心した。

 

「志島君は同じ高校で、同級生というだけです。クラスも違います。名前は知っていましたけど、話をしたこともありません。模試の帰りに偶然同じホームにいて列車事故に巻き込まれてしまって、口を利いたのもその事故の時が初めてでした。だから彼の死に顔動画がわたしの携帯に届いたことにはすごく驚きました。『この人誰?』って感じで」

 

「う~ん…つまりこのままじゃダイチに見込みはない、ってことね?」

 

「そうやな」

 

アイリとヒナコは顔を見合わせて頷いた。

ダイチのイオに対する気持ちは周囲が容易に察するほどミエミエで、それが逆に哀れさを誘っていた。

 

「それじゃ、ヒナコさんはどうですか?」

 

イオがヒナコの名を上げる。

 

「そうよそうよ、ヒナコはどうなの?」

 

アイリはここぞとばかりにヒナコに詰め寄る。

ヒナコは少し困ったような顔をしたが、自分だけ逃げるということもできずに口を開いた。

 

「ウチなぁ…ちっちゃい頃から踊り一筋やったから、男子とつき合うたことないねん。小学校から私立の女子校やったし。そんでお父ちゃんがめっちゃ厳しい人でな、学校から帰って来てすぐにお稽古やさかい、友達もおらんかったんや」

 

「「「……」」」

 

「せやけど、ウチ、踊りが好きやねん。お稽古も嫌やないから友達おらんでも寂しゅうなかったわ」

 

「じゃあ何で家出なんかしたの? 恵まれてる環境で好きなことを好きなだけできるのに。あたしなんて家が貧乏で、ピアノを続けられなかったんだから」

 

アイリが悔しそうに言う。

 

「あたしの父さん、半年くらい前に行方不明になっちゃって、そのせいでピアニストになる夢を諦めなきゃいけなかったんだよ。それだけじゃなく悪魔とかセプテントリオンとかわけわからない奴が襲って来るし…、何であたしばっかこんな目に遭うのよ!?」

 

次第にヒステリック気味になり叫ぶアイリ。

そんな彼女にミヤビが冷たく言い放った。

 

「あなたがピアニストの夢を諦めたのは、他に理由があるのではありませんか?」

 

「どういうこと?」

 

「これはわたしの想像ですけど…、いくら練習しても思ったほど上達せず、コンクールに出ても結果はイマイチ。自分の才能に限界を感じていた時、家庭の経済的な問題が発生した。自分には才能があるけど、ピアニストになるにはお金がかかる。だから自分はピアニストへの道を諦めるんだって言い訳しているんじゃないですか?」

 

「そんなことないもん!」

 

アイリは両手の拳をぎゅっと握り締め、ミヤビを睨んだ。

ヒナコとイオはおろおろしながらアイリとミヤビを交互に見る。

 

「ひどい…。ミヤビになんてあたしの辛さがわかんないのよ!」

 

「ええ、わかりません。自分の不幸を嘆くだけの人間の気持ちなんて理解する気にもなりません。人間は誰だって多かれ少なかれ苦労しているものです。自分の不幸自慢を始めたらキリがありません」

 

「……」

 

「あなたから見て恵まれていると思えるヒナコさんだって楽な人生ではなかったはず。たぶん彼女がお父様と喧嘩をして家を出たのは、自分が敷かれたレールの上をただ走ることに疑問を持ったから。彼女は踊ることが自体好きで、日舞だけではなく他の可能性を見つけてみたかった。それなのに日舞だけを強いるお父様と意見が対立し、それで家出という強硬手段に出たのではないかとわたしは思うんですけど」

 

ミヤビの言葉にヒナコが頷く。

 

「そのとおりや。ウチはこのままお稽古を続けていれば、いずれ九条流を継ぐことになることが決まっとる。それは別に嫌やない。せやけどウチは日舞だけやのうて、どんな踊りも好きなんや。だから世界を回っていろんな踊りを踊ってみたい。そして自分の力がどこまでなんか試してみたかったんや。日舞をやめるなんて考えたこともない。ウチは日舞がいっちゃん好きやねん。…お父ちゃんには悪いことしたと思うけど、ウチの人生はウチのもんやからな」

 

ヒナコの最後の言葉の「お父ちゃんには悪いことをした」とは、父親と喧嘩して家出したことだけでなく、そのせいでこの非常時に側にいてやれないという後悔の念も含んでいた。

イオたちの両親のようにヒナコの両親の行方もまだわからないのだ。

 

「ヒナコさんは日舞の家元になりたいのではなく、純粋に踊ることが好きなんです。アイリさんはどうですか? ピアニストになりたいといっても、実際はピアノを弾くことが好きなのであって、その先にピアニストになるという夢があっただけではありませんか?」

 

ミヤビの問いにアイリは黙って小さく頷く。

 

「ピアニストになる夢を断たれても、それはピアノを捨てることにはなりません。ピアノの腕を活かす職業だってピアニストだけでなく他にもあります。演奏する場所だって音楽ホールだけでなく、路上であっても聴いてくれる人がいればそこがステージになるはず。夢が叶うことが一番ですけど、人生はなかなか思いどおりにならないものです」

 

「……」

 

「ヤマト様は峰津院家の嫡男であるために、世界を救うという重責を負わされました。わたしは自分のやりたいことを見つける前に峰津院家に引き取られたことで、ヤマト様と同じ道を歩むことを強制されました。ですがあの方もわたしもその運命を恨んだり、文句を言ったことは一度もありません。それが宿命であっても、その中で精一杯生きています。初めは敷かれたレールを走るだけでしたが、今ではもう自分の意思でその上を走っているんです。自ら決めた目的地に向かって…」

 

「……」

 

「世の中には自分の人生が生まれた瞬間に決まってしまう人がいます。自分の意思が意味を持たず、強制された人生を歩む者の気持ちを考えたら、自分のやりたいことを見つけられたあなたは自分が幸せな人間だと思えるはず。ですからあなたの人生はあなたの努力次第でどうとでもなるということを忘れないでください。自分の不幸な境遇を嘆くだけで努力をしない人間を弱者と呼び、その中から自力で這い上がってきた者を強者だとわたしは考えます。人間は生まれつきの強者などいません。人間は自分の行動しだいで強者となるか弱者に堕ちるか決まるのですから、わたしはあなたに強者であってほしいと願います」

 

アイリは心の奥にあった卑屈な自分をミヤビに見抜かれて感情的になってしまった。

ミヤビに言われたように自分の才能に限界が見えて、都合良くピアニストへの道を諦める理由ができた。

すべては社会が悪い、自分は悪くないと言い訳して逃げていたのだ。

それを出会って数日のミヤビに指摘され、自分の弱さを曝け出されたのだから、これほどの屈辱はない。

しかしミヤビの言い分は正しく、彼女の言葉には説得力があった。

ピアニストにならずともピアノを続けることはできる。

コンクールで優勝するような演奏はできなくても、自分が心から楽しいと思える演奏はいつでもどこでもできるのだ。

それを諭されてアイリは抱えていた胸のモヤモヤが晴れていく気がした。

 

「ミヤビ…っ!」

 

アイリは堪えきれなくなった涙を両目に溢れさせ、ミヤビの胸に飛び込んできた。

 

「あたし…いくら練習しても、思うように上達しなくて…、でもピアノをやめたくなくて…」

 

泣きじゃくりながら自分の気持ちを吐露するアイリの頭をミヤビは優しく撫でてやる。

 

「父さんがいなくなって…母さんもフルタイムで働いているのに…、あたしばかりお金のかかるピアノを続けるなんて…。どうしたらいいのかわかんなくて…」

 

「アイリさんは優しすぎるんです。自分の夢を追い求めようとすると、時には周りの人に迷惑かけたり心配させたりすることもあります。ヒナコさんのように親御さんと対立することだって…。もしあなたがもっと傲慢だったら、どんなことをしても我が道を貫くでしょう。でもあなたは優しいからお母様に負担をかけさせたくなかった。音楽の勉強をするにはお金がかかることをわたしも知っています。お金がなくても才能さえあれば奨学金をもらうことができて、ピアニストへの道も諦めなくても良い。でも自分のレベルでは奨学金など無理で、それでも夢を追うのは単なるワガママ。自分さえ我慢すれば丸く収まる。だけど自分が傷つくのは嫌。だから社会が悪いということにして逃げてしまう。その方が楽だから」

 

「……」

 

「でも逃げることでは問題は解決しません。だから逃げるのではなく他の可能性に賭けてみませんか? あなたの前にはいくつもの選択肢があって、そのどれを選ぶのかはあなたに委ねられています。ただしそのどれを選んでも、結果がどのようなものになっても自分の責任です。自分は悪くない、社会が悪いなんて言って責任逃れはできませんよ」

 

「うん…わかった」

 

胸の中に溜まっていた不満や苦しみを全部吐き出し、それを全部受け止めてもらえたことで、アイリの表情は晴れ晴れとしたものになっていた。

 

「ミヤビ、ありがと。言いたいこと言ってなんだかスッキリした。あんたのこと怒ったけど、それって図星突かれたからなんだよね。…あたし、やっぱりピアノが好き。好きだからやめたくない。ピアニストになれなくても音楽の先生とか、他にもできることってあるよね?」

 

「ええ、もちろんです。アイリさんなら可愛いから努力すればアイドルだって夢じゃないはずです」

 

ミヤビの言葉にアイリが笑顔になる。

 

「ホントにそう思う?」

 

「嘘なんてつきませんよ。人間には限りない可能性があるとわたしは思うんです。自分はこう生きるしかないのと諦めてしまわないで、いくつもの選択肢を用意すべきです。その中から一番良いと思えるものを選んで努力する。そうすればその途中で躓いてしまっても後悔することはないはずです。わたしはそうして生きてきました。だから今の自分があるのは自分の選択の結果。後悔なんてしたことありません。もし自分で道を決められないなら、信頼のおける友人に相談すると良いでしょう。少なくともここには3人の友人がいますから、遠慮なく相談してください。ね、ヒナコさん、イオさん?」

 

ミヤビがヒナコとイオに同意を求めると、ふたりは満面の笑みで頷いた。

 

「もちろんや」

 

「はい、もちろんです」

 

それを聞いて、アイリは嬉しそうに言った。

 

「ありがと、みんな。じゃ、みんなが悩んだり苦しんだりした時には、あたしが力になるから」

 

「ええ。期待していますよ」

 

ミヤビはそう言って微笑んだ。

 

 

 






女の子同士の会話なら絶対に恋バナが出てくるはず。
誰でもヒロインとヤマトの関係について興味を抱くでしょう。
本人は完全否定していますけど、本当にそうなのでしょうか?


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