DEVIL SURVIVOR 2 You changed my world. 作:ルーチェ
「ミヤビ、今どこにいる?」
「大阪城公園付近です。悪魔の顕現反応でもありましたか?」
「いや、ジプスがサイバー攻撃を受けている。そのサーバーが浪速区にあるフェスティバルゲート跡地内部だと判明した。直ちにハッカーの身柄を確保しろ。たぶんハッカーは菅野だ」
「やはりそうきましたか。では急いで現場へ向かいます」
携帯を切ると、ミヤビはヒナコに訊いた。
「浪速区のフェスティバルゲート跡地ってどこですか?」
「それやったら通天閣の300メートルくらい南、天王寺公園の近くや。せやけど何があったん?」
「ジプスがサイバー攻撃を受けているそうです。そのサーバーがフェスティバルゲートにあるらしく、わたしが対処することになりました」
「そやったら急がんとあかんな」
その時だった。ミヤビたちの携帯にメールの着信を告げるメッセージが流れた。
「新着の死に顔動画がアップされたよ☆」
届いたメールに添付された動画を開くとそこにはケイタの死に顔動画が届いていた。
急いで再生すると、彼が悪魔に襲われて絶命している様子が映し出される。
「死に顔動画やて?」
ミヤビの携帯を覗き込んだヒナコが眉をひそめて訊く。
「つまりこの子がもうじき死ぬってこと?」
「そうですが…わかっているなら死を回避することだってできるはずです。ヒナコさん、この動画の背景を見て、ここがどこだかわかりますか?」
ミヤビはヒナコに携帯を手渡した。
彼女は何度も動画を再生し、断言した。
「この建物内のジェットコースター…、間違いなくフェスティバルゲートや!」
偶然にもミヤビたちが向かおうとしている先が問題の場所だった。
一刻を争う事態だが、ここからフェスティバルゲート跡地まで直線距離でも3キロメートル以上あり、瓦礫の中を歩いて行くとなるとどれだけ時間がかかるかわからない。
「ビャッコ、わたしたちを乗せて飛べる?」
ミヤビは一緒に歩いていたビャッコに訊いた。
「お安い御用だ、主」
そう言って身体を屈めてくれた。
しかしビャッコに4人は無理だ。
そこでミヤビは悪魔をもう1体召喚した。
「出でよ、セイリュウ!」
龍王セイリュウはビャッコと同じく四神のひと柱である。
ビャッコにミヤビとヒナコ、セイリュウにダイチとイオが跨った。
「しっかり掴まっていてください! 振り落とされたらおしまいですから! さあ、ビャッコ、セイリュウ、行くわよ!」
そう叫ぶと、ビャッコとセイリュウは瓦礫の山を軽々と飛び越えて行ったのだった。
◆
フェスティバルゲート跡地到着したミヤビたち。
ケイタを探し出して彼の死の回避をすることと、ジプスをハッキングしているハッカーを探して確保すること…それが彼女たちの目的だ。
どちらも緊急を要するものであり、手分けをすることにした。
ダイチとイオとヒナコはケイタを探し、ミヤビはひとりでハッカーを探すこととなる。
戦力を考えるとこうするしかないからだ。
なにしろ雑魚ではあるが牛や馬の頭をした悪魔 ── 闘鬼ゴズキとメズキがうろついていて、それらとの戦いは避けられない。
ゴズキとメズキはそれぞれレベルが18と25であり、ヒナコのリリムだけでは心許ないので、ミヤビはもう1体自分の使役している悪魔・龍王ゲンブを召喚した。
「出でよ、ゲンブ!」
ミヤビの命令でゲンブが現れた。
彼女はビャッコを主力とし、セイリュウとゲンブを控えとして使っている。
控えといってもセイリュウはレベル51だし、ゲンブもレベル38だから十分役立ってくれることだろう。
「ヒナコさんたちに協力して、襲いかかってくる悪魔を倒しなさい」
「「承知した、主」」
セイリュウとゲンブに命令を与えると、二手に分かれた。
ミヤビはさっそくヤマトに連絡をする。
「フェスティバルゲート跡地に到着しました。しかしここはとても広くて、こちらでは詳しい場所は把握できません。そちらで誘導をお願いします」
「ああ。まずは正面入口を入り、アトリウム中央にあるエスカレーターを昇って3階フロアまで行け」
「了解しました」
ここは数年前に廃業したとのことで、地震による人的被害はなかった。
頑丈な建物だったので施設の損壊も目立ったものはない。
しかし悪魔の出現によってここに避難していた人々に多くの犠牲が出たようだ。
そして現在では無人となっている。
3階に着いたところでヤマトからミヤビに連絡が入った。
「問題のハッカーは2時の方向、約30メートルの位置に潜んでいる」
「ここからはわたしの判断に任せてください。よろしいですね?」
「好きにやってみろ。結果を出せばお前のやり方でかまわない」
そう言ってヤマトは電話を切った。
ヤマトにはミヤビが自分の期待以上の結果を出すという確信がある。
本局の司令室にいるヤマトでは現場の様子はわかりにくい。
ならばミヤビの現場で培った判断能力を信じることが最適な手段に違いないのだ。
ミヤビはビャッコと共に足音を立てずにハッカーに近づいて行く。
その途中で相手の顔を目視し、それが行方不明となっていたフミであることを確認した。
ヤマトとミヤビの想像は悪い意味で当たってしまったことになる。
フミはジプスのシステムを構築した張本人で、そんな彼女がサイバー攻撃をかけてきたのだから防ぎようがない。
これがアルコルの仕組んだ妨害工作であることは明らかだ。
もちろんフミ本人の意思による工作であるという可能性も捨てきれないが、彼女の様子からすぐにそれが杞憂であることがわかった。
フミは目の焦点が合っておらず、ただひたすらにキーボード打ち続けている。
まるで何者かに操られているようだ。
そのせいでミヤビの気配に気づいていない。
これなら取り押さえるのはそう難しいことではなさそうだと判断したミヤビは慎重にフミの背後から近づいて行った。
しかし手が届きそうだというところまで近づいたところで、ミヤビは背後に悪魔の気配を感じて振り返った。
「!?」
目の前の悪魔は大蛇のような身体に鋭い2本の牙と角、両手に剣を持っている。ミヤビは咄嗟に携帯をかまえて敵のステイタスを調べた。
(堕天使ボティス…レベル37、か。電撃が効かないとなるとちょっと苦戦するかもしれないけど、ビャッコの物理攻撃なら大丈夫ね)
ミヤビを庇うようにしてビャッコがボティスとの間に割って入った。
ビャッコは唸り声を上げて威嚇しながら、攻撃するタイミングを見計らっているようだ。
ボティスはビャッコに対して力の差を感じたのか、闘おうともせずにさっと姿を消した。
しかし次の瞬間、ホールの下の方から悲鳴が聞こえた。
(もしこのボティスがケイタさんを襲う悪魔だとしたら…。そしてダイチさんたちと合流していなくて、自分が死ぬということを知らないでいたら、死に顔動画は現実となってしまう。場所はこのすぐ近くだもの、今から駆けつければまだ間に合うはずよ)
ミヤビはビャッコを連れてケイタを探そうとしたが、それを妨げるものがあった。
バッドタイミングでヤマトからの連絡が入ったのだ。
さすがのミヤビもこれには慌てた。
「ミヤビ、ハッカーの身柄は確保できたのか?」
「それどころではありません! ケイタさんが危ないんです。今から彼を助けに行きます」
「余計なことをするな。さっさと菅野を捕まえろ。それがお前の任務だ」
「そのとおりですが、放っておけば彼はボティスに殺されてしまいます」
「かまわん。当然ありうる犠牲だ」
「何ですって!?」
犠牲を皆無にすることは不可能だが、自分の行動如何によってはその数を減らすことができるとミヤビは信じている。
目的のためなら人命を軽視するヤマトのやり方に納得ができず、彼女は初めてヤマトの命令に逆らった。
「好きにやってみろとおっしゃったのはヤマト様です。納得する結果を出せば文句ないはず。わたしのやりたいようにやらせてください!」
◆
「好きにやってみろとおっしゃったのはヤマト様です。納得する結果を出せば文句ないはず。わたしのやりたいようにやらせてください!」
そう啖呵を切ってミヤビは電話を一方的に切ってしまった。
ヤマトは携帯を握りしめたまま口の端を僅かに歪めた。
(納得する結果を出せば文句ないはず、か。…ったく、この程度のことで命を落とすような奴では私の創る実力主義世界に生きる価値などないというのにな)
ヤマトは心の中で呟くと、部下に訊いた。
「現在の状況は?」
「第6層を突破されました!」
「こちらからの攻撃プログラムは?」
「依然効果ありません! すべて無効化されています!」
「チッ…仕方がない。…アルマデルを使え」
アルマデルとはフミが開発していたウィルスプログラムの名称だ。
未完成のため彼女がいないまま使用するのは危険だが、背に腹は代えられぬということなのだろう。
「アルマデル、起動します!」
局員の操作でアルマデルが起動する。
するとフェスティバルゲートでダイチやヒナコたちを苦しめていたゴズキとメズキの動きが鈍った。
これらの悪魔は洗脳されたフミのPCの悪魔召喚プログラムによって呼び出されていたもので、アルマデルが彼女のPCを逆ハッキングしたために一時的ながら行動を制御したというわけだ。
(これは単なる時間稼ぎに過ぎない。後はお前の手腕にかかっている。私の期待を裏切るなよ、ミヤビ)
モニター画面の向こう側にいるミヤビにヤマトは心の中で呼びかけたのだった。
◆
ミヤビが駆けつけた時にはすでにケイタの闘鬼ベルセルクとボティスが闘っていた。
ダイチたちとは合流できていないようだ。
「ケイタさん!」
「ミヤビ!? なんや! 何しに来た!? 待ち合わせはビッグマンって言うたやろ」
ミヤビの登場にケイタは驚いている。
「わたしも加勢します」
「大きなお世話や!」
「そんなこと言っている場合じゃありません! あなたの死に顔動画が届いたんです」
「え…?」
自分の死に顔動画と聞き、ケイタは勢いを失くす。
「とにかくその悪魔をやっつけてしまいますよ!」
「あ、ああ…」
ベルセルクとボティスはほぼ同レベルだ。
ならばビャッコの参入でこちらが圧倒的に有利となる。
(ひとりでフミさんを捕まえるより、ここでボティスを始末して彼とふたりで取り押さえた方が良いに決まっている。またさっきみたいにこいつに邪魔されたら面倒だもの)
ミヤビはそう判断した。それにケイタの命を犠牲にして得られる勝利など無価値だと信じているからだ。
「同時に仕掛けます、いいですね?」
「あ? 何、俺に命令しとんねん?」
「命令じゃありません。仲間に同意を求めているだけですよ。…ね、おねがいします」
ミヤビが微笑みながら言うと、ケイタは顔を赤らめ、視線を逸らせて答えた。
「…しゃーないな。一撃で決めるで」
「ウチにまかせとき」
ミヤビがおどけてそう言うと、それまでつっけんどんな態度だった彼がにやりと笑った。
「奴は電撃や魔力が効かん。そやから俺のベルセルクの大剣で叩っ斬る」
「じゃ、ビャッコを囮にして、その隙を狙うっていう作戦はどうかしら?」
「ああ。…よっしゃ、行くぞ!」
ケイタの合図でミヤビはビャッコをボティスにけしかけた。
「行け、ビャッコ!」
するとビャッコは目にも止まらぬ速さでボティスに襲いかかった。
体毛に電流を蓄積して一気に雷電を放つが、当然ボティスには効かない。
ボティスはビャッコに魔法攻撃を仕掛けようとする。
「そっちは囮や!」
ボティスの背後からベルセルクが大剣を振り降ろして右腕を落とした。
「やった!」
ミヤビとケイタの連携により、ボティスに大ダメージを与えた。
これでいけると思った次の瞬間、ボティスがすっと姿を消した。
「チッ、逃げよったか」
苦々しく舌うちするケイタにミヤビは呼びかける。
「この上にジプスのシステムをハッキングしているハッカーがいるんです。捕まえるのを手伝ってください」
ミヤビたちはフミのいる部屋へ引き返すと、大型コンピューターの陰に隠れた。
「あ、その前にコンピューターをぶっ壊しましょう。これがトラブルの元凶ですから」
「それは俺がやったる」
ケイタはベルセルクに命じて近くにあったコンピューターを叩き壊した。
◆
その頃、ジプス大阪本局司令室に詰める局員たちの間には悲壮感が漂い始めていた。
「第9層突破されました! 最終防衛ライン、アザトースに達します!」
「侵攻率のカウントダウン、入ります!」
局員の切羽詰まった声にさすがのヤマトの顔にも焦りの色が浮かんでいる。
「侵攻率92…93%」
カウントする局員の声に、他の局員たちは互いに自分の不安や不満を吐露し始めた。
「このままでは完全に侵攻されてしまうわ…」
「霊的防御がないまま侵略者が現れてみろ、無防備で太刀打ちなんかできるのか?」
「こんな状態だというのに局長はどうしてあんな奴に任せっ切りなんだ?」
「ああ、それは僕も同感だ。そういやぁ、さっきの紫塚雅っていう子、東京支局長だっていうじゃないか。何で局長はあんな子を支局長にしたんだろう?」
「東京の人間が局長の命令に従わず、この大阪で勝手なことをされちゃ、こっちが困るんだけどな」
その時だった。侵攻率のカウントをしていた局員が震える声で告げた。
「侵攻率95…と、止まりました!」
一瞬の沈黙の後、「Fire Wall Damage 95.14%」と表示されたままストップしているモニター画面に全局員の視線が向けられた。
「おおっ!」
「やったぞ!」
互いに肩を抱き合って喜ぶ局員たち。
しかしヤマトだけは違っていた。
(奴がこの程度で退くはずがない)
険しい顔でモニターを凝視しながら、ひとり呟いた。
「次はどう出る…アルコル」
◆
コンピューターを破壊したところ、フミの手も止まった。
「終いや。そいつを取り押さえろ」
ケイタがベルセルクに命じる。
無抵抗…というより糸の切れた操り人形のようなフミはいとも簡単に拘束できた。
「これで任務完了…ですね」
ミヤビはそう呟くと、吹き抜けになっているホールの1階を見下ろした。
そこには雑魚悪魔を一掃したダイチたちの姿が見える。
「そっちは大丈夫ですか~!?」
声をかけると、ダイチとイオが大きく手を振って応えた。
その直後だった。ミヤビの背後に禍々しいオーラを放つ何かが出現した。
「ぬか喜びをさせてしまったようだ」
その声に振り向くと、そこにはボティスがいた。
宙空に浮かんでおり、ミヤビを見下ろしている。
「人間は詰めが甘い」
逃げたと思っていたのは彼女の勘違いだった。
彼女が油断するのを待ち、その隙を狙っていたのだ。
「あかん! 逃げろ、ミヤビ!」
ミヤビは横から飛び出して来たケイタによって力いっぱい弾き飛ばされた。
次の瞬間、ケイタと彼を庇うようにして立ち塞がるベルセルクに向けてボティスは電撃を喰らわせた。
その光景は死に顔動画の映像と同じもので、ケイタとベルセルクは勢いよく弾かれて3階から1階へと落下していく。
「セイリュウ!!」
ミヤビは渾身の力を込めてセイリュウの名を呼んだ。
するとセイリュウは主の意思を察し、ケイタの落下地点でとぐろを巻くようにして床に伏した。
そして落下してくるケイタをとぐろの中心でキャッチする。
それを見ていたヒナコたちは歓声を上げた。
一方、3階ではミヤビを守るようにビャッコが立ちはだかり、ボティスに向けて唸り声を上げていた。
しかしボティスは彼女に攻撃をしかけようとはしてこない。
彼女を見下ろしたままで動かず、まるで品定めしているかのようで、彼女はそれを薄気味悪いと感じていた。
「かかってきなさい!」
ミヤビは弱みを見せまいとして仁王立ちになって叫ぶ。
するとボティスは左手を彼女に向け、その手のひらから閃光が放たれた。
「うっ…」
突然の強烈な光にミヤビは目を眩ませてしまい、数秒だが視覚を失った。
しかしボティスは彼女に止めを刺そうとはせず、彼女が目を開けた時にはその姿はなかった。
◆
ミヤビの前から姿を消したボティスはフミの側にいた。
いつの間にかフミの拘束は解かれている。
「菅野史…ご苦労だった。…では、最後の仕事だ」
ボティスの呼びかけにフミはPCに「T、Z、A、B、A、O、T、H」とパスワードを打ち込む。
そして打ち込み終えると、彼女は机の上に突っ伏した。
それと同時に大阪本局の司令室では想定外の事態に騒然となった。
「アルマデル、再起動!」
男性局員の叫ぶような声に、さすがのヤマトの表情にも焦りの色が浮かんだ。
「どういうことだ!? これは何の命令コードだ?」
モニターいっぱいに表示される「T Z A B A O T H」の文字の羅列。
「アルマデルが本局のシステムを侵食しています! これは使用者が自分の形跡を消すためのシステム破壊コードです!」
それまで停止していた侵攻率のカウントダウンが再開し、ファイアウォール完全消滅と同時に第10層まですべて突破されてしまった。
「システムダウン…。通天閣の防御結界が…消滅しました…!」
モニターを見つめていた局員が震える声で目の前の事実を告げる。
それは大阪の霊的防御機能がゼロとなったことを意味し、局員たちの顔は青ざめ、言葉を失った。
そして十数秒の沈黙の後、ひとりの女性局員が叫んだ。
「大阪に…セプテントリオン、出現しました…!」
メインモニターに映し出されたセプテントリオンを見たヤマトは呟いた。
「メラク…このタイミングで出現するとは…。やはり奴の仕業か…」
大阪湾に出現した青い翼のような第2のセプテントリオン ── メラクはまっすぐに通天閣を目指していた。
◆
フミを保護し、ケイタの死を回避することができた。
ミヤビにとってはもっとも理想的な結果となったことで、自然と笑みが漏れる。
そして全員で互いの無事を喜んでいる時に、その気分をぶち壊すように彼女の携帯にヤマトからの連絡が入った。
「ミヤビ、菅野はどうした?」
「無事に保護しました。意識はありませんが、見える範囲に怪我はないと思われます」
「良くやった。しかしそれで終わりではない。セプテントリオンが現れた」
「何ですって!?」
「次の指示を与える。本局の局員を迎えにやった。詳細は彼らから聞きたまえ」
「了解しました…」
ミヤビはヤマトからの連絡を皆に伝え、その直後に彼女たちを迎えに来たジプスの車に乗る。
しかしミヤビだけひとりで別の車に乗せられた。
ヤマトの指示であるが、その意図は彼女にすらわからない。
同乗する女性局員から事情を聞いたミヤビは、自分の行動がジプスという組織と局員の人命を危機に晒してしまったことを知った。
そして大阪の霊的防御機能がゼロとなった隙を狙ってのメラク襲来。
ヤマトの妨害をするためにアルコルがフミを利用したのは明確となったわけだが、それは今さらどうでも良いことだ。
そしてボティスがミヤビを殺さなかったのも、アルコルの使役する悪魔であったなら納得がいく。
メラクは大阪湾上空に出現し、真っ直ぐに通天閣を目指していた。
(神の目から見たら人間なんて愚かでくだらない生き物なのでしょうけど、だからといって勝手に滅ぼそうとするなんて許せない。人間には生きる価値なんてないのだろうけど、生きてさえいればやり直すことだってできるはずよ。管理者だか何だか知らないけど、わたしたちは全力で抗ってみせるわ!)
ミヤビは車窓の景色に目をやりながら、改めて自分のなすべきことを強く心に誓ったのだった。
大阪本局のシステムがハッキングされていくシーンの緊張感や局員たちの悲壮感などを表現したかったのですが、やはり上手くいきませんでした。これが限界です。