どうしてもこうなってしまうのだ…………ッッッ!!!!!!
第八話/疾走するトキメキ・下
一旦条治は校長室を出て昇降口まで行く
ーーアレは…何だ?
あのまま校長室にいれば絶対に先生誰かに見つかっていたであろう
そうなれば“目立つ”
目立つのは条治にとって公開処刑と同じようなものだ
“トキメキ”と触れ合える時間がその分減ってしまうし退屈しのぎに何かをする事さえ今まで以上に細かく配慮しなければならない
目立たず、ひっそりと、さりげなく、だけど稀に我慢が出来なくなり露骨に目立つ行動をとってしまう少年
それが半田条治だ
ーーそれにしてもあの仮面…
前にどこかで見かけたな……確か…
最近学校が改装されたので、新しく取り替えた靴箱に脱いだ上履きを仕舞い、学校指定の革靴を取り出して履く
脳内に浮かぶのは校長室にあった石仮面のみ
ーー確か……確か…アレは……
必死に条治は思い出そうとするがどうしても後少しで思い出せない
ーー不愉快だ…実に不愉快だッ……ッ!
まるでベッドの下の奥にあるゴミを拾おうとして手を伸ばしたがもうちょいで取れないような感覚……ッッ!!!
苛立ちを募らせながら家路へと着く
帰ってからする事は一つ
さっさとインターネットであの仮面について調べるのだ
「………都市伝説だと?」
あの仮面についての情報はほとんど無いと言える程少なかった
しかし、全く無い訳ではない。根気良く探している内に、あるブログにたどり着いた
「19世紀、ある小さな村の住民が二人を除いて全滅…
何故か、死体は発見されていない……?
そして仮面をハンマーで叩き割る顔に傷を負った男…」
書かれていた記事は、仮面がメインではなく19世紀にイギリス周辺で起こった事件の話だ
「なんなんだコレは………ンンンン……?」
マウスで画面をスクロールさせていく内に、ある記事があった
『アステカ文明が作り出した人間を超える魔物!?なんと仮面を被って変身!?』
「ほう………これまたときめきそうな…」
記事の内容はあの石仮面についての事が書かれていた
石仮面はアステカ文明が作り出したもの
石仮面を被った者は“魔物”となる
「なるほどな……
だが……まだ情報が足りないッッ!!これだけでは俺は安心出来ないッッッ!!!大きなものを求め手に入れるにはそれ相当の準備、覚悟がいるッ!
さっさとイギリスに行くぞ!!!!」
言うが早いか条治はノートパソコンをシャットダウンし、旅行の為の準備をし始めていた
そして、条治が石仮面について知るのはこれから1週間と15時間
石仮面の使い方を知るのは一週間と23時間
19世紀、イギリスにて起こった事件の真相を知るのは1ヶ月後だ
そろそろ第一部、ゴーストアンドアドベンチャーの中盤辺りにさしかかりますよー