艦隊これくしょん 〜龍騎士提督奮闘記〜【完結】 作:無限正義頑駄無
ギャレンに変身した春十は、自身の手を握ったり開いたりして、感触を確かめる。
「……よし」
十分に確認をした春十は、背後の光莉と山城に振り返る。
「提督、なのですか?その姿……」
「あぁ、そうだ。光莉、山城を頼む」
「わかりました」
春十は光莉に山城の護衛を頼むと、2隻のヲ級に向き直り、左腕に装着されている
それによって、♦︎J・♦︎Q・♦︎Kがそれぞれ収まったカードホルダーが現れる。
春十は♦︎Jと♦︎Qの2枚を抜き取り、蛇が描かれた♦︎Qをアブゾーバーの中にセットする。
♦︎《ABSORB QUEEN》
アブゾーバーが♦︎Qの認識音声を発し、その後待機音声が鳴り響く。
そして春十は、アブゾーバーの端にあるスキャナーに孔雀の描かれた♦︎Jをスラッシュする。
♦︎《FUSION JACK》
その音声と共に
頭部の角と胸部のアーマーは金色に染まり、腹部には♦︎Jと同じ孔雀のエムブレムが刻まれる。
そして背中には孔雀の羽を模したマント状の
これが、仮面ライダーギャレン・ジャックフォーム。
ラウズカードのJ・Q・Kに封印されている上級アンデッドの力を引き出すための強化形態の一種だ。
ギャレンがオリハルコンウイングを展開すると、先程まで沈黙を保っていたヲ級が攻撃隊を発艦させる。
2度も姿を変える春十に警戒していたようだが、山城と同じ『敵』と認識したらしい。
ギャレンは空へ飛び立つと、右腰のホルスターから、『醒銃ギャレンラウザー』を抜く。
その先端にはジャックフォームとなったことで
ギャレンラウザーの撃鉄部分にあるカードホルダーを開き、そこから♦︎2と♦︎4のカードを取り出す。
それらのカードには、アルマジロと
♦︎《BULLET》
♦︎《RAPID》
♦︎《GATLING SHOT》
弾丸の威力を上げるカードと連射性能を上げるカードを読み込ませ、艦載機群に向けて斉射する。
すると弾に当たった艦載機は火を噴きながら次々と墜落していく。
だが、今の攻撃で撃墜した艦載機はほんの一部で、まだまだ沢山の艦載機が向かって来る。
そんな中、ギャレンのマスクに覆われた春十の視界には、ある文章が表示されていた。
『6700AP』
『GATLING SHOT 00m18s』
APというのは、スキャンしたラウズカードの能力を発動するためのポイントだ。
ギャレン・ジャックフォームの初期APは7900ポイント。
♦︎2(400FP)と♦︎4(800FP)をスキャンしたことで、1200APを消費した計算だ。
そして2行目の文章。
右の数字は00m30sからカウントダウンが始まって、現在の数値となっている。
どうやら今使用しているコンボ技は、30秒しか続かないらしい。
ギャレンは再びギャレンラウザーを斉射して、艦載機を撃ち落としていく。
艦載機の何割かは山城を守っている光莉の方へ向かったが、ミラーモンスターとしての力を取り戻した彼女の前に、
ギャレンがガトリングショットをもう一度発動させる。
ヲ級に使う決め技の事を考えると、これが最後になるだろう。
『5500AP』
あらゆる方向から艦載機の反撃の銃撃が行われるが、IS世界で幾度となく空を飛んだ
そしてガトリングショットの効果が切れた30秒後。
艦載機の数は大分減っており、攻撃の勢いも散漫になっていた。
生き残っている艦載機も、弾切れを起こし始めている。
ヲ級が艦載機を帰還させようと杖を振るう。
それを見たギャレンは、オリハルコンウイングを目一杯広げてヲ級に向かって加速する。
そしてヲ級に肉薄する直前、
♦︎《UPPER》(600FP)
『4900AP』
「おりゃあぁっ!」
♦︎3によって強化されたアッパーがヲ級の顎にクリーンヒットして吹っ飛ぶ。
その先には山城の砲撃で既に中破していたヲ級が居り、ぶつかってもつれる。
その隙にギャレンは再びカードをスキャンする。
今度は♦︎5・♦︎6・♦︎9の3枚だ。
♦︎《DROP》(1000FP)
♦︎《FIRE》(1000FP)
♦︎《GEMINI》(1400MP)
♦︎《BURNING DIVIDE》
『1500AP』
「ハァァァァァーーーーーッ!」
ギャレンが跳び上がり、空中で一回転する。
するとギャレンがふたりに分身し、身体を半回転させて、炎を纏った爪先蹴りを2隻のヲ級にそれぞれ繰り出す。
ズガァン!
バーニングディバイドを受けたヲ級たちは、爆炎を噴き上げながら沈んでいく。
他に敵が潜んでいないことを♦︎8『SCOPE』(1200MP)で確認したギャレンは、光莉と山城の元へ戻る。
「光莉、山城、大丈夫か?」
「わたしは大丈夫です。山城さんも、そこまで酷くはありません」
「提督……。わたしたち、助かった……んですよね?」
「そうだ。俺も光莉も、もう守られるだけの存在じゃない。だからもう、捨て駒みたいなことはもう二度とするんじゃないぞ」
「はい、わかりました……」
話が一区切りして、ギャレンがそろそろ変身を解除しようとした時、光莉が海を見て声を上げる。
「旦那様、海に何か浮かび上がってきました!」
「何!?」
光莉に釣られて海を見るギャレン。
すると確かに、海上にふたつの浮遊物が確認できる。
それらを回収するギャレン。
浮遊物は、黒い髪に弓道着をした人間……いや、艦娘だった。
「一航戦の赤城と加賀、か……」
先程のヲ級flagshipを撃破したことによるドロップ艦だろうか。
ギャレンが思わず呟くと、山城が改になった時と同様に、脳内にメッセージが流れた。
艦隊に新たな艦娘が加わりました。
赤城 Lv.1
艦種…正規空母
装備
1…零式艦戦21型×18
2…九九式艦爆×18
3…九七式艦攻×27
4…無し(×10)
加賀 Lv.1
艦種…正規空母
装備
1…零式艦戦21型×18
2…九九式艦爆×18
3…九七式艦攻×45
4…無し(×12)
とにかくこのまま連れて行くことにした春十は、車内の荷物を減らして空いたスペースにふたりを乗せる。
光莉と山城も含めて5人を乗せた車は再び走り出す。
☆
走ること数時間。
意識が回復した赤城と加賀に色々と質問をするが、『目が覚める前のことは何も覚えていない』という答えが返ってきた。
一応、春十のことは自分たちの提督だと認識しているらしい。
更に走り続けて夜が明ける。
人里に着いた5人は、海軍を名乗る者たちに保護された。
彼らは艦娘を召喚し、指揮できる能力を持った、『提督』の資質を持つ者を探していたようだ。
聞いてみたところ、資質を持った人物は春十が3人目らしい。
春十は、彼らの要望に応じて、『提督』としてこの世界を生きることを決めた。
IS世界での罪を償うために……。
龍騎士提督が鎮守府に着任しました。
これより艦隊の指揮に入ります。
いや〜初戦闘なのに13枚ある内10枚も出しちゃいました。
戦闘終了時の残りAPも300しかありませんでしたし。
次話からは鎮守府に着任して、他の艦娘も色々出す予定ですので、お楽しみに。