艦隊これくしょん 〜龍騎士提督奮闘記〜【完結】 作:無限正義頑駄無
ご注意ください。
『提督』になると決めた春十だったが、活動拠点となる鎮守府がまだ無い。
なので春十が着任する鎮守府が完成するまでの間は、既に『提督』として活動を始めている者達の鎮守府に滞在しつつ、自身の艦娘を鍛えるということになった。
という訳で、春十・光莉・山城・赤城・加賀の5人は1人目の提督が居る横須賀の鎮守府にやって来た。
「よう、お前が3人目の提督か。話は聞いている。よろしくな」
横須賀の提督は気さくな男性だった。
そして春十と同じく、2回の生まれ変わりを経験した転生者だそうだ。
一度目の転生は、HUNTER×HUNTERの念能力を特典に、ハイスクールD×Dの世界に生まれ変わったという。
「あの作品の世界観って、人間にちっとも優しくないだろ?よく生きていけたな」
「ああ。5歳ではぐれ悪魔に遭遇しちまった時はもう駄目かと思った。即席で作ったハイリスクハイリターンな能力のおかげで切り抜けられたがな……」
そして成長した後は原作の曹操がやったように英雄の子孫や神器所有者を集め、最後まで道を踏み外すことなく『英雄』として、聖書の神話の勢力を、人間界から締め出したらしい。
主人公の敵側として立ち振る舞ったのに、(人間にとって)ハッピーエンドとはこれ如何に。
「真面目に考察したらツッコミ所満載の原作だから、仕方ない」
「その一言で片付けていいものなのか……?」
「それを言うならお前が転生したISも似たようなもんだろ」
「いや俺原作知らずに転生したし」
話が一段落したので、鎮守府の中を案内してもらう。
その途中、太陽に向かって合掌と正拳突きを行っている金剛型戦艦4番艦『
「なあ、あの霧島がやっているのって……」
「お察しの通り、感謝の正拳突き1万回だ。達成時間はまだ1日を切ったばかりだそうだが」
「ちょっと待て、あの霧島最終的に百式観音習得するってことか!?この鎮守府の艦娘って、艤装の代わりに念能力で戦うのか!?」
「改装した艦娘は、提督の持つ異能力と同質の能力を発現することがある。俺と舞鶴の提督は、これを『提督改装』と呼んでいる」
「念能力を持った提督の指揮下にある艦娘は改装すれば念能力を習得できる、ってことか……」
「100%ではないがな」
どうやら舞鶴鎮守府に居る2人目の提督も、何か別の世界の力を持っているらしい。
「じゃあ俺の所の艦娘も、改装することで仮面ライダーの能力を得るのかな」
「そう見て良いだろう。だが、この世界には改二とケッコンカッコカリがまだ存在しない。一航戦はともかく、山城は提督改装の機会が来るかどうか……」
「……そういや山城はどうしていきなりLv.60の改になれたんだ?」
「わたしが、提督が仮面ライダーの力を得るよりも前から提督の色に染まっていたからじゃないでしょうか」
つまり山城は転生前の春十を基準に提督改装したということだろうか。
「ケッコンオコトワリ勢の艦娘がデレデレじゃねぇか。一体何やったんだ?」
「何もしてねぇよ」
鎮守府巡りはまだ始まったばかりである。
☆
横須賀鎮守府・グラウンド。
そこでは、ギャレンに変身した春十と、長門型戦艦1番艦『
念能力を習得した艦娘の実力が知りたくなった春十が、横須賀の艦娘との模擬戦を希望した。
横須賀提督がそれを了承し、対戦相手に任命されたのが長門である。
彼女は、春十にとっての山城と同じく、横須賀提督の最初の艦娘だそうだ。
恐らく、横須賀鎮守府の最高戦力だろう。
春十は長門を注視する。
長門改 Lv.99
やはりレベルはケッコンカッコカリ無しでの限界値。
しかし、自身の指揮下の艦娘でないからか、名前とレベルしか表示されなかった。
「では……模擬戦、始め!」
横須賀提督の合図で、模擬戦が開始される。
ギャレンラウザーをホルスターから抜く春十に対し、長門は右手で拳を作ると左手で包み込みつつ腰だめにする。
「最初は、グー」
その言葉と同時に、長門の右拳に凄まじい量のパワーが凝縮される。
非念能力者の春十ですら、容易に感じ取れるほどのオーラだ。
「ジャン」
長門が全速力で春十に向かって来る。
オリジナルが「待ち」の技だったので、無意識にそれと同じものだと思い込んでしまっていた春十は、対応に一瞬遅れる。
「ケン」
長門が右腕を限界まで引き絞る。
完全に避けるのは不可能だと判断した春十は、長門の一撃を受け止めることにして、岩でできた甲羅を背負った亀が描かれたラウズカードを取り出す。
「グー!!」
♦︎《ROCK》(1400MP)
スキャンした♦︎7の効果が発動するのと、長門の拳の直撃はほぼ同時だった。
ドガァン!!
およそ拳打では鳴らないだろう音が響き渡り、ふたりは土煙に包まれる。
ギャラリーが固唾を飲んで見守る中、土煙が晴れていく。
するとそこには、変身が解けていながらも両の足で立っている春十と、息が上がって片膝を突いている長門が居た。
「そこまで!」
横須賀提督が終了の合図をする。
長門の技『ジャジャン拳』は、拳を構えるだけでも
しかしそこから放たれる一撃は消耗に見合った威力であり、縦に並んだ戦艦ル級flagship3隻をまとめてぶち抜いたことすらある。
言うなれば、当たれば勝ち外したら負けの一撃必殺博打技だ。
実戦ならそうそう使わない技だが、模擬戦ということで長門は遠慮なく使用した。
対して長門の一撃を耐え切った春十だが、決して無傷ではない。
♦︎7をスキャンしてすぐ両腕をクロスしてガードしたため、両腕が骨折している。
ギャレンのアーマーとトータスアンデッドの甲殻を貫通した長門の拳に、春十は敬意を抱く。
「まさか耐えられるとは思わなかった。まだわたしは未熟で一発放っただけで動けなくなってしまうが、それでも当てた相手は全て沈めてきたからな……」
「こちらこそ、あの防御を貫いて中身の俺自身にダメージを与えるとは思わなかったよ」
春十と長門は、お互いに身体が悲鳴を上げながらも握手を交わす。
「山城さんから聞いていましたが、提督って本当に深海棲艦と戦える力をお持ちなんですね」
「元々それなりに期待していましたが、貴方はその期待以上のものを見せてくれました。今後ともよろしくお願いします」
模擬戦が終わり、春十は赤城と加賀から賞賛の言葉を掛けられる。
「ありがとう。でも腕の骨が折れちまったし、そこまでベタ褒めされるとむず痒いな……」
赤城と加賀から信頼を得られた春十だったが、骨折したと知った光莉と山城からは説教を受けてしまうのだった。
春十の腕が治ったのは、春十の鎮守府が完成するまでの日付の折り返し地点とほぼ同じ頃だった。
春十たちは、横須賀鎮守府の面々に別れを告げ、2人目の提督が着任している舞鶴鎮守府へと向かった。
彼らはそこで何を見、何を得るのだろうか……。
作者の小説に登場する転生者は、基本的に良識を持った善人です。
また、今回他作品の要素が出た訳ですが、今話と次話以降は滅多に出さない予定ですので、タグやあらすじには書かないつもりです。
ちなみに今話に登場した長門ですが、「艤装を持った艦娘」としてはケッコンカッコカリしない限りこれ以上成長しませんが、「念能力者」としてはまだまだ発展の余地があるので、もっと強くなります。
最近のアーケードの収穫
鳳翔改
蒼龍改
秋月中破ホロ
日向9枚目
最上型来ねぇ……。
日向は作者に何か恨みでもあるのだろうか。