それはある時だった
彼女はある少女と出会った
出会いは実にとんでもないもの
実はなんと当時付き合っていた彼氏が
その少女とも付き合っていた
いうなれば、二股だった
その後彼女は
その少女とその不埒物を
鉄拳制裁したのは
今や懐かしい
そして、少女のほうは
彼女がいればもう彼氏なんていらないと
常に行動を共にしていく
でも、彼女はどちらかと言えば
彼氏もほしい、でも過去のこともあるし
少しおびえ気味
そこで少女の紹介で
男を紹介してもらったのだが
その男がとんでもない男だった
何と自分を強姦して
それを動画に撮ろうとしていたのだ
抵抗した
だが力の差は歴然
もうだめだ
そう思ったその時
彼が現れたのだ・・・・・・・・
・・・・・・・・
その後
「・・・・・・」
屋上にて
一人の少年が
風にあたっていた
彼は
3年3組 出席番号23番
北斗 誠二
最近いろいろと騒がせている男子である
そんな彼のもとに
現れたのは
一人の少女・・・・・・・・
「相変わらずここにいるのね
あなたって・・・」
彼のクラスメート 出席番号14番
菅原 千鶴
「・・・あ、千鶴さん」
「休み時間はいつもここにいるからね
ところで、結子はどうしたの?」
「う、うん・・・
今日は委員長のお仕事で
まだ来てないから・・・」
「そ、そうなの・・・」
彼女がどうしてこんなことを
聞いてきたのか
実は彼のことが気になっている
女子はクラス内でも多くいて
千鶴もその一人
だがそのうえで
厄介な壁が立ちふさがっている
それはクラス委員で
彼の幼馴染の
出席番号16番
滝嶋 結子
彼女であった
彼に近づく女子がういようものなら
不良グループも恐れるほどの目つきで
その雌犬をにらみつける
おまけに結子は彼にべったりで
なかなか一人になることはない
だが、今の彼は一人だ
「(これは、チャンス!)」
千鶴は思い切って
彼に話しかける
「・・・・あ、あの!
北斗 誠二、さん・・・」
「何?」
「その・・・
今度のお休み
一緒に出掛けない?」
「今度?
うーん・・・」
「・・・・・・・」
緊張する千鶴
そして・・・・・・・
「いいよ!
僕なんかでよかったら」
「・・・・はあ」
それを聞いて千鶴は
うれしそうな表情を見せる
「ありがと!」
と嬉しそうな笑顔を見せるのであった・・・・・・・・
・・・・・・・・
菅原家
「・・・・というわけで
誠二君と休日に出掛ける約束
しちゃった」
電話をしている千鶴
『そうなんだ
いつも誘うどころか
あんまりお話もできなかったもんね』
「ええ
ほんと楽しみ
これでやっと、あの時のお礼が
できるね・・・」
『あの時・・・
そういえば前に
悪い男につかまったところを
彼に助けてもらったのよね』
「ええ、誰かさんが紹介した男がね」
『う・・・
も、もうその件は
許してよ千鶴
そのお詫びに千鶴の恋のキューピットに
なろうって決意したんだから』
「そのたんびに私
結子にひどい目にあったんだけどね・・・」
『うえーん、千鶴の意地悪・・・』
「意地悪で結構よ楓・・・」
その相手は
同じクラスの出席番号25番
三輪 楓
千鶴とはかつて付き合っていた男に
二股をかけられたという経緯があって
それ以来いつも二人でいる
楓自身は千鶴がいれば
問題ないと言っているが
千鶴自身はやっっぱり
そういうのは少し未練があるようで
「そういえばさ
鶴の恩返しって知ってる?
罠にかかっていたところを
おじいちゃんに助けられた鶴が
女の人になって
おじいちゃんに
恩返しをするってお話なの」
『どうしたの急に?』
「ふいにそんなの思い浮かんでね
ほら、私の名前
千鶴って鶴が付くでしょ?
そんな風に思えてね」
『あ、そういえばそうね
確かに千鶴も彼に助けられたんだものね
相手はおじいちゃんじゃないけど』
「私が鶴で彼がおじいちゃんなら
楓はわなを仕掛けた心無い人間ね」
『むぐ!
た、確かに・・・
で、でも私はそういうつもりで
あいつを紹介したわけじゃ・・・』
「わかってるわよ
今日はもう寝るね・・・
明日も早いし、それじゃお休み」
『また明日学校で』
と通話を切るのであった
「フフフフ・・・」
布団にもぐって嬉しそうに笑いを浮かべるのであった・・・・・・・・
・・・・・・・・
約束の日
「(ついに来ちゃった・・・
約束の時間より
早めに来ちゃった・・・
彼はまだ来てないかな?)」
千鶴は普段通りを装いながらも
緊張して待ち合わせ場所についた
すると
「あ、千鶴ちゃん」
「あ・・・」
そこにいたのはいつも見ていた
彼の姿があったのだ
「もう来てたんだ
約束の時間まで
まだ結構あるのに・・・」
「うん、もろもろの事情でね・・・」
「そっか・・・
あ、そうだ!
ところでさ、そ、その・・・」
「うん?」
「き、今日、ほら
初めて男の人とお出かけするから
ちょっと気合を入れてみたんだけど・・・
その・・・
ど、どうかな?」
千鶴はそう言って少し顔を赤らめながら
自分の服装の感想を聞く
「千鶴さんってさ
大人っぽいのが似合うよね
よく似合ってると思うよ?」
「そ、そう?
うん、ありがと・・・
それじゃあ行こっか・・・」
と二人は出かけていくのであった・・・・・・・・
・・・・・・・・
二人が出かけてているのは
別に特別なところでもない
千鶴のお買い物を手伝ってあげたり
コーディネートしてあげたりと
周りから見たら
デートと受け取れるかもしれない
千鶴もそれなりに
楽しめているし
彼自身も彼女に合わせてくれている
そして今、昼食時で
お昼を二人でとっている
「あなたってなんだか
いろいろすごいわよね
あなたがコーディネートしてくれた
この服、すっごく気に入ったわ」
「それだったらよかったよ」
と二人はご飯を食べていた
「ねえ、その・・・
素敵なコーディネートを
してくれたんだし
次は私からもお礼をさせてもらえないかな?」
「お礼・・・?」
誠二がそんなことを聞いてくる
「覚えてるかな?
私があなたと出会ったときのこと」
「うん
確か男の人に
襲われてたところを
助けてあげたんだよね」
「あの時までね
私の周りの男なんて
最低な奴ばっかりだなって
思ってたの・・・
周りの奴なんて
顔はいいけどヘタレだし
ほら吹いてるやつもいるし・・・
私も最初はあなたのこと
どこか頼りない男だって思ってた・・・」
「まあね・・・」
「でもあの時、あなたに助けられて
あなたっていう男を見る目が大きく変わったんだ
不思議よね
たったそれだけなのに
気が付いたらあなたのことばっかり見るようになった・・・」
「そっか・・・」
「だから、あの時のお礼もかねて
恩返しをしたいって思ったの
罠にかかったところを助けてもらったところを
助けてくれた人に恩返しをする鶴みたいに・・・
だから・・・」
千鶴は彼を見る・・・・・・・・
「恩返し、させてくれる?」
・・・・・・・・
学校
「・・・・・・」
誠二は屋上で
再び風を受けている
「どうかした誠二?
今日はやけにうれしそうじゃない・・・」
そこに結子が
訪ねてきた
「ううん
別に・・・」
彼は本を閉じて
そう答えた
その本の題名は
鶴の恩返し・・・・・・・・
教室では
「で、どうだったのよ
彼とのデートは?」
「デートじゃないわよ!
でもそうね・・・
すっごく楽しかったな」
とあるものを取りだして見つめる
それは星座の描かれたキーホルダー
その描かれた星座は・・・・・・・・
鶴座だ・・・・・・・・
もしも、彼が彼女を助け、彼女がそのお礼をしたら・・・・・・・・