Re:ゼロから始める帝督生活   作:元気マックスssさん

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第四話『悪党の翼』

その場の全員が驚愕していた。

 

『最高の悪党』である垣根帝督の背中に六枚の発光する翼が生えていた。

 

「先に言っておくぜ、『新人』……………………………俺の『未元物質(ダークマター)』に常識は通用しねぇ」

 

「あらあら、それは楽しみだわ」

 

エルザは「ふふ」と笑い、舌で唇をなめる仕草をする。

 

シュンッと音がなった、常人ではあり得ない速さでエルザは特徴的な短剣を構え特攻してくる。

 

が、しかし。

 

「無駄だ…………」

 

帝督は翼で身を守り、エルザの短剣で貫く事はできなかった。

 

「その翼、もの凄く硬いのだけれど………もぎ取る事はできないのかしら?」

 

「残念だな……この翼は俺の体の一部じゃねぇ、簡単に言えばこれは発現すんだ」

 

「そう…………それでも後の味わいがいがあっていいわ…………でもそんな性格して似合わない物を持っているのね」

 

「心配すんな、自覚はある」

 

エルザが短剣で高速の攻撃に帝督は翼で防御、若干、帝督が押されてるように見えるがそうでもない、帝督は余裕の面構えである。

 

「でも、やっぱりその翼はとても硬いのだけれど……生き物が持つ翼はみなそういう物なの?」

 

「しゃあねぇ、勉強タイムといこう」

 

帝督はエルザの攻撃を防ぎながら喋り出す。

 

「俺の能力『未元物質(ダークマター)』は「まだ見つかってない」だの「理論上存在するはずの物質」だのじゃなく本当にこの世に存在しない物質を作り出しまたは引き出す………それをどういう意味を表すか、わかるか?」

 

「悪いけど、私は余りそういうのに詳しくないのだけれど」

 

後ろで驚きながらも戦いを見守ってる銀髪美少女がスバルにヒソヒソと話していた。

 

「どういう意味なの?」

 

「う~ん、多分それは…………ごめんわかんない」

 

「まぁ、いいさ…答え合わせだ、正解はこの世の物理法則に従わないという意味だ、そうだな『太陽光=殺人光線』って考えときゃいい」

 

「それは恐ろしいわね」

 

「あぁ、あと」

 

「なぁに?」  

 

瞬間、何かが飛んだ。

 

「殺し合いの途中で余所見すんなよ。格下」

 

「あらあら、これはしてやられたって言うのかしら?」

 

エルザの左腕は無い。

 

が、エルザは顔をほんのり赤くして言った。

 

「今のは『感じたわ』」

 

「聞いてねぇぞ!帝督!」

 

(こいつも亜人か何かなのか?)

 

「私は少し、特殊な加護を持っているのだけれど、首を跳ねないと私は死なないわ」

 

(加護?)

 

帝督は六枚の翼を使い烈風を出した。

 

「おらおら!どうした?格下がぁ!」

 

烈風を受けたエルザは所々血だらけだった。

 

それでも足りない。

 

試したい。

 

この世界で『未元物質(ダークマター)』は最強になれるか。

 

知りたい。

 

試したい。

 

「そのためにも!俺の糧になりやがれぇ!!経験値!」

 

一枚の翼がエルザの体を跳ばした

ズドォン!!!!という鈍い轟音を鳴らした。

 

エルザの姿が見当たらない。

 

「か、勝った……勝ったぞ!」

 

とフェルトがそう叫ぶが。

 

「馬鹿!それフラ…………!」

 

ズドンと天上から音がした。

 

天上から現れたのはエルザだった。

 

エルザは銀髪美少女目掛けてものすごい勢いで降りてきたが…………それを誰かが受け止めた。

 

「そこまでだ」

 

一人の男が盗品蔵の中央から出てきたのは……『剣聖』

 

「んぁ?テメェは『剣聖』…………の奴だな」

 

「ちゃんと自己紹介したんだけど………名前は盛大に忘れてるんだね、それはこちらとしては少し悲しいところでもあるんだけど、どうやら苦戦はしなかったみたいだね」

 

ラインハルトは困ったように言うがそれに対してスバルは。

 

「ラインハルト!どうしてここに?」

 

「やぁスバル………そして、どうやら僕の友達がお世話になったね」

 

「あらあら、今日は楽しいごとつぐしね…………その竜の騎士剣…………そう『剣聖』の家系ね、『剣聖』ラインハルト、でもこれだと分が悪いのだけれど、最後にこうしておくのも悪くないわね」

 

そして、エルザがとった行動は…………美少女への攻撃だった。

 

「あぶなっ!!」

 

スバルがとっさに美少女を押して、偶然床に転がっていた棍棒を盾にする。

 

「チッ!この子はまた邪魔をして」

 

エルザは悪態をつき、切断された左腕を持って逃げていった。

 

「あ、あぶねぇ……腰が抜けたぜ」

 

とスバルは尻餅をつくがラインハルトが手を差しのべる。

 

「大丈夫かい?」

 

「あ、悪ぃ……でもなんでお前が?」

 

「いや、貧民街の盗品蔵には危ないから近づくなという言葉を聞いたんだ、いくら非番といえ騎士として見過ごせないよ」

 

ラインハルトは苦笑するがスバルは頭を下げる。

 

「悪い、また助けてもらったな」

 

「いいんだよ、友達、なんだろう?」

 

「あぁ」

 

スバルはにこりと笑い、テーブルの上で立っている帝督を見上げた。

 

「大丈夫か?ていとくん」

 

「まぁな、つかあんな格下の糞女にやられると思ってんのか?」 

 

「あ、あははは……っと」

 

スバルはオドオドした美少女を見て言う。

 

というか大声で。

 

「俺の名前はナツキ・スバル!色々と言いたいことも聞きたいことも山ほどあるけど!それはとりあえずおいといてまず聞こう!」

 

「な、なによ……」

 

「俺ってば、今まさに君を凶刃から守り抜いた命の恩人!ここまでオーケー!?」

 

「おーけー?」

 

「よろしいですかの意、ってなわけでオーケー!?」

 

「お、おーけー」

 

「前置きが長い早くしろよ、ムシケラが」

 

「ちょ、良いとこなんだから!……わかったよ!君を助けた俺!なにか見返りがあっていいんじゃない?」

 

「わ、わかったわよ、私にできる範囲なら」

 

「そうか、なら俺の願いは一つだけ」

 

スバルは指パッチンし声を低くしてこう言った。

 

「君の名前を教えてほしい」

 

沈黙が現れた。

 

「ふふ」

 

「ん?」

 

美少女は静かに笑いながら言う。

 

「……エミリア」

 

「え?」

 

「私の名前はエミリア。ただのエミリアよ。ありがとうスバル、ていとくん」

 

「おいそれは俺の名前じゃねぇぞ」

 

それから談笑は続いた。

 

がスバルには不幸が訪れる。

 

スバルの腹には赤色の線がにじみ出ている。

 

「あ、これ俺にも先が読めたわ」

 

腹から血を吹き出し、スバルは倒れる。

 

「スバル!!」

 

「ムシケラ」

 

が銀髪美少女、エミリアの迅速な治療のおかげでスバルは助かった。




「それにしてもていとくんも十分強かったけどラインハルトもあの攻撃を受け止めるなんてすげぇな!」

「いや、あれは偶々、床に剣が落ちてたからとっさに拾っただけだよ……正直、僕も内心焦ってたよ」

「でも、スバルのあの勇気も凄かったよ」

「そ、そうか?」

「あぁ、あん時は俺も見直したぜ」

「な、なんか照れんな」

「次回『お月さまが見てる』」

「ってスルーすんな!」
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