第六話『ロズワール邸にて』
竜車という馬車のような物に乗っていた最中、スバルは相変わらず寝ている。
そんな中テイトクも眠りにつこうとしていた。
「…………おい」
「ん?」
突然の問い掛けにビックリしたのか汗をかきながらエミリアはテイトクへ視線を向ける。
「悪ぃがこっちも寝る……目的地に着いたら教えろ」
「…………うん」
話し相手が寝るのが少し寂しく感じたのかエミリアは少し間を空けて返事をする。
(……そういえばコイツらには一日にしか感じねぇのか俺には倍に感じたぜ……畜生)
そうしてテイトクは目を瞑り深い眠りへとつく。
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『……だ……れ…?』
(んぁ?)
『あ…………たは……、よ……でな………い』
(なんだ?)
『違う…………………あなたじゃ』
次の瞬間、テイトクはゆっくりと瞼を開ける。
「……………………チッ」
この舌打ちには理由があった、一つ目は目覚めが悪いのと二つ目は目的地に着いた時に起こしてくれなかったことに少しイラついていた。
周りを見渡す限り、ここは間違いなく豪邸だろう。
何故なら明らかに品質が高級なベットに寝かされていたのと部屋の装飾が豪華すぎる。
(まぁ、寝ていたうちに『メイザース領』とやらに着いたんだろう)
その時だった、コンコンとドアがノックされる、そしてそのドアが勢いよく開きそこから出てきたのは。
「おっはよーす!ていとくん!起きてっかー?」
出てきたのはスバルだった。
「チッ……テメェか、朝から叫ぶんじゃねぇよ。こちとら目覚めが悪ぃんだ」
とテイトクは渋々ベットから起きる。
「おはよう、テイトク」
そして、続いて出てきたのはエミリアだった。
「おい、着いたら教えろっつたろぉが」
「ゴメン、あんまりにもスヤスヤ寝てものだから」
テイトクは「ハァ」とため息をこぼすがまた誰かがやってくる。
出てきたのは、メイドだった。
紅い瞳と髪色をしたメイドと青い瞳と髪色をしたメイドが口を揃って言い出す。
「「おはようございます。お客様」」
「誰だ?テメェらは」
テイトクは少し警戒心を強め睨みつける。
「「当家ロズワール邸の当主ロズワール様に使える使用人」」
「ラムです」
「レムです」
(使用人……紅い方がラムで青い方がレム……双子か?わかりやすいというか、わかりづらいというか)
テイトクはラムとレムをまじまじと見つめる、二人がこそこそと話している。
「姉様姉様、あの方は先程からレムと姉様を見つめているのですが、あの方も目付きの悪い方と同じ女性の体を見つめて興奮する困ったお方?」
「レムレム、あの目付きの悪い二人には近づかない方がいいわ、じゃないと襲われるかもしれない」
すべて、聞こえているテイトク。
「おい、あんまり舐めた態度とるとぶっ殺すぞ」
ぶっ殺すという言葉にレムは怪しげな者を見るようにテイトクを睨みつける。
「おいおい、朝っぱらから喧嘩すんなって~」
「黙れ、ムシケラ」
「まぁまぁ、ほらていとくん!エミリアや俺とパックと外行こうぜ!」
スバルはバンバンとテイトクの背中を叩く。
「チッ!…………ムカツク」
「ほ、ほら、ね?早く行こ?」
『ん~、レムとていとくんは相性が悪いのかな』
所変わって庭。
三人と一匹は地面に座って話していた。
「そういえばていとくん、朝起きたっけすげぇ口の悪いロリがいたんだよ!」
スバルは元気に話しているのをエミリアは真剣に聞いていたがテイトクは案の定聞き逃している。
(魔法…………だっけか?あれを習得すれば俺の。
『未元物質(ダークマター)』に応用できんのか?)
「ねぇ、ちょっと……聞いてますか?ていとくん……おーい、ていとくん?聞こえましたか~、あ、あの~」
「んだよ!こちとら今頭の中で色々と考えてんだよ!テメェは一秒でも黙れねぇのか?三下!」
「さ、三下って何もそこまで言わなくても…………」
(正直言うと、今はしばらくここで安静にしてた方が良さそうだな、あの腸狩りという糞女に魔法そして加護という物…………もし仮に魔法と加護のセットの野郎が出てくるとする、そりゃあもう『多重能力者(デュアルスキル)』とかわんねぇ…………………ここも甘くねぇか)
「今回はこのベティが予告するのよ」
(何だこのガキは)
「おい、テメェどっから湧いてきた…………つか誰だ?テメェは」
「次回『ロズワール・L・メイザースという男』なのかしら」
「だからテメェはだ」