異世界料理店越後屋   作:越後屋大輔

57 / 105
どちらかというとリバーシがメインの話になりましたがご容赦を
最近投稿の度に謝ってるよなぁ


第52話リバーシと秋刀魚の塩焼き

 最近エドウィンの街ではリバーシが大ブームである。マティスの2人の子供が大輔にルールを教えてもらい遊んでいるのを祖母である金物屋の女将さんが目をつけて、ご亭主に同じモノを作らせた。それがきっかけとなり今では老若男女問わず誰もが楽しんでいる。街における発信元は言うまでもなく大輔であった。

 

 話はアンノウス前夜まで遡る、その日は仕事が終わってから従業員3人とマティスの子供達だけでパーティーをしたのだがマティスとロティスが予想以上に酒好きでガンガン呑みまくり空が白んできた頃泥酔して店内で寝てしまった。大輔が作った魚とハーブのディップも酒が止まらなくなる一因であった。翌日はアンノウス初日、つまり年明け。こちらでも殆どの人が仕事を休む、越後屋も例外なく休日になるので大輔は自分の住居スペースから布団を持ってきてラティファにも手伝ってもらい先に座敷へ寝かしつけた子供達と同じ部屋に2人を運び、ラティファを金物屋夫妻の元へ送る、女将さんとご亭主もちょうど帰ってきたところだった。

 「アタシらも昨夜は年忘れで呑んで帰ってきたんだよ」こっちの事情を話すと

 「昼頃に迎えに行くよ。世話のかかる娘達ですまないね、マスター」

 「それならお昼ごはんを用意しておきますね、せっかくなので試食して下さい」

 

 翌朝、早起きした子供達は母と叔母を起こそうとしたが酒精(アルコール)が抜けきってない為一向に目覚める様子がない、大輔は子供達の手を引いてテーブルまで連れていくと表裏が白黒になったチップとマスが掘られた四角い板をテーブルの上に置いた。

 「まず自分の色を白と黒か決めてこういう風に4枚真ん中に並べる。そうしたら自分のチップで挟んでひっくり返して、マスが全部埋まって自分の色が多い方が勝ちだよ。朝ごはんができるまでこれで遊んでてね」それだけ説明すると子供達はすぐにルールを覚えて、いつの間にか夢中になっていた。この間に大輔は3人分の朝食を作る事にした。

 「僕の分はこのまま焼いて、2人のは骨とワタを取り除いたのがあるからそれを使って…」この前ディーンから買った秋刀魚を調理する、凝ったモノを作る気はないのですぐに完成した。

 

 「はい、ゲームは一旦終了。コブレッソのサウル焼きとオリゼで朝ごはんにしようね」自分は丸ごと一匹に箸、子供達には頭と骨と内蔵を除いた半身を乗せた皿、箸が使えない2人用にフォークをだしてテーブルの真ん中に大根おろしを入れた小鉢を並べる。大輔にとっては幼い頃から食べ慣れている朝食の定番だが子供達には珍しいとみえる、とはいえ焼きたての秋刀魚が美味しいのは日本も異世界も変わらない、それに大根おろしの辛みと魚の脂は相性がいいので子供達にも好評だ。尚、除いた内蔵は昨夜酒のつまみにだされたディップとして既にマティスとロティスの胃に収まっている。

 

 「マスター、こんにちは。あらアンタ達なにしてるんだい?」ご亭主と若い男性を連れて店を訪れた金物屋の女将さんは孫達が遊んでいるところに出くわした。昼食を終えたところで大輔は咄嗟に常連客のルカから教えてもらったと説明した。

 「面白そうだね。ユティス、マウリお祖母ちゃんにも貸しとくれ。マスター、相手してくれるかい?」大輔と女将さんで勝負した、1回戦は流石に慣れている大輔が勝ったがコツを掴んだのか女将さんも意外に善戦していた、裾を引っ張られ顔を向けると孫達が膨れっ面をしていた。

 

 このリバーシもウスターソースのようにエドウィン発祥のモノとして広まると思いきや、そうはならなかった。ある外国に以前から存在していた事が明らかになったからだ。

 「ルカさんだな」大輔だけが真の出処に気づいたが誰にも言わなかった。

 「異世界のゲームじゃないのか」ビジネスチャンスを逃したコルトン公爵は残念そうだったが自分はともかくルカの正体までバラす訳にはいかない。あの後来店した彼と口裏を合わせて両国を誤魔化しておいた、結局その国は商売にする気はないらしくリバーシはどこも特許をもたない玩具として長い時を経て少しずつ広がっていき、この話の続きは百年以上先に持ち越しとなるのである。

 

 

 

 




キャラ&料理のアイデア改めて募集します
ご感想または活動報告にお願いします
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。