決闘はワン子が劣勢だった。
「せやぁぁあ!」
クリスのレイピアによる連続の突きがワン子にどんどんダメージを蓄積していく。
「はぁぁぁ!!」
ワン子も負けじと薙刀をクリスに振るがクリスはそれを回避し、連続の突きを仕掛けてくる。
そして、ワン子が大振りに一撃を仕掛けた。薙刀に叩きつけ、だかクリスはそれを待っていたかのように後ろに下がり突きの体制を整えた。
「せやぁぁあ!!!」
クリスのレイピアがワン子の額に直撃した。
誰もが、ワン子の負けを確信した....明人以外は
「ぐっ!!」
額を突かれ、フラフラしていたワン子は倒れるのを耐えた。額から血を流し、意識も朦朧としているはずだ。
でも、ワン子は倒れない根性みたいなものだ。
「ならば!もう一度!」
そう言ってクリスは突きの体制に入る。ワン子はそれを....
「はぁぁ!」
武器を持たずに、突っ込んでいた。
「無防備だぞ!そこだぁ!」
ワン子はその自分の顔に向けられたレイピアをぎりぎりで回避した頬が多少切れたが、ワン子は気にせずクリスの懐に入り込んだ。
「しまった!」
クリスは急いで後ろに飛ぼうとしたが
「川神流・蠍撃ち!!」
「ぐぁ!」
間に合わず、ワン子の蠍撃ちをもろに腹に受けた。クリスはそのまま、後ろに吹き飛び動かなくなった。
「そこまで!勝者川神一子!!」
「やったわ....」
ワン子はそのまま、後ろに倒れそうになったが、それを俺が支える。
「お疲れ、ワン子」
「明人....アタシ」
「あぁ、成果が出てたな。おめでとう」
「う、ん」
ワン子もそのまま、意識を失った。
ワン子とクリスを保健室に運び終えると俺のもとへ九鬼英雄がやってきた。
「一子殿の戦いは見事であった!」
「英雄か....」
「うむ、礼を言うぞ我が友、明人よ。一子殿の夢を一緒に追い掛けてくれて。我は何もできなかった」
「気にするな。もともとは俺が言い出したことだからな」
「そうか、では我は一子殿に顔を見せてくるとしよう。ゆくぞ!あずみ!」
「かしこまりました!英雄様ァ!!」
そう言って、英雄は保健室に向かって行った。
英雄とは一年生の時にお互いのクラスの代表同士で決闘し、勝ったクラスは負けたクラスに命令できるというルールで戦ったのだが、俺と英雄が決闘をし、お互いに認めあった。それからというもの英雄が俺のことを我が友と呼ぶようになった。
「あ、あ、あの!」
そんなことを思っていると後ろから声をかけられた。
「ん?」
振り向くとそこにはまゆっち....黛由紀江が立っていた。
「あぁ、この前の正門でぶつかった子か。怪我とかないかな?あの馬のストラップは無事かな?」
「あ、はい!私は問題ありません」
「オラも大丈夫だぜ〜」
相変わらず、面白いなまゆっちはだから友達ができないのかもしれないが....
「それで、俺に何か用かな?」
「えっと、先日はあ、ありがとうございましたっ!」
怖い、怖いよ。まゆっち。笑顔が引きつって凄い顔になってる。
「ま、まぁ、とりあえず落ち着いて黛由紀江さん」
「わ、私の名前を....」
「まぁ、それくらいはね。はい!深呼吸!」
「え、はい!スーハー、スーハー」
何度か、深呼吸をして息を整えるまゆっち。
「先日はありがとうございました!あ、あの....その。よ、良かったら私とその....お、おとも」
「おとも?」
「あのな〜まゆっちと友達になって欲しいんよ。まゆっちは友達百人作るのが夢なんだ」
「松風!余計なことを!」
自分で言って自分で叱っているとはやっぱり、面白い子だなまゆっちは
「あぁ、俺で良ければ喜んで」
「本当ですか!?」
「やったな!まゆっち友達一号ゲットだ」
「黛....いや、まゆっちって呼んでいいか?親しみも込めて」
「はい!是非!」
「友達作りをするなら、俺と会話の練習をしないか?まゆっちはそのひきつった笑顔とかが無ければきっと、友達ができる」
「いいんですか....そんな」
「あぁ、俺で良ければ」
「はい!こちらも是非お願いします!」
「あぁ、じゃあ、俺は教室に戻るな。また、放課後」
「はい!ありがとうございます!」
そう言って俺はその場を後にする。まずは、ワン子がクリスに勝てたことを喜ぼう。
その日の放課後から俺はまゆっちの話し相手になったり、ワン子の修業をつけたり、クリスと仲良くなったりこれからすることに必要な立場を作っていた。
そんなことをしているうちに金曜日になった。今日は金曜集会だ。
廃ビルにみんなで集まるのだ。
やる事といったら、週末の予定を決めたり、みんなで話したりとかだ。だけど、それだけでも俺は凄く楽しい。
「明人、はいこれ。この前話してたマンガ」
師岡卓也ことモロがマンガを貸してくる。
「あぁ、ありがとなモロ」
「ううん、いつでも言ってよ」
モロは色々なマンガとかを俺に勧めてくれる。面白い物に疎い俺にはありがたい話だ。
「明人どうよ。このグラサン」
と言ってグラサンを自分に掛けてみる島津岳人ことガクト。
「俺様のダンディーさが引き立ってないか?」
「え〜と、今のうちに言っとくが似合ってないぞガクト」
「くっ!やっぱりダメか....」
「デザインが良くないな。ガクト合コンのセッティングできたぞ」
「お!マジか大和さすが心の友だぜ」
携帯をいじりながらガクトと話す直枝大和ファミリーの軍師だな。そして、その横に座る椎名京。
「友達にために頑張る大和素敵。結婚して?」
「お友達で」
もう、このくだりを何回やってるんだか....京は相変わらず大和にベッタリだった。
「聞いたぞワン子。転入生に勝ったんだってな」
「明人が鍛えてくれたおかげよ。でも、まだ夢のために勇往邁進よ!」
「ありがとな、明人ワン子の面倒を見てくれて」
百代が俺にそんなことを言ってきた。百代は俺がワン子に才能の話をした一件を知っている数少ない人物だ。
「いや、俺が好きでやってることだからな」
そんな話をしていると秘密基地のドアが勢い良く開いた。
「みんな集まってるな!商店街で寿司貰ってきたぜ!」
我らがキャップが登場。キャップも相変わらずの豪運で....
みんな、寿司を食べている時にキャップはその話を唐突に話し始めた。
「俺はクリスとまゆっちをファミリーに入れたいと思ってる!おまえらはどう思う?」
キャップはみんなに意見を求める。
「私は反対。ファミリーはこれ以上いらない」
最初に京。
「僕も反対かな」
次にモロ。まぁ、この二人に関しては反対すると思っていたから問題無い。
「俺様は賛成だぜ。美人は何人いてもいい!」
「私も賛成だ」
「アタシも賛成よ!クリが入れば楽しそうだし」
ガクト、百代それにワン子は賛成派。
「俺は中立かな」
大和の回答も予想通り。
「で?明人はどうする?」
キャップが俺に聞いてくる。
「俺は賛成だ。もし、二人が入って問題が起こりそうになったら、俺が対処するよ」
「よし!じゃあ、決まりだな。まぁ、入ってもらって合わなかったら切るみたいな感じでいいだろ?京」
「分かった」
「僕もそれでいいよ」
「じゃあ、この話はこれで終わりにしようぜ。寿司食うぞ!」
と言ってキャップが寿司に食いつく、それに負けじとファミリーのみんなも寿司を食べ始めた。俺はその光景を見ていた。
さて、これから大仕事が始まる。クリスのことと、まゆっちのこと。この二人がファミリーに馴染めるように俺がサポートをしてやらないとな。
金曜の夜は徐々にふけていった....
ペルソナの発売が楽しみです。
はい、いきなりすいません。トロンボーンと呼ばれた男です。
今回はクリスとワン子の決闘とファミリーに勧誘と言うお話でした。次回は色々と忙しくなると思いますのでよろしくお願いします。
それと、感想を書いて下さった方々本当にありがとうございました。
より一層に執筆がはかどるというものです!
では、今回はここら辺でさようなら(≧▽≦)