いろんなところの整備士さん   作:ターボー001

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あけましておめでとうございます。本年もマイペースですがよろしくお願いいたします。


それぞれの年越し、みたいなSSです。とりあえず思いついた高校だけ書いてみました。


超SS  FINAL COUNTDOWN

継続編

 

 

大晦日、戦車倉庫にて。

 

「こんな日にまで整備とは恐れ入ったね。」

 

 

「暇だからな。そっちこそ、こんな日に学校に残ってるとは恐れ入ったぜ。」

 

 

「実家には帰らないのかい?」

 

 

「帰るさ。でも混むのが嫌だから時期をずらして帰る。そっちは実家に帰らないのか? ってかお前の実家ってどこだ? ミカ。」

 

 

「その質問に意味があるとは思えない。」

 

 

「・・・ほぼ同じ質問を数秒前に俺にしたよな?」

 

 

特にやることがないので戦車整備をしていた俺の背後にいつもの如くカンテレを弾きながら現れたミカ。年末の予定を聞いてきたから返したらこれだ。やれやれ、そんなことされたらカウンターを見舞いたくなるじゃないか。

 

 

「意味はあるさ、ご両親に『娘さんをください』って挨拶に行く時に前もって情報があったほうがいいじゃないか。」

 

 

さて、どう慌てふためくかな?

 

 

「・・・・・・・。」

 

 

振り返って見ると俺の期待に反してミカはずっと黙ったままだ。というかチューリップハットを深く被りすぎじゃないか? ・・・・あっ、コイツまさか‼ 俺が食おうと持ってきたあの緑色のカップ麺を見つけてハットの中に隠したんじゃ!?

 

 

「おい!ミカ! その帽子外せ!」

 

 

「そ、その行為に意味があるとは思えない!」

 

 

「うるせえ! もう聞き飽きたぞ、そのセリフ。」

 

 

抵抗するミカから無理矢理帽子を奪い取る。現れたのはたぬきではなく、きつねの方の色をしたミカの顔だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聖グロリアーナ編

 

 

「もう行くぞ。」

 

「ちょ、ちょっと待って。髪型を確認させてちょうだい。」

 

「もう何度目だよそれ。」

 

 

バックから手鏡を取り出し 自分の髪型を確認するために 色々な角度に 鏡を傾ける ダージリン。 何度目かわからない作業に思わずため息をつく。

 

本日は大晦日。 俺とダージリンは今、俺の実家の前に来ている。 付き合い始めて 長いしそろそろ両親に紹介しとくか、と軽いノリでダージリンを誘ってみたところ、急に目の色を変えて服や菓子折りなどを買い出しに行きはじめたのが1ヶ月前のことだ。

 

「なあ、俺がお前の実家に行くっていうなら菓子折りとか正装するのはわかるんだが、お前が俺の実家に来るだけなら別にここまでしなくていいと思うぞ。ウチは一般家庭だし。家だってホラ、お前の家の大きさと多分違うだろ?」

 

 

「貴方が良くても私が嫌なのよ。それにいつも言ってるでしょう?『どんな相手にも全力を尽くす』って。」

 

「さいですか。」

 

寒空の下、こんなやり取りが数分は続いている。実家の前までは来たのだが、家に入ろうとするとダージリンが待ったをかけてくるのだ。

 

髪型が整ったのか、手鏡をバッグに戻しはじめた。やれやれ、やっと家に入れる。

 

「服にもホコリが着いていないか。見ておかないと・・・」

 

あっ、もう我慢出来ないや。

 

 

ガチャ

 

 

「ただいまー!!!」

 

 

「ちょっと⁉」

 

 

 

すぐに迎えてくれた親への挨拶はガチガチで顔が真っ赤だったダージリンである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンツィオ編

 

 

「おーおー、結構集まってるな。」

 

「テレビカメラもきてるぞ!!」

 

 

大晦日、アンツィオでは実家に帰らずココ、サン・マルコ広場をモチーフとした場所で年越しを行う者が少なくない。俺と安斎もその一人だ。近年ではテレビカメラの中継場所としても有名になってきた。その理由は

 

 

 

「おい、ディアブロ。おまえ投げる物は持ってきたのか。」

 

 

そう、年越しの瞬間に物を投げるのだ。ただ何でもいいってわけではなく、普段身に着けている物やその年にお世話になった物など投げるらしい。えっ?本場のヴェネツィアと違うって? おいおい、ここはアンツィオだぜ。ノリと勢いでルールぐらい変わるさ、ウチ仕様にな。とにかく全員で一斉に物を投げる瞬間は圧巻である。テレビ局もそこを撮りたいのだろう。

 

 

 

「投げる物・・・あー、忘れた。」

 

 

「わーはっはっ!!! 何をやっているんだ。ちなみに私に抜かりはないぞ。いつもの鞭を持ってきたからな!・・・っとカウントダウンが始まったな。」

 

 

 

 

安斎に笑われて少し面白くない俺。仕方ないから上着でも投げるかと思ってた時に悪魔の考えが浮かんだ。

 

 

 

「安斎、ちょっと借りるぞ。」

 

 

「へ? きゃっ!?」

 

 

 

安斎をお姫様抱っこし、振り子のように数回振ってカウントダウンとタイミングを合わせる。  3・2・1

 

 

 

「「「Buonanno!!!!」」」

 

 

 

周りの人達のその言葉と同時にフルパワーで安斎を夜空へと投げた。新年最初の俺の仕事は涙目で降ってくる女の子を受け止めることだった。

 

 

ちなみに余談だが翌年からカウントダウン時に男の子が女の子を投げるとそのカップルは末永く結ばれるという謎のジンクスが出来た。まあココはアンツィオ、ノリと勢いでルールくらい変わるさ・・・なんてな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラウダ編

 

 

「Zzz」

 

 

「やっぱり0時前に寝たじゃねえか。」

 

 

「ふふっ、そうですね。」

 

 

 

 

 

ノンナが優しく微笑むと自身の膝の上で寝るカチューシャの頭を軽く撫でる。

 

今日は大晦日、大半の生徒が実家に帰っており、俺も帰省する予定だったのだが

 

 

 

 

「は? カチューシャが年越しの瞬間まで起きていられるわけないだろ?」

 

 

「起きてられるわよ!! じゃあ証明してあげるから見てなさいよ!!」

 

 

「いいぜ、見といてやるよ。お前の寝顔を。」

 

 

「キーーーッ!!!」

 

 

 

 

と、ちょっとした雑談から上記のような展開になり、俺とカチューシャとノンナで学校で大晦日を過ごすハメとなった。

基本的にコタツでぬくぬくとしながら テレビを観ていたが夕飯を食べたあたりぐらいから カチューシャの動きが怪しくなってきた。 目をこすりながら必死に耐えていたものの カウントダウン2時間前にはもう夢の中に旅立っていた。 そして冒頭へ戻る。

 

 

 

「証拠の写真でも撮って明日見せてやるか。 ほら、ノンナもこっち向いて。」

 

 

 

口を開けて寝るカチューシャを抱きながらこちらにピースをくれるノンナ。・・・・よし、これ待受にしとこう。後でHDDにも保存だ!!!

 

 

 

 

「さてと、じゃあ年越し蕎麦でも作ろうかな。」

 

 

「じゃあ私も・・・」

 

 

「いいよいいよ、座ってな。カチューシャがいて動けないだろ? いつも美味しいボルシチとか作ってもらってるしさ、たまにはな。」

 

 

「ありがとうございます。・・・ふふっ。」

 

 

「? どうした?」

 

 

「今の会話、夫婦みたいだなぁと思ってしまいまして。」

 

 

「な、何言ってんだよ!・・・蕎麦作ってくる!!」

 

 

「いってらっしゃい。」

 

 

 

手を振るノンナを背に、ごまかすように部屋から出て買い出ししといた材料がある家庭科室に向かう。廊下は暖房が効いた部屋とは別世界の温度だったが熱い顔を冷ますにはちょうどよかった。

 

 

 

 

「はい、どーぞ。」

 

 

「ありがとうございます、いただきます。・・・美味しい。」

 

 

「そりゃあ良かった。」

 

 

 

 

俺の作った蕎麦を食べてほころぶ彼女を見て安心する。普段は料理作っても食うのは自分しかいないので自信がなかったが問題無いようで何よりだ。

 

 

しばらく蕎麦をすする音だけが響き、食べ終わった後も特に喋る事もしなかったが変な雰囲気にもならず、むしろ心地よい空気が流れている。お互いがそこにいるということが確認できている。それだけで充分だ。

 

テレビの中でカウントダウンがはじまった。 3・ 2・ 1

 

 

 

「あけましておめでとうございます。 本年もどうぞよろしくお願いします。」

 

「こちらこそよろしくお願いします。」

 

 

 

俺とノンナがコタツに入りながらお互いに頭を下げる。そして顔を上げると彼女が目を瞑って口を少しだけすぼめて待っていた。彼女はカチューシャが膝の上にいるので動けない。つまり俺が動くしかない。 立ち上がり彼女の近くまで移動する。顔を近づけると女の子特有の甘い髪の香りにノックアウトされそうになるが目的地はそこじゃない。

 

彼女の両肩を掴む。少しノンナが強張る。ゆっくりと唇と唇の距離が詰まっていき、ついに0になった。しばらくこのままの状態が続けばいい。そう思っていた・・・ところが

 

 

 

「ふざけるな‼ディアブロ!!」

 

「痛っ!!!悪かったって安斎!!」

 

「アンチョビだ!!」

 

 

 

テレビの中から急に知った声が聞こえてきた。 見ると少女が顔を真っ赤にしながら 男を鞭で叩いている。

 

 

思わずノンナと顔を見合わせ、お互いの驚いた表情に笑ってしまった。そしてそのまま もう一度唇を重ねるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~おまけ~

 

 

 

 

 

 

サンダース編

 

 

 

 

 

「サンダースカウントダウンフェスティバル!!! ニューイヤーへの時間も迫ってきたぜみんなー!!そんなニューイヤーへのカウントダウンを刻むのはコイツ!! アンツィオで行われた大洗女子祝勝会、そこで他校と一緒に会場を盛り上げた戦車整備士にしてなんと!! あのケイ隊長のボーイフレンド!! DJ!!ダウナー!!!」

 

 

 

「「「Yeahー!!!!」」」

 

 

 

 

(もう帰りたい。)

 

 

 

 

12月31日、サンダース大学付属高校では「サンダースカウントダウンフェスティバル」という音楽祭が生徒間で行われている。実家に帰って家でグータラしてる俺には関係ないものだと思っていたが、先ほどのMCが述べたようにアンツィオでDJをやったことがバレてしまい、さらにそこへケイ隊長の推薦が加わって現状この通りである。あ~、今こそお酒欲しいな~。

 

 

 

ステージに出ていくと皆が拍手で出迎えてくれる。そして最前列にはケイ隊長。

 

 

 

「ダウナー!!Good luck!」

 

 

 

 

サムズアップした後に笑顔で何回も投げキスをくれる隊長。あの笑顔と隊長のメンツを壊す訳にはいかないよな・・・・しかたない、キャラじゃないけどやるか! PCDJコントローラーに近づき少し準備しながらマイクで話す。

 

 

 

「皆さーん、お腹すいてないですか?」

 

 

 

俺の問いに「すいたー!」「なんか食わせろー!」と言った声が返ってくる。

 

 

 

「『HOT DOG』、召し上がれ!!!」

 

 

そして同名の曲をかける。ドラムの叩く音が響き渡った後にボーカルのシャウトが入り、会場は一気にダンスフロアになった。あー良かった。どうにか掴みは成功だ。

 

 

 

その後もどうにか曲を繋いでいき、ついにカウントダウン間近となった。

 

 

 

「皆さん、お付き合いいただいてありがとうございました。最後の曲です。」

 

 

「えー!!」という隊長の大きい声とアヒル顔が返ってきた。可愛いですね。でもそんな顔したって最後なものは最後です。

 

 

 

「『FINAL COUNTDOWN』 よいお年を。そして来年もよろしくお願いします。」

 

 

 

 








あ~、ガルパンの薄い本いっぱい欲しい~。
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