見た目は男の子のようだけど
(これは彼女の父による教育だそうで。レーサーである父が欲しかったのは男の子だけど生まれてきたのは女の子。だから空手を覚えさせたり髪を伸ばさせなかったりスカートを制服以外はかせなかったり。一人称が『ボク』というのも父の教育かな)
ハートは765アイドルの中で一番乙女チックで少女漫画を愛読し、フリフリ服を着たいとせがみ、「2」ではほんの少しだけ髪を伸ばしたり、ぬいぐるみ収集をしてたりと可愛いギャップが満載で。
でも私としてはまこりんはやーっぱカッコいいイメージなんだよね。そんな訳でお祝い小説はこうなりますた。
「それじゃプロデューサー、お披露目会の舞台挨拶に行ってきます。」
「おう、頑張って来い、真。」
この話の時系列は1月ほど前にまず遡る。
ある日、菊池真は事務所でプロデューサーに呼ばれた。
「真、実は君に仕事のオファーが来たんだ。長くて1年間くらいのTVの仕事なんだが・・」
「え!?ええ!?一体どんな仕事なんですか!?長くて1年って・・・・それってボクにできるかな?」
「大丈夫だ。君にしかできない仕事だと思うよ?」
「それって・・・どんな仕事なんですか?」
「実は・・『仮面ファイター』って特撮番組のシリーズ知ってるか?あれの最新作のレギュラーなんだ。」
「ああ、あの休日の朝にやってるヒーロー物でしたっけ。・・・って、ええ!?ボクがそれのレギュラーに!?」
「うん、あれの最新作『仮面ファイターライル』がこの秋始まるんだが、真、君の役はその『ファイター』に変身する一人だってさ。どうする?この仕事引き受けるか?」
「それってすごい事なんですよね!やっりー!ボク、お引き受けいたします!でもどうして・・・ボクに、なんだろう。」
「そりゃ、監督さんとか番組プロデューサーが君に対する期待度と魅力を感じてのオファーだと思うよ?他のキャストはオーディションで決まったそうだけど、この役は君に対する完全指名オファーだったからね。」
「そうなんですか・・・ありがとうございます!ボク、頑張ります!」
そう言って真は深々と一礼した。
それから撮影所などで番組スタッフとのきちんとした打ち合わせが始まり、他のキャストや彼女のスーツアクターとの綿密な顔合わせも行い、撮影は順調に始まった。
そして8月29日、作品の1話完成お披露目会がとある会場で行われ、その舞台挨拶が始まるので冒頭のような会話があったのである。
司会のアナウンサーが軽妙に番組紹介をしてイベントはスタートした。
「では、次は仮面ファイターディーナ・峰原和希役の菊池真さんです、どうぞー!」
会場は割れんばかりの拍手が響き、その拍手の中でステージ脇から真が登場した。
「えー、本日は皆さんお集まりいただきありがとうございます、ディーナ・和希役の菊地真です。えっと、ボク自身こんな大きい役をもらったのは初めてですし、まだ・・・っその緊張してますがこれから頑張ります!よろしくお願いいたします!」
やや緊張した面持ちで、真が挨拶した後歓声が起こった。
その後他の役者の挨拶やトークなどで盛り上がり、司会が一言繋げた。
「では、場も盛り上がってきたことですし、この辺で第1話を上映いたしましょうかー」
その一言に会場中が盛り上がり、上映会が始まった。真たちキャストも客席の中に混じり一緒に見て、上映が終わった後舞台に戻り、そのタイミングで変身後のファイターたちも舞台に混じって撮影会と囲み取材が始まった。
そしてその最中、キャストの一部が舞台の袖にはけ、大きいケーキを持って舞台に再登場した。
「今日はサ、真ちゃんの誕生日だから皆で祝おうと思って。ほら真ちゃん舞台の真ん中に来てよ。」
大きいケーキと不意に呼ばれた事に真はビックリした。
「え!?あ、っはい・・・ありがとうございます!」
そして皆で真を祝ってお披露目会は終了した。