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ルビィに案内され、僕は教室へと向かった。
黒板に貼られている座席表を確認して席に着く。ちなみに僕の席はルビィの前。
教室をさりげなく見回してみる。クラスの大半は、おとなしく席について先生が来るのを待っている。まだ入学初日特有の居心地の悪さのようなものが流れて、クラスはお通夜状態。ルビィが珍しく僕に話しかけてこないのも多分この雰囲気のせいだろう。
しばらくして担任の先生が大量のプリントと共に現れた。先生は自己紹介をする間もなくプリントを慣れた感じで一番前の人に配っていく。前から来たプリントを機械的に後ろに回していく。入学初日って無駄に配布物多いよな。
時々ルビィと手がふれあいお互い少し恥ずかしい思いをしながら何とかすべて配り終えた。
その後先生がプリントについて説明していたみたいだが全然頭に入ってこなかった。そういえばルビィの手に触れるのって何年ぶりだろう。
「じーーーーーーーーーぃっ」
いつの間か先生はいなくなっており、いつからいたのか正面にいた花丸ちゃんが僕をガン見していた。
「うわぁ!! どうしたの花丸ちゃん」
「マルさっきから呼んでたんだけど?」
「ごめん。ところでルビィは?」
「ルビィちゃんならお姉さんのところのにいったずら。あっ」
そういえば今日はルビィとの約束で昼ご飯を外で食べる約束をしてたな。その報告だろうか。
口元を抑えだした花丸ちゃんを放置して、帰り支度をする。そこにメールが届く。ルビィからだ。
『助けて』
「花丸ちゃん大変だルビィになにかあったみたいだ」
花丸ちゃんの返事も待たず手を引いて全力で廊下をかけぬける。
玄関付近にて、ルビィの姿を見つけることができた。熱にチラシ片手に何かを力説しているオレンジ髪の先輩。少し遠いため、声は聞こえないが周りで部活の勧誘が行われているため多分この先輩もそうなのだろう。
ルビィは困った表情を浮かべ、視線を右へ左へ泳がせている。加えて半泣き状態。しかし勧誘に熱心なのか先輩は気付いていない。観察していると、ルビィがこちらに気付いて突進してきた。
「お兄ちゃーーぁぁぁあん」
抱きついてくるルビィを何とか受け止める。
ルビィがいないことに気付いた先輩が後を追ってきた。
「すごい美少女がさらに二人もっ。あのっ三人共スクールアイドル部入りませんか?」
先輩の口から飛び出した言葉はとてもおかしなものだった。
「でもマルは……」
花丸ちゃんの話を遮り訂正を入れようとしたところに、
「きゃゃゃぁぁぁぁぁーーーー」
人が木の上から降ってきた。その人のタイミングの悪さを呪いつつ。二度目の訂正を試みるが、話題はすでに落ちた人に移ってしまっている。
堕天使がどうのこうのいっているがそんなことは、どうでもいい。間違われれている性別を訂正するほうが今は重要だ。
どう訂正するか考えていると不意に手を引かれた。怪しい少女を花丸ちゃんが追いかけて、それを僕の手を引いたルビィが追いかける。という全く分からない状況。
話を聞こうにも全員は走っていてそれどころではないし、僕も走りながら話を聞けるほど余裕がない。
見失うまで追いかけ、夕方家に帰ってルビィと二人で姉さんに怒られたのは苦すぎる思い出となった。