あ、誤字脱字あったら報告よろしくお願いします!
八幡「ここはどこだ…?」
目を開けるとそこには俺が座っている椅子しかなかった。周りは暗く霧がかっていて、俺の周りだけ明かりでもついているようだった。
うん、まあどういうこと?ハチマンワカンナイヨ?
と、思っていたら目の前の霧が晴れてきた。
すると、そこには1人の女性がいた。
?「比企谷八幡さん、ようこそ死後の世界へ。」
死後の世界?あー、そういえば俺死んだのか。俺は死ぬ前のことを思い出した。
・・・・・・・・
俺、比企谷八幡は高校2年で総武高に通っていた。それまでの過去で人間不信になったり、女性が嫌い(さらに言えば優しい女性)になったりしていた。
家族も俺のことなんてどうでもいいらしく、周りから見ればネグレクトだった。妹の小町のことは溺愛しているのにも関わらずな。それに俺を留守番にさせて旅行に行ったりしていた。
唯一、妹の小町だけは俺に対して優しくしてくれたのだが、それでも「学校では極力話しかけて来ないで」とは言われた。まあ、俺も学校にいるときは小町に迷惑が掛からないようにそうしていたが本人に言われると少し傷つく。
そんなこんなで高校まで来たが、入学式の日に犬を庇って轢かれた。痛かったが、これで高校でもぼっち生活が過ごせると思い喜んでいた。
ちなみに両親は仕事だからと言って1回も見舞いには来なかった。小町に何かあったときはそんなの放っぽり出して来るのにな。小町は来たが、それでも2回。さらに俺が入院しているときに勝手に俺のアイス食いやがった、許さん。
まあ、そうして月日は経ち、2年になった。
そのとき宿題で「高校生活を振り返って」というお題の作文があり、ありのままを書いたら平塚先生に呼び出された。そして目が腐ってるだの、性根が腐ってるなどイチャモンをつけられ奉仕部に強制入部させられた。
その後、雪ノ下雪乃と出会い、しばらくして由比ヶ浜結衣と出会い、今までとは違うことがあり、この空間が好きになっていった。この2人なら俺の《本物》になってくれるかもしれないと思い始めた。
だか、そんなのは俺の思い違いだった。
修学旅行で、告白したい戸部と告白されたくない海老名さんの2つの依頼。奉仕部の2人は依頼が2つあることに気づかなかったが、もしこれが失敗するとそのツケは奉仕部に来る。俺は2人を守るために依頼を解消した。雪ノ下と由比ヶ浜を守るために。
しかし、2人から返ってきたのは否定の言葉だった。
雪乃『あなたのやり方嫌いだわ。』
結衣『人の気持ち考えてよ!』
雪ノ下、俺のやり方が嫌いなら俺に任すなよ。俺に任せると言っときながら何を言ってるんだ?
由比ヶ浜、お前に言われたくない。お前は海老名さんの気持ちを考えてたか?同じグループなのに。俺がやらなかったらお前のグループは崩壊したぞ。
やはり人間なんて…
そして家に帰って来たらで小町と喧嘩するし。なんで言いたくないこと言わないといけないんだ。
まあ、小町とは結局喧嘩したままだったが。
それから生徒会選挙のことがあったりしてさらに奉仕部の空気は悪くなっていった。
そんなある日、生徒会長になった一色いろはに生徒会長にさせた責任を取れと言われ仕事をしていたが、体調が悪かった。
そして病院に行くと、あら不思議。余命宣告された笑。余命1ヶ月だって。マジか…。
俺は残り1ヶ月で何やろうかなと考えていた。戸塚に何も言わずに死ぬのは嫌だったので、ノートにアドバイスや言いたいことを書こうと思った。やっているうちにもう、知り合い全員に書こうと思い、俺が知っている人には書いた。
次は家族にお金を渡すことにした。昔から小遣いは小町の半分しかもらえていなかったので中学のとき、宝くじをやり3億円当てた。それを元手に株をやっていたら現在10億円。
思っていたより稼いだな…。
そのお金をクソ親父、お袋、小町にそれぞれ1億ずつ贈るか。手紙を入れて。散々放っぽり出してきた息子や兄にこんなの贈られたら皮肉にしかならなそうだがそれはそれでいい。
さらに俺は何をトチ狂ったのか裏切られた雪ノ下と陽乃さんの姉妹を雪ノ下家から解放しようとした。それの準備に2週間と2億かかった。うん、疲れた。
あと残ったお金はどうするか…。
結局は残りのお金は俺の家を始め、俺の知り合いの家のローンを払うことにした。
そうして準備が終わった俺は雪ノ下家の専属執事である都築さんに頼み、俺の家族に渡す3億円や雪ノ下姉妹を解放することができる封筒、それぞれに向けた言いたいことが書かれているノート、そして家のローンで4億円。それらを俺が死んだらお願いしますと。
都築さんは思いのほかあっさり引き受けてくれて驚いた。何か察してくれたかもしれない。
あらかたやることが終わり、余命宣告された日の3日前、俺は残りの1億円を持って家を出た。その途中で美味しいものを沢山食べたり、電車代などでどんどんお金をは消えていったが。
そうして千葉とは違うところに来てどこかの山の奥で誰にも知られないようにひっそりと死のう。そう思っていた。
そんなとき、道路に飛び出した子どもがいた。そこに1台の車が。俺はもうろくに動かなかった体にムチを打ち、飛び出した。
そして、俺は子どもをかばい、亡くなった。
・・・・・・・・・
そうして死んだことを思い出していると
?「あの、八幡さん?」
八幡「あ、大丈夫です。続けて下さい。」
おっと、少しボーッとしてたわ。
?「では改めて、コホン。比企谷八幡さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先程、不幸にも亡くなりました。短い人生でしたが、あなたの生は終ってしまったのです。」
あー、やっぱり死んだんですね。まああれで死ななくても病気で死んでたし変わらんけどね。
あ、そういえば…
八幡「あー、そういえば俺が助けた子どもはどうなりましたか?」
?「八幡さんのおかげで怪我1つもなく、無事です。」
八幡「よかった…」
助けといて死なれたら元も子もないしな。
?「あの子は将来、日本には欠かせない人となります。八幡さんが助けてくれなかったらそれこそ日本が危なくなるぐらいに。」
え!?あの子どもそんなにすごいやつだったの?びっくりだわ。
八幡「そ、そうなんですか。あ、そういえば今更なんですけどあなたは一体…」
本当に今更だけど誰?
?「あ、私のことまだ言っていませんでしたね。私の名前はエリス、日本において若くして死んだ方を導く幸運の女神です。よろしくお願いしますね。」
八幡「あ、あらためて比企谷八幡です。エリス様。」
エリス「ふふ、エリスでいいですよ。それに敬語じゃなくてもいいですよ?」
八幡「な、ならエリスさんで。」
エリス「さんもいいですよ?」
八幡「え、エリス?」
エリス「はい!」
そう言うとエリスは満面の笑みを浮かべだ。というかエリスって美少女だよなー。もうその笑みなんて女神じゃん。あ、女神でしたね。もう可愛いってもんじゃない、結婚したい」
ふと見るとエリスの顔が赤い。なぜだ?
エリス「えっと///あ、あの八幡さん声に出てます///」
は!?声に出てたの!?黒歴史確定じゃん!
八幡「申し訳ございませんでした!」土下座
エリス「え!?あ、あの大丈夫ですから顔をあげて下さい!」
八幡「いや、でも…」
エリス「わ、私がいいと言ってるから大丈夫です!」
八幡「は、はぁ…」
エリス「そ、それに嬉しかったですし…///」ボソボソ
なんかまだ顔赤いけどいいのかな?
ま、いっか。ところで…
八幡「あ、それで俺ってどうなるの?やっぱり地獄行き?だったらとっとと行きたいんだけど…」
エリス「いやいや、八幡さんが地獄行きだったら地球の人の大半が地獄行きですよ!そんなに自分を卑下しないで下さい。」
八幡「でも、俺なんて…」
そう言うと視界が急に暗くなった。
エリス「そんなこと言わないで下さい…」
そうエリスが俺を抱きしめてきた。what?
エリス「実は八幡さんのことは以前から見ていました。」
八幡「え?」
エリス「幼い頃から両親には放置され、妹さんを守るために頑張ってきたのも知っています。」
八幡「……」
エリス「いじめられていたのも知っています。八幡さんは何も悪くないのに…。できることなら助けてあげたかった。救ってあげたかった。でも、天界の規定により手を出すことはできませんでした。」
八幡「……」
エリス「それに高校の入学式の日、犬を身を挺して守ったじゃないですか。あなたはとても心の優しい方です。普通は自分の命をかけてまで助けることなんてできません。それに八幡さんが助けた子どもも八幡さんがいなければ助かりませんでした。」
エリス「だから、もうそんなこと言わないで下さい…」
そんなことを言われたのは初めてだ。
こんなに嬉しいことはない。
今まで俺のことを本気で心配してくれた人はいなかった。なのにこの人は…エリスは…。そう思うと涙が出てきた。
八幡「……」ポタポタ
エリス「泣きたければ泣いてください。八幡さんは自分1人で抱え込みすぎています。ここには私しかいませんから、ね?」
八幡「うわぁぁぁ………!」ポロポロ
エリス「よしよし…」ナデナデ
八幡「つらがっだ…、つらがっだ…」ポロポロ
エリス「ええ」ナデナデ
八幡「俺、がんばっだ…がんばっだんだ…」
エリス「ええ、八幡さんはよく頑張りましたよ。」ナデナデ
八幡「うわぁぁぁ………!」ポロポロ
エリス「……」ナデナデ
その後俺はエリスの胸で泣いた。今まで吐き出せなかったことを全て出すかのように…
・・・・・・・
そうこうして30分が経ちなんとか落ち着いて来た。
八幡「悪いな、取り乱したりして。」
エリス「別に構いませんよ。今はとてもスッキリしてようでよかったです。私の胸ならいくらでもかしますから。」
そう言って微笑んでくれる。うん、可愛い」
エリス「…///」
なんかまたエリスの顔が赤い…
八幡「え、えっと今のも…」
エリス「はい、出てました///」
えー、嘘だ。また黒歴史が…。
エリス「コホン…///で、ですね。これからの八幡さんのことなんですが。」
八幡「お、おう。」
エリス「八幡さんがまず、地獄行きになることは絶対にありえません。元々私にはそんな権限ありませんし、あったとしても行かせません。」
八幡「あ、はい。」
エリス「八幡さん、あなたには3つの選択肢があります。1つ目は今まで住んでいた世界に記憶を消して生まれ変わることです。私としては八幡さんをあんな目に合わせたところなんて行かせたくありません。」
八幡「俺も記憶をなくしてまで行こうとは思わないな。」
エリス「それはよかったです…。2つ目は天国的なところに行きおじいちゃんみたいな暮らしをすることです。」
八幡「おぉ…、それは…」
エリス「しかし、天国といっても八幡さんが想像している様な素敵な所ではありません。死んだら食べ物は必要ないし、死んでるんだから、物は当然産まれない。そもそも作ろうにも材料も何もないし。やることといったら世間話やひなたぼっこぐらいしかありませんよ。 」
八幡「却下で。」
天国ってそんなところなの?さすがにやること無さすぎじゃね?
エリス「3つ目は、体と記憶を引き継いだまま異世界に転生させるという内容になります。私的にはこれをお勧めします。」
異世界転生かぁ…、なろう系とかで多い。
八幡「でもその世界ってモンスターがいたりするよね?」
エリス「はい。それはもううじゃうじゃと。人類は魔王軍と絶賛戦争中です。また転生者さんたちには魔王を倒してもらいたいと思っています。そして転生者さんには生き残って貰うために特典を差し上げています。」
ならここはやっぱり…
八幡「ならそれでよろしく。」
エリス「はい!では、この中から1つ特典を選んで下さい。」
すると足元に数十枚の紙が現れた。ふむふむ色々あるな。
しばらく見ているとふと、一枚の紙があった。これは…
八幡「じゃあ、これで。」
エリス「それでいいのですか?何も書かれていませんが。」
そう俺がいる選んだのは何も書かれていない紙だ。けど、俺の直感がこれがいいと言っている。
八幡「これがいい。」
エリス「ふふ、さすがは八幡さんですね。では…」
すると俺の足元に青白く光る魔法陣が出現した。
エリス「比企谷八幡さん。あなたをこれから異世界へと送ります。魔王討伐の勇者の1人として。魔王を倒した暁には神々から一つのどんな願いでも叶えてあげましょう。でも、私はそれよりも八幡さんが『本物』を見つけられることを思います。」
八幡「エリス…ありがとう。」
すると、エリスが俺に近づいてきて小声で言う。
エリス「少し待っててくださいね。私もすぐに八幡さんのところに行きますからね…」ボソッ
八幡「え?それってどういう…」
エリス「さあ、勇者よ!願わくば、数多の勇者候補の中から、あなたが魔王を打ち倒す事を祈っています。....さあ、旅立ちなさい!」
魔法陣から光が溢れ出し俺の体を覆っていき、意識が段々と薄れていった。
・・・・・・・
意識がはっきりしてきて目を開けるとそこはレンガの家々が立ち並ぶ、中世ヨーロッパのような街並みだった。
八幡「ここが異世界…」
そう思いながらしばらく立っていると…
?「ねえねえ、そこのお兄さん。ちょっとこっち来て。」
八幡「え?な、なんだ!?」
ボーイッシュな女の子が話しかけて来ていきなり路地裏に連れて行かれた。マジ災難…
?「ふぅ…ここなら大丈夫だね。」
八幡「え、えっとお前は?」
?「あたしはクリス、盗賊をやっているよ。…それともこっちの方が分かりやすいですか?」
八幡「え!?ま、まさかエリスか!?」
そう、この感じはエリスだ。
クリス「そうです。今の姿は魔法で変えていますが私はエリスです。今だとクリスの方が正しいですが。」
八幡「なんでエリスはここに?」
クリス「それはですね、転生者が死んでしまったときにその転生者の特典を回収してるからなんです。だからこうして下界に下りてクリスとして冒険者をしているんです。」
八幡「なるほど。」
クリス「そ、それでなんですけど…よかったら八幡さん一緒に行きませんか?わ、私がサポートしますから。ど、どうですか?」
ふむ、エリスと行動できるなんで役得じゃん。断る理由はない。
八幡「ああ、いいぞ。これからよろしくな。…えっとクリス?」
クリス「そうだね、ここではそれでよろしく!じゃあよろしく八幡!」
こうして俺の新たな人生は幕を開けた。
・・・・・・・・・・
----エリスside----
エリス「行ってしまいましたか…。」
それにしても…
エリス「さすがは八幡さんですね。これを選ぶなんて…」
そう、彼が選んだ何も書かれていない紙。
実は…
エリス「これは何も特典がないことではなくて、私が直接特典を選ぶということなんですけどね。」
そう、本来使える・使えないの2つがあるが、私が選ぶということは使えない特典なんかを選ぶことはありません。さらに…
エリス「しかもこの場合は特典が1つではないんですよね。」
そう、特典の数の制限がない。転生者の魂が耐えられる限界までつけることができる。
さてさてじゃあ八幡さんの特典を決めちゃいましょう!
女神エリスの加護
幸運の女神エリスの加護。幸運が著しく上がる。
ステルス
自分の気配をなくして相手に気づかせないようにする魔法。Levelが上がることで精度は上昇。
アホ毛アンテナ
モンスターの位置や悪意を感じ取ることができ、射程範囲はLevelが上がることで上昇。
武器召喚
様々な武器を召喚することができる。Levelによって武器も強いものに変化。
・・・・・・
エリス「ふぅ、これでよしっと!」
それにしても八幡さんの魂はすごい。普通の人なら2つか3つで魂がギリギリ耐えきれるかどうかなのに。いっぱいつけられちゃいました。
よし!これで八幡さんのところに行くだけですね!
私は魔法を使い、女神エリスの姿から女盗賊クリスの姿に変化させる。
クリス「よし!待っててね八幡!」
こうして私は下界に下りて行った。