アルスDQと愉快な俺ガイル勢たち!   作:アルスDQ

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こんにちは、今回は艦これです。
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漂流鎮守府

「ど、どこでもいいから近くに休めるところ…」

 

私はこの広い海をふらつきながらも航行していた。

 

私はとある鎮守府に所属していた艦娘であった…

 

しかし、そこは俗に言うブラック鎮守府…毎日補給もない中で遠征やら出撃やらを行う。当然みんな疲労もたまっていき、少し休ませてはくれないかと私は抗議した。

 

けれど提督は聞く耳を持たず、挙句の果てに監禁された。

 

食事も出来ず、補給もされず、さらには私の自慢の足の一つを切り落として…

 

さらにはこんなことも言っていた。

 

『ふん、道具がうるさく言いやがって!何様のつもりだ!しかも別の鎮守府のと比べてもお前は使えなかったしな!速くもないその足なんてないほうがお前も嬉しいだろ?』

 

『せいぜいそこで反省するんだな!二度と会うことはないかと思うがな!』

 

その言葉を聞いて私はショックだった。誰よりも速いと思っていたのに違う…それじゃあわたしには価値がないの…?

 

そう考えると涙が止まらなかった…

 

心が壊れそうだった…

 

そうして監禁されてしばらくたった頃、突然壁に穴が空いた。

 

後ろを振り返るとそれは連装砲ちゃんが…

 

なんとこの役立たずの私を助けに来てくれたらしい。

 

そんなことしたら連装砲ちゃんたちが…と思ったがみんなを見てみるとそれも覚悟の上だそう。私もこれ以上ここにいたら心が壊れてしまう…

 

私も腹をくくり体を支えられながらも海に出た。片足がない私では立つのもやっとなのに航行するなんて…でも今しかない。

 

そうして海を当てもなくただ航行していたがすでに限界だ。

 

バシャン!

 

私は倒れた。どうやらここまでらしい…

 

ああ、連装砲ちゃんたち…そんな顔しないでよ。私はあなたたちと一緒にいれてよかった…

 

そうして私の意識は闇の中に沈んでいった。

 

そのとき、アホ毛がある女性がすぐそばに見えた気がした…

 

・・・・・・・・・・・

 

「八幡、次は負けないよ」

 

「おう、行くぞ響!」

 

「八幡も、ひ、響も頑張って…」

 

「任せとけ加賀!」

 

「Спасибо加賀さん」

 

ここはとある島の建物の中。この島は極一部の人しか知らず、また見つけたとしても関係者以外入ることができない。そもそも見つけることが不可能なんだがな。

 

妖精さんマジパネェ…

 

ここにいるのは俺、比企谷八幡、無職。

 

響、いや、今はВерный(ヴェールヌイ)の駆逐艦の艦娘。

 

加賀、空母の艦娘。

 

そう、響と加賀は艦娘。

 

あれ?艦娘がいるなら俺は提督じゃないかって?だってクビにされたっていうか死んだことなってるしね。

 

上層部のやつら俺が気にいらないからってそこまでする必要はないだろと思っていたが本気でやって来やがった。上層部というかあいつがだがな。

 

まあ、結果として俺は生きてるが世間的には死んだことになってる。そのほうが都合がいいからな。

 

他にもここには艦娘があと1人いるが、今は散歩中だ。

 

そんなこんなでゆったりとしていたのだが…

 

「!八幡、海岸に誰か…あれは艦娘!?」

 

「ハチマン、ダレカガタオレテルゼ!」

 

「なんだと!?姉御、加賀本当か!?」

 

加賀と姉御…妖精さんがうなづく。

 

「たしか近くに…こちら八幡だ!川内!聞こえるか!」

 

『…こちら川内、すでに到着済。今は容体を確認中』

 

早っ!どこから聞いてたんだ?

 

て、そんなことはどうでもいい!

 

「了解!すぐに向かう!」

 

無線を終え、俺たちはすぐに海岸に向かう。

 

「川内!容体はどうだ!」

 

「八幡…これは凄く酷い状態だね」

 

「これは…!」

 

「なんてこと…!」

 

倒れている艦娘は片足がなく、さらには所々傷だらけである。なんてことを…

 

すると近くに彼女を守るかのようにいた連装砲たちがなんとか俺に顔を向けた。

 

彼女を助けてあげてというかのように…

 

「ああ、必ず!」

 

その言葉に安心したのかそいつらもそのまま意識を失う。

 

俺はすぐさま頭を切り替え指示を出す!

 

「響!この子をすぐさま入渠させろ!超高速修復復材EXも使え!」

 

「モウ、EXハヤッテアルゾ!」

 

「さすが姉御!加賀と川内はこいつらを工房に…あとは任せるぞ姉御たち!」

 

「マカセトケ!」

 

「「わかった(わ)」」

 

「あれならまだなんとかなる…あとはお前の気力しだいだ。負けるなよ…」

 

・・・・・・・・・・・

 

あれ…私生きてる?

 

目が少しずつ開いていく…ここは?

 

見渡すとどうやら介護室…いや、病院かな?

 

私にはわからないが様々な機械が少し離れたところに見える。落ち着いた後、隣を見えると誰かいた。いや、艦娘…?

 

「おや、起きたかい?」

 

「あ、うん…」

 

「そう、それはよかった。少し待ってて、人を呼んでくるから…」

 

「あ、ありがとう…あ、一つ聞きたいんだけど…ここは鎮守府なの?」

 

私が不安ながらに聞くと彼女は少し考えてから答えた。

 

「たしかにここは鎮守府…だったけど今は違うかな?提督なんていないし、島の管理者みたいなのはいるけど。そうだね…言うならば鎮守府の機能を持った家かな?」

 

そう言うと彼女は部屋を出て行き、しばらくしたら帰ってきた。何人かを連れて。

 

「八幡、ほら…」

 

さきほどの彼女が言うと隣にいた男性が私に話しかけた。

 

「お、目が覚めたかよかった…。海岸で倒れていたのをそこの川内が見つけたんだ。」

 

目をずらして見ると川内さんが小さくうなづいていた。私の知る川内さんとは何か違うような気もする。

 

「で、俺の後ろにいるのが…」

 

「か、加賀…。よ、よろしく…」

 

あれが加賀さん?話に聞いていたのとは大分違う。

 

「ん?ああ、少し事情があって俺以外の人は苦手なんだ。別にお前のことがどうとかではないから安心してくれ」

 

「き、気を悪くしたならご、ごめんなさい…」

 

「あ、全然大丈夫です!」

 

「そして、私は響だよ、よろしく島風」

 

「やっぱり、響ちゃんなんだ。でも、別の鎮守府で見た響ちゃんとは姿が…」

 

「ああ、なるほど…ならこれならどうだい?」

 

響ちゃんはそう言うと少し肩の力を抜いたかと思った瞬間、眩い光が…!!

 

私は咄嗟に目を閉じた。

 

そして光が収まり目を開けるとそこには私が知っている姿の響ちゃんが…!

 

「これなら私が響だとわかるだろ?」

 

「わ、わかるけどさっきまでのは…?」

 

「あれは私の改二の姿のВерныйだ。普段はあっちで過ごしているからね」

 

「改二!?だって改とか改二って海上でしかなれないはず!?それを陸上で、しかも普段から改二の状態で過ごすって!?」

 

そう、本来改や改二は熟練した艦娘しかなることができなく、さらに海上でしかなれない。さらに改二にもなれば体力もかなり使うはずなのに…

 

「私たちは特殊というか訓練していてね、今はしていないけど加賀さんや川内さんもできるよ」

 

「うそっ!?」

 

「まあ、それは置いといて…響が今島風って言っていたけど?」

 

「うん、彼女は島風。駆逐艦の艦娘だよ」

 

「そう、私は島風です、助けてくれてありがとう」

 

「俺は比企谷八幡だ、よろしく」

 

「あ、気になったんですけど…比企谷さんは…」

 

「八幡でいいぞ」

 

「八幡は提督なの?響ちゃんはここには提督はいないって言っていたけど…」

 

そうなのだ、たしかに軍服とか来ていないが艦娘がいる時点で提督がいないなんてことはありえないはずだ。

 

「うーん、そうだななんていうか元提督って言った方がいいか?俺、クビっていうか亡くなってることになってるし」

 

「え?」

 

「だから、今は無職だな!あ、専業主夫でもいいな…」

 

「「「それはない」」」

 

「え?マジで?まあ、そんなことはどうでもいいや。ところで体は大丈夫か?特に足とか」

 

「大丈夫…え?あ、足…!?」

 

言われて見てみる。

 

あ、ある…私の足が…

 

ちゃんとくっついていてう、動く…

 

ぐすっ…、あれなんだが涙が…

 

ポンポン

 

「え…」

 

「泣きたい時は泣けばいいさ…」

 

「あ、ああ…!うぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そうして私はしばらくの間、泣き続けた…

 

みんなに抱きしめられながら…

 

・・・・・・・・

 

次の日、ある程度体調が回復した私は響ちゃんに建物の中を案内されていた。

 

「ここは訓練場だね」

 

「この鏡は…?」

 

「これかい?これはね…」

 

響ちゃんが触ると鏡が一瞬光ったと思ったら目の前にはもう1人響ちゃんが!?

 

「これは八幡の考えを元に妖精さんが作り出した装置だね。自らのコピーを作り出して手合わせできるんだ。自分とまったく同じ考えを持っているから客観的にどこがダメなのかわかる」

 

「す、すごい…」

 

まったく構造はわかんないけどとんでもないことはわかった。

 

「次はここ、弓道場だね。加賀さんが鍛錬しているところだね」

 

「お、大きい…」

 

「で、ここは…」

 

そうして見ていき、その日は終了した。

 

そうこうしてうちに1週間がたち、私の体が完全に治ったときに八幡が聞いてきた。

 

「島風、体調は大丈夫そうか?」

 

「はい、島風は元気です!」

 

「そうか、一つ聞きたいんだが…島風は前の鎮守府には帰りたくないでいいんだな?」

 

「あそこは地獄です、もうあんなところには私は…帰り」グスッ

 

「わかった、なら…姉御!」

 

「マカセナ!」

 

ブチッ!

 

「痛っ!何…これは?」

 

「お前の体についていた発信機だ。これで居場所があっちにバレバレ…」

 

「そんな!?」

 

「…なことはない。姉御や他の妖精たちのおかげてこことは違うランダムなところに位置を示すようにしてもらった。だからここにいることはバレない」

 

「そして…」

 

「ハイヨ!」

 

「私の腕のあの鎮守府のマークが消えていく…」

 

「これで島風は建造したての艦娘と何の代わりもない、ここにうちのマークを…」

 

「ヨイショ!」

 

「これで島風は正式にうちの艦娘だ」

 

「ほ、本当に…?」

 

「ああ、最後にこれに署名してくれる必要があるが…」

 

「これは…!」

 

八幡が見せてきたのは絶対提督指令書。

 

これは艦娘を自らの鎮守府に所属する際に必ず署名されるものである。内容は書いた提督以外には変更出来ず、大体は艦娘が人間に危害を加えられないようにとか書くだけなのだが…、悪用する提督はこれでいろいろと書いて従わせる。これにより、艦娘たちを支配するのだ。なお、これの効力は艦娘が撃沈するまでだ。他の鎮守府に移籍しても変わらない。私の場合は前の鎮守府では何故か危害を加えられないだけだったので脱走してすることができた。

 

渡されたものを順番に読んでいくと…これって!?

 

「は、八幡これって…」

 

「はい、響」

 

「島風、ごめんね…」

 

響ちゃんが固まっている私の手を無理やり動かし署名させた。

 

「よし…いいか。なら、俺は釣りでもしてくるか。響と島風も解散な」

 

そうして八幡は去って行った。

 

「ひ、響ちゃん…」

 

「言いたいことはわかるよ…、私も強制的に八幡に書かされた」

 

「だってこれって…」

 

「ああ、普通そんなことは書かないが八幡は加賀さんと川内さんにも同じことをやっているんだ」

 

「余程私たちを信頼してくれているか、もしくは…」

 

私たちはしばらくの間そこから動けないでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶対提督指令書 島風

 

一、人間に危害を加えることを禁ずることを禁ずる。

 

一、媚薬が効くことを禁ずる。

 

一、催眠術が効くことを禁ずる。

 

一、洗脳が効くことを禁ずる。

 

一、自白剤を効くことを禁ずる。

 

 

一、今後、この絶対提督指令書以外の絶対提督指令書に従うことを禁ずる。

 


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