「……どこだここ」
そう言った俺の目の前を、トカゲ風の生き物に引かれた馬車が横切った。
◆◆◆
その日はセラが夕食を作ってくれたんだが、一言で言って料理ではなかった。
ゾンビの歩が食って吹き出すようなものは流石の俺でも食えねえよ。
そう言った理由から、俺はコンビニで弁当を買うことにしたんだ。
ん?どうしてお前が作らないのか?今日はそんな気分じゃなかったんだよ。
ま、そうゆうわけで、俺たちのぶんの弁当と、ついでに菓子類や飲み物を買いに来たんだ。
そこまではなにも起こらなかった。ただ、問題は弁当を買ってコンビニから出たあとだ。
コンビニから出た瞬間、目の前の景色は一変した。
「……どこだここ」
こうして冒頭に戻る。
「……さて、どうすっかな」
背後の噴水に腰掛け情報収集のため、とりあえず辺りを見回す。
明らかに日本ではない町並み。カラフルな髪色。動物の耳を生やした人間。鎧やローブを纏った人々。
「転生の次は異世界召喚か。まあ、面白そうだから別にいいが」
そう言いながら周りを見ていると、とある少年が目に入った。
「あれは……ジャージか?
っつーことは、あいつも俺と一緒で召喚されたやつってことか」
とりあえず話しかけて見るか?俺と同じで召喚されたっぽいし。
そんなことを考えながらジャージの少年に近づく。
「――の一つも持ってねえんだ。完全に終わった。どうしろと」
そう言いながらため息を吐く少年。
「おい、そこの……ジャージ」
「俺はジャージじゃねえ!……って、何でジャージのことを……」
「それは俺がお前と同じだからだ。とりあえず目立つから、場所を移動しようぜ」
「お、おう」
そう言いながら俺は近くの路地裏に少年を連れて入っていった。
◆◆◆
「いやー、まさか俺以外にも召喚されたやつがいたとはな!あ、俺の名前はナツキ・スバル。よろしくな!」
「俺は九十九神無だ。まあよろしく」
「おう。そういえばつっくんってどういう経緯で召喚されたんだ?ちなみに俺はコンビニの帰り道だ」
「俺も似たような感じだな。それよりその呼び方やめろ」
「つっくんもおんなじなのか。でもそれにしては何も持ってないな。あ、もしかしてどこかに落としたとか?」
「…………」
「それにしても、召喚して放置とか俺みたいなゆとりは納得できないよ?そういえば、つっくんって――」
「てい」
とりあえず織戸に近い何かを感じたので、スバルの頭にチョップをする。
「何故にチョップ!?ってか、めっちゃ痛えんだけど!!」
「悪い。だんだん鬱陶しくなってきたからつい」
「衝動的犯行かよ!まあ、俺も同郷の人間に会えてテンション上がっちまったしな。そういえばつっくんってかなり冷静だよな。俺みたいにもっとテンション上がってもおかしくないと思うんだが」
「俺の知り合いが特殊だから、それで馴れたのかもな」
「へー。そうなのか――ん?」
スバルが何かに気づいたように大通りの方を見る。俺もスバルにつられて見るとそこには、
「おい、お前ら。大人しく荷物をこちらに寄越せ」
そう言ったのは三人組のチンピラだった。
一応、主人公設定
名前:九十九 神無(つくも かんな)
容姿:問題児シリーズの逆廻十六夜
服装:猫耳ヘッドホンを首にかけ、パーカーにズボン。
持ち物は弁当含め、ギフトカードに入れている。