雪風と風の旅人   作:サイ・ナミカタ

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導なき道より来たる者
第15話 閉じられた輪、その中で


 ――ユルの月、フレイヤの週、オセルの曜日。

 

 その日の夜。プチ・トロワの謁見室で従姉妹から任務完了の報告を受けたイザベラは、まっすぐに自分の部屋へと戻っていた。

 

 彼女の頭の中には、とある思いが渦巻いていた。従姉妹のシャルロットが〝召喚〟(サモン・サーヴァント)に失敗した。それについては調査の上改めて父上に報告しよう。だが、その前にすべきことがある。

 

(あの娘ができなかった〝召喚〟でわたしが素晴らしい使い魔を呼ぶことができれば、召使いや宮廷貴族たちも……それに父上だって、わたしのことを認めてくださるに違いないわ。別に、ネズミやフクロウのような普通の使い魔で構わないんだ。少なくとも失敗にはならないんだから)

 

 イザベラには、王族として致命的なまでに魔法の才能がない。おそらく『無能王』と称されるジョゼフ一世――魔法を一切使うことができないために、侮蔑を込めてそう呼ばれる父親の血を色濃く受け継いでいるのであろう。どんなに努力を重ねても『ドット』レベルの魔法を日に数回唱えるのがせいぜいであった。

 

 にも関わらず、イザベラと血を分けた従姉妹シャルロットは溢れんばかりの魔法の才能を持ち、幼くして騎士(シュヴァリエ)の爵位を得るほどの存在であった。このハルケギニア社会において、魔法の才能は人望と比例する。それはこのガリア王国も例外ではない。

 

 イザベラは本来、謁見室で垣間見せたような粗野な娘などではなく、知性溢れる少女だ。その証拠にこの広い宮殿の中にいる貴族たちだけでなく、側に仕える侍女や衛士に至るまで、自分よりも魔法の才能に優れる従姉妹こそがガリアの王女に相応しい、そう考えていることを熟知していた。

 

 彼女にはそれが悔しくてたまらない。その鬱憤が、あのような――侍女をからかったり、従姉妹相手にきつく当たるなどの形で外に噴出する。

 

(それがわたしの評価をさらに下げてることくらい、わかってるさ。けど、今更やめたって同じことさ。もうどうにもならない)

 

 それだけにイザベラは〝使い魔〟を欲した。唯一、自分が憎い従姉妹に勝てるかもしれない存在を。だが、イザベラはそれを人前でやるほど無謀ではなかった。万が一、自分が失敗するところを誰かに見られたら――それが己の立場に致命傷を与えかねないと、充分理解していたから。

 

 だから、たったひとりで自分の部屋に籠もり、周囲を入念に探って誰もいないことを確かめると……愛用の杖を取り出した。

 

(ここでやっても問題ないわよね。わたしのところにドラゴンみたいな大物が来るわけないし)

 

 有能を自称しているイザベラも、魔法に関しては謙虚――いっそ自虐的だった。

 

 ガリア王女は、ゆっくりと力在る言葉を紡ぎ出す。

 

「我が名はイザベラ・ド・ガリア。5つの〝力〟を司るペンタゴン。我の運命(さだめ)に従いし〝使い魔〟を召喚せよ」

 

 呪文は完成した。魔法が成功したのならば、そこには白く光る円鏡のような召喚ゲートが開くはずであったが、しかし――彼女の前に現れたのは、まるで空間を切り取ったような()()()()

 

「……よぉやく、繋がった」

 

 窓の奥から声がした。と、同時に細長く……青い手がイザベラに向かって伸びてくる。悲鳴を上げる間もなくその腕に掴まれるイザベラ。

 

 ――そして。イザベラ・ド・ガリアは、ハルケギニアから消えた。

 

 

○●○●○●○●

 

 ――時は、1ヶ月ほど前まで遡る。

 

 ハルケギニアの暦で語るならば、フェオの月、フレイヤの週、ユルの曜日。そう、トリステイン魔法学院において〝使い魔召喚の儀式〟が執り行われた、あの日。

 

 舞台はハルケギニアとは異なる世界、蒼き星・地球――そこに在るひとつ国・周。大陸全土を巻き込んだ大戦が集結し、徐々に平和を取り戻しつつあったその国の荒野を、ひとりの若者が大陸を渡る風のように、ただ……歩いていた。

 

 若者の名は、伏羲(ふっき)。かつて、彼には強大な敵がいた。

 

 滅びた己の世界を再現するという目的のために地球の歴史を影から操り、思い通りに進化、あるいは故郷と同じ歴史を辿らなければ全てを破壊する。そうしてから再び最初からやり直すという気の遠くなるような作業を数十億年間――まるで子供の砂山遊びの如く繰り返してきた存在。

 

 それが彼の敵『歴史の道標(みちしるべ)』だった。

 

 その圧倒的存在である『歴史の道標』を星の始まりから監視し――やがては打倒せんと練り上げられた壮大なプロジェクト『封神計画』の立案者にして実行指揮者であった伏羲は、戦いに勝利した後……人々の前から姿を消した。

 

 ……いちばん面倒な戦後処理を全部押しつけて逃げたとか言ってはいけない。

 

 と、まあそんなわけで彼はあちこち気ままにブラブラしていたわけだが。

 

「御主人んーッ! どこッスかー!!」

 

「お師匠さまーっ!」

 

 当然のことながら、そんな彼を捜し出そうとする者達がいるわけで。

 

 本人からすれば、ちゃんと自分がいなくても世界が廻るように後進を育ててきたのだから、もう一線から退いてぐうたらしていてもいいはず。そう言いたいところだろう。しかし、伏羲はそうホイホイと取り替えがきくような人材などではないのだ。

 

 ――何故なら彼は地球の『始祖』。星の生命を誕生の時から見守ってきた『最初の人』のひとりなのだから。

 

 追われるから、逃げる。そんな日々を過ごしていた時に事故が起きた。

 

 トコトコと草原を歩いていた時にふと気がついた、追っ手の存在。追跡をかわすため、いつものように『空間ゲート』を開いて『自分の空間』に入り込もうとしたその時……空間同士の接続ポイントに、ごくごくわずかな――ヨクト単位レベルのズレが生じた。

 

 それは本当にわずかな……優れた『空間使い』であった伏羲ですら認識できないような揺らぎ。だからゲートをくぐった時点では、彼は異常に気付けなかった。

 

 ――最初に違和感を覚えたのは、彼の内にある魂魄を構成するうちの半分。

 

 伏羲の魂魄は、複数に分裂するという特異性を持つ。これは、彼と『歴史の道標』と呼ばれた存在にしかなかった〝能力〟であり、最大の特性だ。分裂させた魂魄のどれかがわずかにでも残っていれば、たとえ他の魂魄が消滅したとしても復活できるという、味方にすれば心強く、敵に回すと非常にやっかいな〝力〟である。

 

 伏羲はこの『封神計画』を実行するにあたり、自分の『始祖』としての〝肉体〟と〝力〟と〝記憶〟を失うという多大なリスクを承知していながらも、あえて己の魂魄を2つに割り、全く異なるふたりの人間――後に仙人となる者として生まれ変わることで、地上世界に降り立った。

 

 ――そのひとりは太公望。

 

 伏羲の心の『光』を司り、何も知らず『封神計画』の『表』の実行者となる。

 

 ――もうひとりは王天君(おうてんくん)

 

 こちらは伏羲の心の『闇』を司る存在だ。

 

 太公望と同様、当初は何も知らされぬまま――後に事情の一端を理解し、世界の『裏』から『封神計画』の遂行を手伝うこととなる。

 

 後に彼らの魂魄は再びひとつに戻り、それと同時に伏羲としての〝記憶〟と〝力〟を取り戻すのであるが……今回の異変に気がついたのは、その『闇』の部分。優れた『空間使い』として成長していた、王天君の記憶であった。

 

 ――オレが創った『部屋』に、妙なノイズが発生していやがる。

 

 おそらくは王天君に伏羲としての〝力〟が戻った状態でなければ気付かなかったであろう、ほんのわずかな歪み。それを修正しようとした――その時だった。

 

(……は……タバサ)

 

 何処からから聞こえてきたその声と共に、突如歪みが大きくなった。

 

(……召喚せよ)

 

 そして『部屋』の中に、光り輝く円鏡型の『ゲート』が現れた。なんと亜空間の中に、全く別種の『道』が突然割り込んできたのだ。空間をねじ曲げるほどの強大な力同士が強引に交差したのだから、ただですむわけがない。

 

 その影響で大きく揺らぐ『部屋』。空間震と呼んで差し支えないであろう激しい振動のせいで、伏羲の身体がぐらついた。なんとか体勢を立て直そうとしたものの、そのせいで『円鏡のゲート』に左手が触れてしまった結果――猛烈な勢いで全身を引きずり込まれそうになった。

 

「いかん! このままでは飲み込まれる!」

 

 瞬時にそう判断した伏羲は、謎の『ゲート』を解除するため『太極図』を展開しようとした――だが。もがけばもがくほど引き寄せる〝力〟は強まっていき――そして、引く〝力〟と戻そうとする〝力〟が強大だったがゆえに――彼の身体は、文字通り引き裂かれた。その魂魄と共に。

 

 円鏡状のゲートが消えた後。空間震の影響で発生した、どこでもあり、どこでもない場所。ひとつの輪のように閉じられた球体状の亜空間の中に元は伏羲であった者のひとり、王天君は取り残され……その『半身』である太公望は、いずこかへ消えていた。

 

 ――連れ去られた太公望がどうなったのかについては、この物語の冒頭より語られているので、そちらを改めてご覧いただくとして……ここから先はひとり取り残された王天君が、これまで何をしていたのかについて語らせてもらうこととする。

 

 

○●○●○●○●

 

「ったく……なんだってんだよ、今のはよぉ」

 

 そう言って立ち上がった王天君は、己の身体に起きた異変を察知する。

 

「オイ、フザケんじゃねぇぞ。なんでオレだけがココにいんだよ。あいつぁ……太公望はドコ行った!?」

 

 急いで座標確認用のモニター宝貝を展開する。だが、表示された情報がおかしい。太公望の行き先はもちろんのこと、自分の現在位置すら把握することができない。最初に開いた『ゲート』への接続ポイントすら見失っている。

 

 ギリッと唇を噛み、王天君は吐き捨てた。

 

「故障……ってワケじゃあねぇよな、こいつは」

 

 おそらくさっきの「割り込み」が原因だろう。王天君は、周囲の空間を『感覚』で捉える。すると……まるで複雑に絡み合った糸のように亜空間同士が混在し、彼自身はその糸と糸の間――閉ざされた輪の中にいることを知覚した。

 

「閉じこめられた……だとぉ!?」

 

 ふと、かつて自分が人質として敵地へと送られた挙げ句、凶暴な妖怪たちから保護するという名目で封印籠の中に監禁されていた時のことを思い出す。忌々しい記憶だ。あそこでの経験が自分の心を壊し――今に繋がっている。

 

「いや、待て……」

 

 王天君は冷静に考え直す。

 

「あの時とは状況が違う。今のオレには……時間はかかるだろうが、この空間を紐解いて外へ出るだけの〝力〟がある」

 

 助けなど期待できない。何せ王天君は〝仙人界〟の中でも最高の『空間使い』なのだ。

 

 唯一、彼の能力をコピーすることができる天才がいるにはいるのだが、その彼をもってしてもオリジナルの王天君を捉えることは叶わなかった。その王天君を閉じこめるほどの『空間』に、救助が来ようはずもない。

 

 『半身』である太公望のほうはというと、空間を把握する能力はあっても、開け閉めするような〝力〟は持っていない――それに。

 

「太公望にゃ間違っても期待できねぇ。あいつはとりあえずぐうたらできる環境作って、調べるにしてもそれからだ。いや、オレのほうから勝手に迎えにくるだろう……なぁんて考えて、放置しやがる可能性のほうが高いんじゃねぇか?」

 

 ――『半身』だけあって、相方の性格をよく掴んでいる王天君であった。

 

「ったくよぉ……面倒なコトになりやがったぜ」

 

 イライラと爪を噛みつつモニターで周囲の空間座標を計算。そして、そもそもの原因となった、割り込みの追跡(トレース)を開始する。解明のヒントとなるのは、あの時聞こえてきた声だろう。

 

 それからわずか数日後。王天君は問題の『道』を発見したのだが、しかし。

 

「一方通行のゲートだとぉ!?」

 

 そう。ようやく見つけた手がかりは、片側の閉じられた特殊空間ゲートだったのだ。苛立ちのあまり、王天君は被っていた帽子を乱暴に手に取ると、激しく床――亜空間とはいえ一応〝底〟は存在するのだ――へと叩き付ける。しかし、文句は言えない。何せ、彼自身もそういった『一方通行の空間』を武器のひとつとして扱う者であったから。

 

「クソッ。こうなったら、この空間座標の近辺だけ集中的に監視して……『窓』が開いたら、こっちで無理矢理繋げるしかねぇか」

 

 彼は辛抱強くその時を待った。そして――それから数週間後。ようやく例の『声が作り出す道』に近しいものを捕捉したのである。

 

『我が名はイザベラ・ド・ガリア。5つの〝力〟を司るペンタゴン。我の運命(さだめ)に従いし〝使い魔〟を召喚せよ』

 

 王天君は、いずこかへ繋がろうとしていたその『道』に干渉し、ねじ曲げ……その上で自分のいる亜空間へと、綿密な操作でもって接続した――再びあのような事故が発生しないように。

 

 道同士を繋いだ際に、何やら身体に入り込んでくるような違和感を覚えたが、今すぐどうこうなるような問題ではなさそうなので、とりあえずは後回しにする。

 

「……よぉやく、繋がった」

 

 彼が繋いだ『窓』の外。そこは豪奢といって差し支えない部屋だった。そして、目の前には蒼い髪の――いいトコのお嬢さん風な娘が立っている。

 

 この女は太公望を連れ去った犯人ではないだろう。だが、この『道』について詳しく聞き出す必要がある。それに……調査なしで見知らぬ場所へと自ら出向くのは彼の性格に合わない。騒がれるのも面倒だ。ならば――!

 

 繋げた『道』を起点に、新たな『自分の部屋』を瞬時に作り出した王天君は、これまで閉じこめられていた亜空間の位置だけ記録した後『部屋』へ移動する。そして『窓』から腕を伸ばし、少女の腕を掴み取ると――強引に、部屋の中へと招待した。

 

 ……そして、時は現在へと繋がる。

 

○●○●○●○●

 

 

 ――イザベラは、暗がりの中で目を覚ました。

 

 カッチ……コッチ……。

 

 何処かから不思議な音が聞こえてくる。

 

 カッチ……コッチ……。

 

 規則的に刻まれた音が、イザベラの耳に染み渡る。

 

(いったいなんの音だろう?)

 

 そう思って身体を起こそうとしたその瞬間。イザベラは全く見覚えのない長椅子に身を横たえていることに気付いた。

 

(ここはわたしの部屋じゃない。なら、いったいどこ!?)

 

 状況を把握する間もなく、長椅子の正面方向から声がした。

 

「お目覚めかい? 眠り姫さんよぉ」

 

(このわたしにそんな口を利くだなんて、無礼な! いったい何者だい!)

 

 急いで起き上がり、そう叫ぼうとしたイザベラだったが――視界に飛び込んできた相手を捉え、絶句した。

 

 古いテーブルが置かれている。脚部や側面に施された彫刻は上品なもので、天板に使われている素材も最高級のマホガニー。その向かい側に彼女が座っている長椅子と同じものが置かれていた。声の主は、そこに腰掛けていた。

 

 不気味なまでに青白い肌。全身をぴったりと張り付くように覆う黒い服。身体のあちこちに銀製と思われる装飾品を身につけた小柄な少年だった。しかし、イザベラが真っ先に注目したのはそれらではない。

 

 彼女の瞳に映っていたのは少年の――細く、長い耳。

 

「え……エル……フ……」

 

 ――エルフ。

 

 それは、長きに渡り人間の宿敵とされてきた種族。ハルケギニアに住まう人間たちにとって、恐怖の象徴と呼んで差し支えない程の存在だ。過去の記録によると、エルフの戦士を1人倒すために10人を超えるメイジを必要としたらしい。それくらい、両者には大きな力量差がある。

 

 イザベラは、そこでようやく思い出した。自分の身に何が起きたのかを。

 

 従姉妹に対抗し、人知れずこっそりと〝召喚〟(サモン・サーヴァント)を唱えた。

 

 ところが、王女の前に現れたのは召喚のゲートではなく、鏡のような四角い窓だった。そこから青白い手が伸びてきたと思ったら、腕を捕まれてしまい――窓の中に引きずり込まれてしまった。

 

(あの手だ)

 

 おそらく自分は〝召喚〟に失敗し――いや、使い魔候補の前にゲートを開くこと自体はできたのだろう。ただしその接続先が悪かった。よりにもよってエルフのところへ繋いでしまったのだ!

 

 そして、エルフを使い魔にするどころか逆に囚われてしまい――今に至る。イザベラはそのように判断した。

 

「オメーに聞きてぇことがあんだけどよぉ?」

 

 そう問うた『エルフ』の声は、イザベラの耳には届いていなかった。

 

「な……なんで……どうして……」

 

 両腕で身体を抱え込むようにしてガタガタと震えるイザベラ。その瞳からは、大粒の涙がボロボロとこぼれ落ちる。わたしは〝召喚〟で()()ことすらできないのか。それどころか、逆にエルフに捕らえられるなど……王族として、いや、メイジとしてあってはならないことであろう。

 

「泣くんじゃねぇよ! 話があるって言ってんだろ!?」

 

 忌々しげにそう告げる少年にイザベラは答えることができない。ただただ震え、涙を零すばかりであった。

 

「どうしたもんかねぇ……これは」

 

 王天君は、ぎっと親指の爪を噛んだ。

 

「畜生め! 太公望……あのイイコちゃんなら、こんな小娘のひとりくらい簡単に落ち着かせられるんだがなぁ。ったくイライラさせられるぜ」

 

 舌打ちした王天君の耳に目の前の少女の叫び……いや、小さな声ではあったのだが、魂の声とも呼べるものが飛び込んできたのは、歴史の必然だったのだろうか。

 

「わたしばっかり……どうして……こんな目にあうの。なんで、あの子だけが……いつも、わたしが代わりに……あの子ばっかり……こんなの、酷すぎるわよォ……」

 

 王天君にも覚えがあった、その声は。

 

 『闇』に棲む者にとって眩しすぎる者。『光』という輝かしい存在に対する羨望であり……強い嫉妬の念が込められたもの。

 

(なるほどねぇ。オレがこの小娘のところへ比較的簡単に『接続』できたのは、それなりの理由があったってことかよ)

 

 引っ張り込まれたあのアホについては後でいいか。この世界にいるのは間違いねぇ。何故なら、オレの魂がそう言っているからだ。とりあえずは……今、目の前にいるコイツで遊んでみよう。結構楽しめるかもしれねぇ。

 

 ――こうして。裏を司る蒼き姫と異界の『始祖』の闇を写した鏡は運命の出会いを果たした。

 

 




ハルケギニア版プリンセス・メーカー開幕。

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