二次元転移、吐き気がする!   作:秋十

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第2話

九時間もの睡魔との死闘を終え、放課後になった。

俺は荷物をまとめ、教室から出て家に帰ろうと考えてた時、まだ残っていたクラスの女子が変な事を話し始めた。

 

「今ネットで流行ってるんだけとさ、神隠して、あるらしいよ」

「えー怖い」

「ななみ、やってみる? 私覚えてきたから」

「えーマジウケる」

どこがウケるんだ?

 

「じゃあ、まず魔法陣を書くね」

 

そう言うと筆箱の中から頭のプッシュ部分にチャラチャラしたキーホルダーの様なものが付いたシャーペンを取り出し、ノートに内側を九分割にした正方形を定規で書き、その中に遠目で見えなかったが何か文字の様なものを埋めていった。

 

「これを持って教室を小文字のrの形に歩くと出来るらしいよ」

 

そう言った女子は、教室を小文字のr字で歩き始めた。

馬鹿馬鹿しい。そういうのは小学生で卒業しとけ。

その女子が歩き終わった後、特に何も変化する事なく空の夕日がゆっくりと落ち始めていた。

いかん長居してしまった。さっさと帰ろう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その晩、不思議な夢を見た。

何やら光る妖精の様だった。

それを見た瞬間、俺は確信した。

そうだ、これは夢だ。

段々光る妖精が、俺に近寄ってきた。

 

「今、異次元の扉が開かれました」

 

意味深な発言だけ残して光る妖精はその光を失い、突然パッと鋭い光が俺の網膜を突き刺し、そのまま目覚めてしまった。

 

「お兄ちゃんおはよう」

 

そこには、またBLのエロゲーを朝までやってた妹が起こしに来てた。

いつも通り飯を準備して欲しいから起こしに来たのかと察した俺は、一先ず一階に降りた。

そこにはありえない光景が目に入ってきた。

親がヨーロッパ風のトーストパン、ヨーグルト、目玉焼き、ソーセージが用意されていた。

まあ、たまにはこんな事もあるだろう。

そう感じた俺は淡々と朝ごはんを食べると、いつもより余裕な気持ちで家を出た。

俺が学校へ向かうために歩いていると、住宅街の十字路から段々と声が聞こえてきた。

 

「いっけなーい! 遅刻遅刻!」

 

その言葉が聞こえてきたと同時に、偶然的に俺は十字路を曲がった。

 

「きゃ!」

 

女子生徒と衝突。女子生徒はアニメみたいにパンを咥えて走っていた。

 

「すいません」

 

咄嗟に出た謝罪。しかし自分はこける事が無かったが、向こうは転倒し小学校でしか見なかったカバンの中身を地面へぶち撒けた。

カバンはちゃんと閉めとけよ。

俺はまだ登校まで時間の余裕があったので一先ず拾ってあげる事にした。

 

「大丈夫ですか?」

「は、はい」

 

教科書を二人ががりで集めていると、俺が取ろうとして教科書の上に乗せたタイミングで向こうも同じタイミングで乗せてきた。

 

「すいません!」

 

俺たちは咄嗟に手を自分のとこまで引き戻した。

なぜ謝るのかはわからないが、俺はそのまま散らばっていた教科書類を集め、返してやった。

 

「あ、ありがとう…ございます……」

 

彼女は受け取った教科書類をカバンの中へ急いで詰め込み、深くお辞儀をした後、急いで学校へと向かっていった。

急いだ理由は何故かはわからないが恥じらいを隠したかったんじゃないかなと感じた。

今どきにしては、少し可愛かった。

しかし落としたパン、どうしようかな。

 

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