心労がたたってしまったのか、私の体調はすこぶる悪くなっていった。
私が学校を休むという連絡が入ると、隊長からはすぐに懸念されたメールが何通も届き、絶え間なく携帯は声を上げる。
うざったらしいと思いつつも、同じ文言の書かれたメールを、同じだとわかっていながらも確認してしまっていた。
私自身、自分の非があることはわかっているつもりでいて、ただただ他人からの言葉ばかりが自分の心の中に残っていった。
だからなに? そういい返せる自分がいたらどれほど気分が楽だろう。むしろ、誰かに心配されたくてあえてこんなことをしているような気さえもしてきた。
学校を休み始めて、当然先生からもどうして学校に来ないのかという連絡が入ってくる。それにこたえるのすら億劫で、地元から離れ一人暮らしをしているために、誰とも顔を合わせることすらない日々が続いていた。
おかげさまで、買いためていた食料も付き、近くのコンビニへと足を運ぶ。
そのコンビニには、顔の見知った男がコンビニの制服を着てレジに立っていた。
「げ……」思わず声が漏れた。その声に、「いらっしゃいませ」と条件反射で声を発したその男も、私の顔を見たとたんにばつの悪そうな表情になった。
簡単におにぎりとお茶を手にして、その者のレジにあえて並んだ。
「学校さぼってバイトするんだ。いい身分だね」
「そういう君だって、今日は平日だよ。学校さぼって元気に買い物してるじゃんか」
私の嫌味に即座に返答する佐藤。
「600円になります」
「嘘言わないで。300円あればお釣り来るでしょ」
私が財布から300円を取り出し、佐藤はそれを受け取りレジの中からお釣りを取り出す。
「僕はもう学校には戻れない。でも、君はまだ戦える。頼むよ、戦っている姿を見せてほしい」
「気が向いたらね。今は、考えたくもないから」
そういって私が商品を手に取り、出入り口に体を向けると、隊長が顔をしかめて立っていた。
「げ」私と佐藤は声をそろえてそう呟いた。
佐藤と話がしたいと隊長が息巻いて店長に話を付け、無理矢理に私と佐藤を連れだした。
「君たちが抜けてから、みんなバラバラになってしまった。どう伝えればいいかわからないが、私にはもうどうすることもできないんだ。頼む……。私の代わりになんとかしてくれないか」
子供一人いない公園へ着いてすぐに、隊長はそう言って私たちにそう言って頭を下げた。
「そう言っても、私たちを敵にしたのはあなたでしょう?」
「高森さんそう言わないで。あの、今どんな状態か教えてもらえませんか?」
佐藤は私を静止させた後、ゆったりとした口調で隊長にそう問う。
私には、彼の優しそうな、隊長を心配しているようなその表情ができるのをとてつもなく気味が悪いと感じた。私よりも悔しい思いをさせられているのに、どうしてその元凶にそんな表情を向けられるのか。私には理解できそうもない。