初作品は龍が如くと東方Projectのクロスオーバー小説です。
龍が如くのネタバレは多少含みます。そして、本編のキャラ名が出てくることもありますが、基本的に登場人物としては主人公と遥と、真島の兄さんしか出ません。基本的に。
クロスオーバー作品の為、世界観が損なわれたり、キャラ崩壊などが含まれますので苦手な方はブラウザバック推奨です。
序章 龍とアイドルと狂犬と壁蝨
東京都神室町。通称『眠らない町』。
ここには、生きる伝説『堂島の龍』という名を持つ男、
『桐生一馬』がいた。
しかし桐生は五大都市を巻き込んだ大規模なヤクザの抗争に
自ら身を投じ、その黒幕との決戦でかなりの重症を受けたのだった。
そして・・・、長い入院期間を抜け、桐生は退院を迎えたのだった。
ー神室町 病院前ー
グレーのスーツにワインレッドのシャツを着た強面の男、桐生一馬は澤村遥と共に病院を後にしていた。
「3ヶ月経ってやっと退院か・・・。」
「そりゃあそうだよ。逆にお医者さんからも『なんで3ヶ月で済んだのかわからない』って言われたんだよ?おじさんの回復力のお陰で速いんだよ。」
桐生はやれやれと言った感じで言っていたが、遥は逆になんでそれで済んだのか吃驚もしているようだった。
すると突然、関西弁が目立つ男の声が二人の耳にこだました。
「おぉーい!桐生ちゃん!退院おめでとう!」
桐生はその声を聞くなり、「フッ・・・。」と笑いながら、その男に話しかけた。
「アンタはいつも通りだな、真島の兄さん。」
「あ!真島のおじさん!」
遥もその声を聞くなり返事をする。
『嶋野の狂犬』の異名で神室町に知られる男、真島吾朗だ。
「遥ちゃんから聞いたでぇ桐生チャン!エラい酷い傷を負ったってなぁー・・・。ワシャ心配でたまらんかったんやでぇ〜!」
「兄さん。その事もあるから、しばらく喧嘩を売るのは勘弁してくれよ。」
「ていうても3ヶ月経って腕にぶってんのやろ?そんなざまじゃ舐められてまうで。」
心配そうな口調で話すものの、桐生と本気の喧嘩をしたいという真島の本音がひしひしと桐生に伝わる。
「おじさん!ケンカとかはしばらくっていうか、あまりしないでよ!退院したとはいえ無理はしないでよ!」
「ああ。分かっているさ。」
そんな話をしていると、3人に若い男が近づいてきた。
「あれ?桐生さんじゃないですか?退院したんですか?それに真島さん、遥ちゃんまで。」
「谷村じゃないか。どうしたんだ?」
桐生は不思議になり聞いた。彼は元々は生活安全課だったが、ある事件で3課に異動したのだ。
この刑事は『谷村正義』。彼と桐生はある事件で、共に戦ったのだ。
「いえ。僕は唯うろついてただけなんですけどね。生活安全課のヤツから『女の子がヤクザっぽい男2人に絡まれてる』のを見たら教えて欲しいって。・・・イタズラかよ。」
「お、おい待て、いまなんちゅうた?わしが聞き間違えしてなかったらお前の言うたことはワシらにくっきり当てはまるで。」
「まあ確かに今の俺達は勘違いされん状況だが・・・。」
「大丈夫ですよ。連絡は入れません。桐生さんたちですし。イタズラとして処理しておきますよ。」
ズオオォォォ・・・
しかしその時、周りが尋常ではない空気に包まれた。
さっきまで沢山いたはずの通行人が誰もいないのだ。
不思議なことに風も感じない。
「・・・何が起きているんだ。さっきまであれだけ沢山いた通行人はどこに行ったんだ。」
「それだけじゃないよおじさん。どの建物からも人がいる感じがしないよ!病院にもあれだけ人がいたのに誰も出てきてない!」
言葉に出さずともこの場にいるもの全員がわかっていた。
何かある。形は見えないが、『何かある』と。
『何かが起きる』と。
瞬間、暗転。
「次から次へとなんだよ全く・・・。誰の夢だよ。」
谷村の『誰の夢だよ』という言葉。それが本当であって欲しかった。
「・・・谷村はん。こりゃ誰の夢でもないっぽいで。正真正銘、現実や。」
真島のその一言で淡い期待は砕ける。
次の瞬間その暗い空間に現れる大量の目。
そしてまた元の活気ある神室町の町並みは戻っていた。
・・・病院前にいたはずの4人の人間が消えて。
to be continued…