僕と史上最強の弟子のヒーローアカデミア   作:プリエス

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入学試験から入学までの間飛ばして投稿します
間の話は中々纏まらないので纏まり次第投稿しようと思います


制空圏

「…………爆豪くん……どうしてだ……」

 

自分でも驚くほど冷ややかな声が出た。

それ程までに今の自分は怒っている。

 

「あ?……ッチ……俺がクソナードをどうしようがテメェには関係ねぇだろ」

 

「あるさ……彼は僕の友達だ……友達がここまでやられて黙っていれるほど僕は優しくない……」

 

彼の返答を聞いて無意識のうちに拳を握っていた。

 

「ごちゃごちゃうるせぇよ無個性の癖に」

 

「爆豪くん……今の君はヒーローの卵なんかじゃない……ただのヴィランだ」

 

「ーーー!!さっきから偉そうに言ってんじゃねぇぞ!!」

 

「トサカに来てるって言ってんだよ!!僕は!!!!」

 

お互いに1歩も譲らない、譲れない。

 

「少しばかり武術を習ってるからって調子乗ってんじゃねぇぞ!腑抜け!!」

 

「ッ!!!」

 

目の前で爆発が起きる。

それを間一髪のとこで回避し、後ろに跳ぶことで爆豪くんとの距離を開ける。

 

「……ふぅ……」

 

呼吸を整え、怒りを沈める。

 

「……コォォォォォォォ……」

 

静の気を練り制空圏を築いていく。

 

「何するつもりか知らねぇがそんなんじゃ俺はやれねぇぞ!!」

 

怒りのまま爆豪くんは右の大振りの一撃を放つ。

それを受け流していく。

拳が受け流されたら蹴りを、蹴りが無理なら両手を。

彼が繰り出す連撃を全て制空圏で受け流していく。

 

「ーーーッ!!何で一つも俺の攻撃が当たンねぇんだ!!」

 

「僕と違って才能がある君なら見えるだろ」

 

「……何?」

 

「今僕が築いたのは制空圏……僕の手の届く範囲のここからここまでに来る攻撃は僕には届かない」

 

「制空圏………んだよそれ……」

 

爆豪くんの顔に初めて焦りが見えた。

 

 

なんて子だ。

話だけではにわかには信じれなかったが、彼はあの歳にして既に制空圏を会得している。

きっと地獄なんて表現なんて生ぬるい修行をしてきたのだろう。

流石は梁山泊史上最強の豪傑方の弟子と言ったところか。

そして、彼の精神。

驚くほどの善良な精神、普通であればあれ程までの力を得たら増長したりするものだと言うのにそんなことも無く何処までも他人を思いやれる精神。

認めよう、彼は既にヒーローだ。

しかし、しかしだ。

 

「闇と『奴』はそこまで優しくないぞ……ケンイチ少年……」

 

 

尾白はモニターの映像を1秒たりとも見逃してたまるかと瞬きすら忘れるほど凝視している。

自分と同じ武術を学んだ無個性のクラスメイト。

彼の戦い方は尾白の理想としたものだ。

力ではなく柔、動ではなく静。

他のクラスメイトは気づいてないが尾白はそれに気づいていた。

 

『あれは間違いない……制空圏…………』

 

『先に開展を求め後に緊湊に至る』

 

武術家にとっての常識。

尾白は自分と同じ歳にも関わらず既に自分より上のステージに立つ白浜に憧れと、その領域に至るまでの修行を想像し恐怖を抱いた。

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