このチョロイ子に祝福を!   作:隔離場

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クレールが使えるようになる話ではありません。

PS.今回は腕に猫を乗せながらの投稿なので、誤字がある可能性が高いです


14話 チョロイ子と初級魔法

「ちょっとカズマ、その肉は私が目をつけてたヤツよ!ほら、こっちの野菜が焼けてるんだからこっち食べなさいよこっち!」

 

 街から少し離れた丘の上。私たちは朝の暴走したカズマさんを何とか宥めて、めぐみんさんたちの持ってきたクエスト、『共同墓地に出現したゾンビメーカーの討伐』を達成するため、夕方近くの共同墓地に来ています。

 

 現在はゾンビメーカーが現れるという夜が来るのを待つためキャンプをしています。アクアさんとカズマさんのお肉の取り合いは見ているだけでも楽しいです。あ、またアクアさん取られた。

 

「俺、キャベツ狩り以来どうも野菜が嫌いなんだよ、焼いてる最中に飛んだり跳ねたりしないか心配になるから」

 

 分かります。あれ以来私も少し野菜を食べるのに抵抗が出てきました。ギルドで販売されてる野菜ステックなんて驚かさないとまともに摘まめないほど新鮮なんですよね。おいしいので別にいいですけど。

 

「でも、だからと言ってお肉ばかりは体に悪いですよ?野菜も食べてくださいね?」

 

 鉄板の上で中まで火が通っていて、焦げが少ないものをカズマさんの持つお皿に何枚か入れておきました。

 

「……クレールは、世話焼きの母親っぽいところがよくあるよな」

 

「あ、それ分かります。私の爆裂魔法にいい印象を持ってなさそうなのに、なんだかんだで支援魔法飛ばして補助と回収してくれますし」

 

「そういえばキャベツ狩りの時も嫌そうにしてた割にはパーティーで二番目に稼いでいたな。一番のカズマも嫌そうだったが」

 

 皆さんが口々にそんなことを言ってきます。……私はエルダナーン(エルフ)の中で言えばまだまだ子供なのですが……。まぁ、いいです。とりあえず聞き流しておきましょう。

 

 そんなことを話していると、カズマさんはお腹がいっぱいになったのか、その場に座り込んでコーヒーなるものを飲み始めました。コーヒー。香りは好きなんですけど、私には少し苦いんですよね。私はいつも紅茶を飲んでばかりなので、今度挑戦してみましょうか。

 

 カズマさんは≪初級魔法≫の組み合わせでコーヒーを作りました。私も少しなら自分でできるのですが、今日はカズマさんにお願いしてお水を貰いました。

 

「……すいません、私にもお水ください。っていうかカズマは、何気に私より魔法を使いこなしてますね。≪初級魔法≫なんてほとんど誰も使わない物なんですが、カズマを見てるとなんだか便利そうです」

 

「確かにそうですね。これまでの行動を見る限り、カズマさんならアクセルでもグランフェルデンでも、工夫次第で大儲けできそうな発想力を持ってるんですよね」

 

「いや、元々そういった使い方するもんじゃないのか?≪初級魔法≫って。あ、そうそう。【クリエイト・アース】!……なぁ、これって何に使う魔法なんだ?」

 

 カズマさんが私たちに見せたのは粉状のサラサラした土。……うーん。私はほんとにこれの使い方はよく分かりませんね。アコールさんとかなら顔に向かって飛ばすとかしそうかも?

 

「えっと、その魔法で創った土は、畑などに使用すると良い作物が穫れるそうです。……それだけです」

 

 へー、畑に使えるんですか。ってことはこの土は結構いい土なんでしょうか?畑いじりはしたことがないので分かりません。作物……キャベツ……飛行……あまり考えないことにしましょう。

 

 めぐみんさんの【クリエイト・アース】の説明を聞いていたアクアさんは、急に笑い出し、カズマさんに話しかけます。

 

「何々、カズマさん畑作るんですか!農家に転向ですか!土も作れるし【クリエイト・ウォーター】で水も撒ける!カズマさん、天職じゃないですかやだー!プークスクス!」

 

 アクアさんの挑発に対して、カズマさんは土の乗った手をアクアさんに向けました。

 

「【ウィンドブレス】!」

 

 左手から放たれた風は、右手の土を吹き飛ばし、正面にいたアクアさんに降りかかります。……今回はカズマさんを馬鹿にした報いということで、素直に受けてもらいましょう。

 見た感じ、ただサラサラの土を作るだけの魔法なので、石など顔に当たったら危ない物もないでしょう。

 

「ぶあああああ!ぎゃー!目、目がぁああ!」

 

「……なるほど、こうやって使う魔法か」

 

「「いえ、違うと思いますよ!?」」

 

 もう、アクアさんは朝にカズマさんを怒らせてひどい目に遭ったのを忘れちゃったんでしょうか?




現在スキルポイント:82
初級魔法習得に必要なポイント:120

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