このチョロイ子に祝福を!   作:隔離場

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どうも、歌が大好き、隔離場です

 今回は活動報告で紹介したあの子が話の中に出てきます。
 誰か予想してみてください



17話 チョロイ子と報酬

 キャベツ狩りのクエストから五日、ゾンビメーカー討伐のクエストから二日経ちました。

 

 私は、冒険者ギルドに向かう途中でカズマさんに偶然会い、今は一緒に冒険者ギルドに向かっています。

 

 そういえば例の、パーティーのスキルを相談した日、皆さんが解散した後にカズマさんに二つほどお願いをされていましたね。一つはスキルの指導。流石に何か一つは有用なスキルを手に入れたいそうです。もう一つは…

 

「あの、カズマさん?本当に"動物の王"に会ってみたいんですか?」

 

 そう。カズマさんにお願いされたのは、"動物の王"の皆さんのうち、誰か一人(一匹?)との面会をさせてほしいというものでした。ちなみに、カズマさんには皆さんの性格や好みを伝えているのですが、まだ誰に会うのかは決まっていないようです。

 

「もちろん。ただ、今悩んでるんだ。誰と会っても楽しそうでな~」

 

「ふふふ……ゆっくり考えていいんですよ?」

 

「いや、いつか会えると思うと興奮しちゃってな」

 

「なら、考えが纏まったらいつでも言ってくださいね」

 

「あぁ、そうするよ」

 

 ……カズマさん、少し口が悪くなる時はありますけど、そういうところは年相応…いえ、カズマさんの年齢は知らないので見た目相応でしょうか?私の勘だと15歳に思えるのですが……今度聞いてみますか。

 

 そうこうしていると、いつの間にかギルドに着いていました。カズマさんと一緒に中に入り、適当な席に座ります。

 

「あれっ?そういえばアクアさんは一緒じゃないんですか?」

 

「今更かよ!?……アクアは馬小屋でまだ寝てるんじゃないか?」

 

「起こしてあげないんですか?」

 

「やめろよ、その優しい笑顔。なんでそんな顔してんだよ」

 

「いえ、微笑ましいなーと」

 

「やめろ。アクアは無理やり起こしたら理不尽な理由で怒るんだよ。『もっと寝させなさいよ!』って」

 

「あははっ、アクアさんは子供ですかっ」

 

「まだ子供のほうが可愛げがあるな。子供はある程度自重するのもいるからな」

 

「分かります。でも自重しすぎる子も困りものなんですよねー。私の住んでいたところにも冒険者になった子供がいるんですが、その子は慎重すぎて最初の一年くらいずっと薬草採取の依頼を受けてたんですよ」

 

「おいおい、一年ずっと薬草採ってたのか。その子はその子で苦労しそうだな?」

 

「実はそうでもなくてですね?ある程度体力が付いてきたらその子が私に弟子入りしてきたんです。それで、その子に基礎から教えていったら、それはもう物凄い速度で知識を身に着けて、今ではいろんなパーティーでヒーラーをやってるんです」

 

「いいなー。そんな素直な奴がうちのパーティーに、特にどっかの駄女神と入れ替えでいいから来てほしいな」

 

「でも、いつまで経っても人見知りは治らなかったみたいで――――」

 

 そんな感じでカズマさんとの雑談を楽しんでいると、ギルドの受付の方が少し騒がしくなってきました。

 

「何でしょうか?」

 

「さぁ?また凄いステータスの奴が来たんじゃないか?」

 

 何が起きているのか分かっていない私たちに、名も知らない冒険者のお兄さんが声をかけてきました。

 

「なんだぁ?おめぇら知らねぇのか?キャベツだよ、キャベツ。あれを捕まえた数だけ報酬が配られんだよ」

 

 キャベツ……ありましたね、そんなのも。

 

「カズマさん、少し言い辛いんですが……私の分も貰ってきてくれませんか?」

 

「どうしたんだ?自分で取ってくればいいだろ?」

 

「……いえ、その……」

 

 私は今も報酬の受け渡しが行われているであろう受付に顔を向けます。カズマさんもつられて受付を見ます。そこには報酬を受け取るため、冒険者の皆さんがごった返していました。今も小柄な男性が人の群れの中に入れず、押し出されています。

 

「……面倒くさいのか」

 

 カズマさんがぼそりと呟きます。一見すると一人言のように思えますが、確かに私に聞いているような言い方でした。

 

「…………少し」

 

「はぁ、分かったよ。普段から世話になってるしな。こんぐらいはやっとくよ」

 

「申し訳ありません……」

 

 カズマさんは「気にすんな」と言って受付のほうに歩いていきます。カズマさんは必死に冒険者さんたちを並ばせようとする職員の皆さんの指示に従い、列の最後尾に並びました。

 

 

 

 

 数十分後、カズマさんは少し大きめの麻袋を二つ持って戻ってきました。

 

「今年のキャベツは出来が良くて、一玉一万エリスで取引されてるんだと。クレールのは……ほい、八十七万エリス。捕まえた数は七十ちょっとらしいんだが、納品されたキャベツが傷一つない状態での納品がほとんどだったから、少しおまけしたらしいぞ。

 あのキャベツを傷一つ無しで捕まえるとか、どうやったんだ?」

 

「私はただ、移動速度を低下させて一つ一つそっとキャッチしただけですね」

 

「魔法か?」

 

「はい、【リバーサル】という、集中をかき乱す魔法です」

 

「つくづく便利だよな、全く」

 

 またそんな感じに雑談を続けますが、めぐみんさんたちが一向に来ません。このままずっと待っていてもしょうがないので、何か依頼でも受けてきましょうか。

 

…『魔法実験の練習台を探しています』……よし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、カズマさんと一緒に依頼を達成してきました。

 

 依頼書を見て全力でカズマさんに止められてしまいましたが、何とか押し切っておきました。

 魔法実験の内容は、自分の考えた新しい魔法の威力を見たいということだったので、【ハイプロテクション】などの威力を吸収する魔法を使わずに、真正面から攻撃を受けてみることにしました。

 魔法の威力は【エクスプロージョン】の数段下の威力の攻撃系統魔法でした。威力も発動までの時間も短く、なかなかの実力者であることが分かりました。まぁ、魔法自体は素の魔法抵抗力で相殺できましたが。

 

 

 

 

 

 

 

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