このチョロイ子に祝福を!   作:隔離場

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大変遅くなりました。
久しぶりの執筆ですので、いつも以上に拙い文章になっております。


33話 チョロイ子の(パーティーリーダーの)苦難

 べルディアさん討伐の次の日。

 私はいつものように冒険者ギルドに今後の方針とかを話すために来ているのですが……まぁ案の定。といいますか、お祭り騒ぎですね。

 ギルドの中心地点ではアクアさんが宴会芸を披露して、それで盛り上がった冒険者さんがまたお酒を飲むといった一定の行動が繰り返されてます。

 

 私も何度かお酒を勧められましたが、全く飲めないこと、下戸であることを理由に断っていたらいつしか進められなくなりました。今はいつも通りギルドの隅の方(カウンター側)でお冷を飲んで常識人(カズマさん)が来るのを待っています。近くではめぐみんさんとダクネスさんがお互いの健闘を称えあっていますね。ダクネスさんに「お酒はまだ早い」と言われためぐみんさんが不貞腐れてますけど。

 

「あっ!ちょっとカズマ、遅かったじゃないの!もう既に、ほとんどが出来上がってるわよ!」

 

 あ、カズマさん来ましたね。アクアさんが話しかけてるのが聞こえます。

 

「おぉ、アクアの声はよく通って聞きやすいな」

「人混みの中でも大声で呼んでもらえれば気づけそうですしね」

 

 同じくそれに気が付いたダクネスさんとめぐみんさんは、席を立ってカウンターの方へ歩いていきます。私もそれに便乗してついていきます。

 カウンターの前に着いて少しすると、カズマさんが歩いてきました。

 

「きたかカズマ。ほら、お前も報酬を貰ってこい」

 

「待ってましたよカズマ。聞いてください、ダクネスが、私にはお酒は早いと、ドケチなことを……」

 

「いや待て、ケチとはなんだ、そうではなく……!」

 

 この二人、さっきからこんな感じなんですよね。カズマさんとため息が重なります。

 カスマさんはワイワイやってる二人を華麗にスルーし、受付嬢さんのところに行きます。ハルさんとは違う受付嬢さんで、確か名前が……ルナさんでしたね。結構引き締まったプロポーションをしているのが特徴的です。ハルさんが目の敵にしてるとか。

 

「あの……。サトウカズマさん、ですよね?お待ちしておりました。

えっと、まずはそちらのお三方に報酬です。」

 

 ルナさんは、そういって三つの袋をそれぞれめぐみんさん、ダクネスさん、私に手渡してきます。アクアさんはもう受け取っているそうなので、あとはカズマさんだけですね。すっごく言いづらそうにしてますが。

 

「……あの……。ですね。実は、カズマさんのパーティーには特別報酬が出ています」

 

「えっ、何で俺達だけが?」

 

 特別報酬……なるほど、そんなのもあるんですね。

 グランフェルデンで組んでたパーティーではどれだけいい活躍をしても、そもそも最初から私たちのパーティーが最善の行動をするものとして考えられていましたから……こういった報酬の貰い方は初めてです。

 

 カズマさんが発した疑問の言葉は、周りの冒険者さんたちが答えてあげてました。なんでも、『カズマさんがいなかったら勝てなかった!』って感じですね。最近酷い呼び名が多かったので、名誉挽回にはちょうどいい功績ではないでしょうか?

 

 報酬を受け取るのはカズマさんです。リーダーですからね。あとは皆に均等に割り振ったり、その人の働きによって渡す金額を変えたりと、お金の使い方は皆さんとよく相談して決めると良いかも知れません。

 

「えー。サトウカズマさんのパーティーには、魔王軍幹部べルディアを見事打ち取り、こちらの冒険者の皆様への被害を最小限に抑えた功績を称え……。ここに、金三億五百万エリスを与えます」

「「「「さっ!?」」」」

「お~、ここの領主さんは気前がいい人ですね~」

 

 ………あっ。ギルド全体が静かになったときに喋っちゃいました。…………恥ずかしい。

 

 そんな私の内心を知らない冒険者さんたちは、

「おいおい、三億ってなんだ、奢れよカズマー!」

「うひょー!カズマ様、奢って奢ってー!」

「むしろその額に動じないエルフの嬢ちゃん何者だぁ!?」

などと壮大な奢れコールをって、最後の方忘れてください!

 

「おいダクネス、めぐみん、クレール!お前らに一つ言っておくことがある!俺は今後、冒険の回数が減ると思う!大金が手に入った以上、のんびりと安全に暮らして行きたいからな!」

「おい待てっ!強敵と戦えなくなるのはとても困るぞっ!?というか、魔王退治の話はどうなったのだ!?」

「私も困りますよ、私はカズマに付いて行き、クレールを倒して、魔王もついでに倒して最強の魔法使いの称号を得るのです!」

「魔王さんよりも重要度上なんですか?……私は……構いませんが、別行動多くなりそうですね」

 

 こうしてどんどん盛り上がるギルドですが、ルナさんが申し訳なさそうに一枚の紙をカズマさんに手渡しました。

 

 

「ええと、ですね。今回カズマさん一行の……その、アクアさんの召喚した大量の水により、街の入り口付近の家々が一部流され、損壊し、洪水被害が出ておりまして……。……まあ、魔王軍幹部を倒した功績もあるし、幸い、クレールさんの出した光の柱によって多少なりとも勢いを弱めることにも成功しているので、全額弁償とは言わないから、一部だけでも払ってくれ……と……」

 

 ルナさんはそういうと目を逸らしてギルドの奥に引っ込んでいきました。

 ……請求書って、どこの世界の物でもデザインは似てるんですね。

 

 さぁ、ここでカズマさんの持つ請求書を見ためぐみんさんが脱兎のごとくギルドの出口に走りだしました。が、全ての出入り口を【プロテクション】で封鎖して逃げれないようにします。大丈夫。私が解除するか、めぐみんさんが…………そうですね、160回くらい本気で殴れば割れますよ。その奥にももう一枚設置してますが。

 

 続いてアクアさんがこっそりと人混みに紛れようとしているのをカズマさんが襟首をつかんでこちらも逃げれないように拘束。

 

 請求書を最後に見たダクネスさんがカズマさんの肩に手を置き……

「報酬三億五百万。……そして、弁償額が三億三千八百万か。……カズマ。明日は、金になる強敵相手のクエストに行こう」

「えっと、援護はしますので……頑張りましょう?」

 

…………ブリガンティア様に貯金分のお金もエリス硬貨に変えて貰えばよかったですね。それが出来てれば、半分は負担できますし……。




活動報告に挙げるネタが少なくなってきました。
とりあえず次回から原作二巻ですね。
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