シスコン(ブラコン)じゃない兄弟はいない    作:炭酸ジャンキー

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貴方にとって、ショートケーキのイチゴとは?


第4話 ショートケーキのイチゴ

 

 類は友を呼ぶ。

 気の合う者や似通った者同士は自然に寄り集まって仲間をつくるものであるということ。

 そんなことわざが日本にはある。

 当然だ。気が合わない者とはつるむことはないだろう。仮に関係があったとしても、それはビジネス等の話。プライベートで関係を持つことはないだろう。政党や宗教だって同じ思想を持つ者の集まりだ。同じものを見つめているからこそ、仲間ができる。

 わざわざことわざとして作るまでもない、当たり前のことだ。

 同時に同族嫌悪という言葉もある。

 似ている者を嫌うということ。これはなかなか面白い言葉だと思う。

 何故、似た者同士の仲間で反発するのだろう。鏡に映った自分を見ているようだから? 気に食わないから?

 理由は様々だろう。実際に政党も仲間内で意見が分かれ、離党し、新しく党をつくる者たちもいる。キリスト教も同じ神を信仰しながらも、やり方や解釈に異を唱え、新たな派閥をつくった。

 類は友を呼びながらも、嫌悪する。

 だがそこに折り合いをつけながら人間は生きてきたのだろう。実に興味深い。

 俺も友人は似た者が多い。そして嫌悪している。

 流石に嫌悪は言い過ぎた。ちょっと引いてるといったほうが正しい。

 同族嫌悪する理由は様々だろう。俺の場合は、度が過ぎているのが理由だった。

 

 

「やっぱりあいつは妹成分が足りないよなー、ないわー」

 

「でも見た目は理想の妹だろ。実に素晴らしいぺったんだ」

 

「黙ってろロリコン」

 

 

 クラスメイトを妹基準で話すのは、ちょっとなぁ。さすがに引く。

 親睦会初日の夜。つまり、肝試しが終わった後だ。

 やはり、こういう場では好きな女子や可愛い女の子の話とかになる。女子は女子で好きな男子の話をするのだろう。

 定番中の定番。それに新しい生活が始まって1か月弱。新生活に慣れ始め、余裕ができ、そういう事柄が気になる頃だ。それは俺たちも例外ではなかった。

 いやでも、これはどうだろう。仲良くなった理由がアレだけど、女の子をそういう視点で見るのはちょっと…………。

 

 

「いや見た目の問題じゃないんだよ。お兄ちゃんっ子かどうかだろ、あいつは年下好きっぽいからアウト」

 

 

 この完全に年下好きの男が、倉敷 連。

 短髪で背が高い。理数系。スポーツ好き。金持ち。そして大学生の姉と双子の妹がいるシスコン。妹がいる同士、仲良くなった。妹を溺愛しているせいか、若干引かれてる模様。またシスコンの自覚なし。

 

 

「あー、わかるわかる。甘やかしまくる感じあるよなー。俺は結構好みだよ、膝枕とかさー、いいよなー」

 

 

 連とは正反対に年上好きのこいつが、松本 一春。

 通称カズ。そこそこイケメン。どっちかって言うと文系。足が速い。3人の姉がいる末っ子で、長男。ただの甘えたがり。姉がいる同士、仲良くなった。翼が生徒会所属と聞いた瞬間、生徒会室に飛んで行ったらしい。ぶっ飛ばす。

 

 

「あれで? あんな素晴らしい胸をしてながら? 高校生であのペッタンはそうそうない」

 

 

 そしてこのペッタン好きが、野田 士郎。

 ただのロリコン。8歳の妹がいる話をした瞬間、食らいついた。絶対、結衣には会わせない。

 

 

「どんだけ貧乳好きなんだよ。普通でかいほうが好きだろ。こだわりすぎだろ」

 

「いいかね、諸君。胸というのは大きくなるにつれ崩れやすくなる。だから女はブラジャーなどを付けるのだ。つまり崩れないB以下の胸であるロリこそが完全にして究極の美形なのだ」

 

 

 なのだ、じゃねーよ。こだわりというか、もはや執念だよ。

 

 

「そもそも、日本人で胸がでかいのはアンバランスだと僕は思うね。下品だ」

 

 

 今こいつ、日本全国の巨乳さんに喧嘩ふっかけたぞ。いや、貧乳をコンプレックスに思っている連中もいるだろうし、結局、日本全国の女性に宣戦布告したのも同然じゃねーか。

 

 

「おいおい。そんなこと言い出したら、ウチのクラス、多々良を筆頭に結構巨乳多いぞ」

 

「全く残念なクラスだよ。イチゴののってないショートケーキぐらい残念だよ」

 

「なに言ってんだ。ショートケーキにおけるイチゴの重要性は妹かどうかだろう」

 

「馬鹿を言うな。ショートケーキのイチゴだぞ。だったら、甘いかどうかだろう」

 

「ありえない、ありえないね。ショートケーキは見た目が大事だろうに。イチゴは甘酸っぱいものがあるように、味は二の次だ」

 

「味が1番重要だろ。だからこそ重要性の高い妹がイチゴなんだろ」

 

「違うね。甘いケーキをさらに甘くするためにイチゴがあるんだ。1番上にのっているイチゴは甘やかしてくれる姉だ」

 

「はっ! これだからシスコンは」

 

「だまれ変態」

 

「僕が変態なら君たちはド変態だ」

 

 

 ヒートアップしすぎだろ。イチゴのたとえでそこまで盛り上げれるとかすげーわ。

 いやマジでやめよう。ただの変態会議になってるから。ただの危ない連中の集まりのなってるから。

 

 

「じゃあ遼介。お前はイチゴをどう例えるんだよ。さっきから傍観決め込んでるけどよ」

 

 

 あ? 俺か?

 ショートケーキのイチゴかあ。そうだな。

 

 

「裸でアイス食ってるかどうか」

 

「お前が1番危ないだろ」

 

 

 

 




4話にして初めて主人公の名前が登場。
主人公の名前は小山田 遼介くんでした。

ぶっちゃけ、この内容はどうなんだろうって自分で思いました。

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