シスコン(ブラコン)じゃない兄弟はいない    作:炭酸ジャンキー

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第7話 見た目は子ども、頭脳は大人

 とある人気の漫画のキャッチコピーに「見た目は子ども、頭脳は大人」というのがある。

 高校生の主人公が変な薬を飲まされ小学生になってしまう、というものだが、現実にそんなものはないし、いない。黒ずくめの男はいるかもしれないが。

 しかし、変な薬を飲まされなくても、見た目が子どもという大人は多い。コスプレさせたら小学生にしか見えないグラドルとかいるみたいだし。

 まあ、大半は子どもに見えるとまでいかなくとも、大人には見えないという人のほうが多いだろうけど。本人は不本意だろうが仕方ない。

 そう仕方ないのだ。

 人間の身体はゲーム見たいに設定できないし、それこそ身体は変化させる薬なんてものはない。人間にはどうしようもなくて、どうしようもなく仕方ない。

 だが、それは身体の話だ。見た目はどうしようもなくとも、中身、認識は変えることはできる。一度、子どもではないという認識をさせれば子ども扱いされることはないし、対応も変わる。

 だから、まずは

 

 

「おにーちゃん、ペドなの?」

 

 

 わが妹よ、その認識を改めなさい。

 

 

「ペドなのユイには手、出さないね。なんで?」

 

「ペドじゃないし、そもそも妹に手を出さない。そしてなによりも、なんでそんな言葉知ってんの? ほら言ってみ? おにーちゃん怒らないから言ってみ? どうせ翼だろ? 翼なんだろ!」

 

「ううん、パパの本に書いてあったー」

 

「あのクソ親父ぃ! そんな嗜好だったのか! あんなスタイルいい人捕まえといてペドだったのか!」

 

「パパ、ユイに優しいのはペドだからなんだねー」

 

「本当にそうだったら大問題だ」

 

「そっちの問題よりも今はこっちの問題だろ。フォローなしか、しろよ」

 

「あぁ、そうでした。どうぞセンパイ、上がってください」

 

「あ、おじゃましまーす」

 

「センパイってことは、おねーちゃんなんだね」

 

「そうだぞ、こんなんでもおねーちゃんだぞ」

 

「お前、あとでぶっ飛ばす」

 

 

 俺が結衣にペド扱いされたのは、この口の悪いセンパイのせいだ。

 見た目が完全に子ども。どこに行っても小学生に間違われるパーフェクトロリ―タ。

 

 

「いったぁ!」

 

 

 脛蹴られた。

 

 

「お前、いま、失礼なこと考えたろ」

 

「やだなー、そんなことあるわけナイジャナイデスカー」

 

 

 このロリータセンパイは生徒会役員で名前は綾村 寧々。3年生。日本人とフランス人とのハーフ。学年トップらしい。英語とフランス語も話せる。中身もパーフェクト。

 センパイが来た理由は、体育祭が近づいてるため、休日にウチで仕事をするため。俺も手伝わされている。とんだとばっちりだ。

 

 

「ロリのおねーちゃん! オレンジジュースとコーラ、どっち飲むー?」

 

「コーヒー」

 

「えー? ロリなのにコーヒー? そんな大人ぶらなくてもー」

 

「少なくとも子どもじゃない」

 

「ぷぷー。見た目はロリなくせにー」

 

 

 やべぇ。センパイ、すっげえ肩震えてる。どんだけ我慢してんだ。

 

 

「結衣、ちょっと来なさい」

 

「なにー?」

 

「いいか結衣。あのセンパイはこの中で一番年上なんだぞ。すごく頭のいい大人なんだ。見た目はロリでも頭脳は大人なんだ。だから失礼なことしちゃだめだぞ」

 

「そうなの?」

 

「そうなの」

 

「ペタのおねーちゃんよりすごい?」

 

「ペタのおねーちゃんよりすごい」

 

 

 ガタガタッ。

 

 

「水希ちゃん、落ち着いて!」

 

「離しなさい泉。あの子は拳で語らないと分からないわ!」

 

 

 実は寧々センパイ意外にも役員が来てる。

 ペタのおねーちゃんこと多々良 水希。翼と同い年で泉のお姉さん。ペタのおねーちゃんの名の通り、胸はない。でも中身はお姉ちゃん。お姉ちゃんの中のお姉ちゃん。お姉ちゃんオブお姉ちゃん。お姉ちゃんの代表格。中身だけ。

 ちなみに泉も来ていて、おっぱいのおねーちゃんと呼ばれている。それがよりセンパイの怒りを加速させてたりする。

 

 

「ペタのおねーちゃんとか言われてんのか、ざまあないわね」

 

「ロリのおねーちゃんなんて呼ばれてる先輩に言われたくないですね。それに私、Bはあるますから」

 

「ケンカ売ってんのか、ん? 寄せてあげてAのあたしにケンカ売ってんのか? あたしの方が年上ですごいってことわすれんなよ」

 

「先輩こそ、私が会長で偉いってこと忘れないでくださいね」

 

 

 なんでヒートアップしてんの、この2人。子どもにガチギレしてマジゲンカしてるとか。なんか泣ける。

 

 

「ねえ、おにーちゃん」

 

「ん?」

 

「なんでペタのおねーちゃんのほうが年下のなのに、ロリのおねーちゃんより偉いの?」

 

 

 おぉう。なんかやたらと難しい疑問がでてきたな。どう答えればいいんだ? 翼なら答えてくれそうだけど。

 

 

「難しいことは大きくなってからな。とりあえず、ペタのおねーちゃんは偉くて、ロリのおねーちゃんはすごいって覚えておけばいいよ」

 

「わかった!」

 

「うむ、素直でよろしい」

 

「よろしい、じゃねーよ。なに、その呼び名定着させてんだよ」

 

「そっちのほうが分かりやすいですからね」

 

 

 あとぴったりだし、間違ってないし。

 

 

「なるほど、お前の妹があんなんなのはお前のせいか」

 

「人の妹をあんなんとか言わんでください。あと、指鳴らすのやめません? 怖いですよ?」

 

「大丈夫だ、怖くない。ちょっと教育するだけだから。お前がまともになれば、あたしはロリのおねーちゃんとか呼ばれなくなる!」

 

「たぶん無理だから教育しなくていいです」

 

「うるさい! とりあえずストレス発散に付き合え!」

 

「本音が出ましたね。でも仕方ないですよ、センパイがロリな限りロリのおねーちゃんと呼ばれ続けいったあ!」

 

「ロリロリ言ってんじゃねえ!」

 

 

 その後30分ほどストレス発散に付き合わされた。

 

 

「おにーちゃん、ペドじゃなくてMだったんだ」

 

 

 違います。

 

 

 

 

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