いろんな意見の方がいらっしゃったので、少し悩みましたがこれで行こうと思ってます。
私が昨日のダンブルドア先生との会話を思い出していると、組分け帽子が歌を歌い終えていました。
グリフィンドールに行くならば
勇気有るものが住う寮
勇猛果敢な騎士道で
他とは違うグリフィンドール
それに対し
スリザリンではもしかして
君はまことの友を得る
どんな手段を使っても
目的遂げる狡猾さ
だそうです…
私は未だにダンブルドア先生との取引について答えを出すことが出来ていません。
私自身の気持ちとしては、御父様や御母様が過ごしていらっしゃった、スリザリンで七年間過ごしていきたいのですが、ダンブルドア先生の提案も魅力的ではあるのです。
ダンブルドア先生ほどの力があれば、私の願いも叶えてくれるかもしれませんから。
それに、恐らくハリーはグリフィンドールに行くでしょう。それならば、私もグリフィンドールに行くことで彼の隠された力を知れるかもしれません。
ですが、私がグリフィンドールに行けば、私の祖先であるサラザール・スリザリン様、元死喰い人達やその家族、そして、なによりも10年間も独りで吸魂鬼に耐えていらっしゃる御母様に顔向けができません。
それに、昨日からずっと考えていましたが、ダンブルドア先生の狙いが未だに分からないのです。
私をグリフィンドールに入れたいのなら私の願いを三つも聴いたり、『破れぬ誓い』など結んだりせずに、あの帽子に『服従の呪文』か『錯乱呪文』をかけてしまえば、私をグリフィンドールに無理矢理入れてしまうことは簡単でしょう。御父様が恐れた唯一の魔法使いと呼ばれるダンブルドア先生にとっては、そのようなことをするのは造作もないはずです。
なぜ、ダンブルドア先生はそのような方法を使わないのでしょうか?
マクゴナガル先生が長い羊皮紙の巻き紙を手にして前に進み出ようとしたとき、教職員テーブルの真ん中にいたダンブルドア先生が立ち上がってマクゴナガル先生を止めました。二人は少し言葉を交わした後に、マクゴナガル先生が後ろに下がって、ダンブルドア先生が代わりに前に進み出てきました。
「ホグワーツの新入生達よ、おめでとう!本来ならマクゴナガル先生がABC順に名前を読みあげていくところなのじゃが、」
ダンブルドア先生はそこでいったん言葉を切ると、私たちを見回しました。ダンブルドア先生は再びキラキラした目で私を見ました。
「今年はこの老いぼれの記憶力を試す機会にしてみようかと思っておるぞ。もし、失礼にあたってしまうのじゃが、『名前を呼び忘れてしまった人』がでたのならば、その者の願いを1つばかり聞いてみるので許してくれぬかの?」
やっぱり、ダンブルドア先生はタヌキのようです。
私は、その『名前を呼び忘れてしまった人』になるのでしょう。
それで、私がグリフィンドールを選べば、私が聞いてもらえるお願いは4つ、スリザリンを選んでも1つは聞いてもらえるということなのでしょう。
それにしても、ダンブルドア先生はなぜそこまでするのでしょうか。普通なんの理由もなしに宿敵の娘にここまではしないでしょう。
「それでは、同意も得られたようじゃし組分けの儀式を始めようかの。組分けの方法は、わしがよんだら、帽子をかぶって椅子に座るだけじゃよ」
「それでは、アボット、ハンナ!」
金髪の少女が転がるように進み出て帽子を被り腰掛けると、一瞬の沈黙のあと…
「ハッフルパフ!」
と帽子が叫びました。
それからは次々と組分けが行われていきました。
やはり、私は『名前を呼び忘れてしまった人』となりました。
ドラコはそれに気付いたようで、ダンブルドア先生を睨み付けていました。
そして、とうとう最後の一人もスリザリンに組分けされてしまいました。
ちなみに、ドラコ、クラッブ、ゴイルの三人はやはりと言いますか、帽子をかぶった瞬間にスリザリンとなりました。
ハリーとハーマイオニーとネビルの三人は時間がかかりましたが、グリフィンドールに選ばれました。
ハリーがグリフィンドールに選ばれた時の、グリフィンドール寮のテーブルの五月蝿さには、さすがに呆れてしまいました。
ウィーズリー家の子供、ロンという名前らしいのですが、彼はドラコと同様に被った瞬間にグリフィンドールとなりました。
「おや、わしはやらかしてしまったのかの?『名前を呼び忘れてしまった人』が出てしまったようじゃ。すまぬの。では、最後の一人を呼ぼうかの。 サラ・ゴーント!」
私が進み出ると、大広間はざわつき声がおおきくなりました。ほとんどは、男の子の声で占められているのですが…
私がちらりと、グリフィンドールのテーブルを見ると、ハリーの緑色の目が合いました。
「ダンブルドア先生、あなたは自分の言葉に責任を持てますか?」
私が小声でダンブルドア先生に尋ねると、ダンブルドア先生も小声で答えてくれました。
「もちろんじゃとも。君がどこにいこうともの」
「そうですか。分かりました」
私が帽子を被ると耳から低い声が聞こえてきました。
「フーム。君は、サラザール・スリザリン卿の子孫かね?それに、君はブラック家の血も引いておるのかね?そして、蛇語使いかね?」
「えぇ、その通りですよ」
「それにも関わらず、君は君自身が嫌っておるグリフィンドールに行きたいのかね?」
「はい。私は私なりの方法で生き残りたいですから。御父様や御母様のいらっしゃったスリザリンに憧れは有りますが、あれほどまでに多くの人々に恐れられた御父様は赤ん坊のハリーに負けてしまいました。私は彼に近づいて、彼の生き残れた秘密を知りたいのです。私が御父様の跡を継ぐ場合、御父様が負けてしまった原因を知らなければ、ハリーに勝ち目はありませんし、私も含め皆生き残れませんから。それに、もし私がグリフィンドールに入れば、私自身の目的も遂げやすくなりますから。」
「完全に思考も才能もスリザリンの方に適性があるのだが、それでもその決意は変わらぬかね?」
「えぇ、それで私の願いが叶うのなら…」
「全くもって不思議な子だ。自らの気持ちを殺し、大切に思っている者達に嫌われてしまうかもと恐れておるのにも関わらず、自分のあった寮とは正反対の寮を選ぶとは…」
帽子さん、
早くして、
お願いだから、
私の気が変わらないうちに…
「そうか、そこまで言うのなら。グリフィンドール!」
その途端にグリフィンドールのテーブルから、大歓声が上がりました。
「サラ。君には、辛い思いをさせることになってすまぬの。」
私が帽子をぬぐと、ダンブルドア先生が私に話しかけてきました。
「代償は大きいですからね。」
私はそう言うと、ゆっくりとグリフィンドールのテーブルに向かっていきました。
途中でドラコ達の呆然とした顔が見えてしまい、私は彼らに軽く頭を下げてから、顔を伏せたままグリフィンドールのテーブルへと歩き続けました。
「サラ!一緒の寮になれたね!隣においでよ!」
私は、グリフィンドールのテーブルに着くとすぐに、満面の笑みを浮かべたハリーに出迎えられました。どうやら、汽車での眼鏡を直しておいたからなのか、ハリーの私に対する印象はとても良かったです。ハリーに近づいておきたい私からすると、ハリーの私に対する印象は願ってもないことです。
ハリーは、私が自分の両親を殺した人物の娘だと知ったら、どのような対応をとるのでしょうか?
今は、気にしないでおきましょう。
「えぇ、そうですね。」
私が弱々しくそう答えて、ハリーの隣に座ると、ハリーは私の顔を覗き込んできました。
「サラ?どうしたの?どうして泣いてるの?」
「私は泣いてなどいませんよ。」
私は自分でも目から涙が出ているのは分かっていましたが、認めたくはありませんでした。
「はい。これでも使いなさい。」
私が意地を張っていると、隣からハンカチが私の前に出されました。
「ハーマイオニー?どうしましたか?」
「貴女、泣いてないなんて鏡を見てからいいなさい。貴女、せっかくのお姫さまみたいな完璧すぎる容姿なんだから、泣いてたらせっかくの顔が台無しよ。それから、私は、ちょっとハリーに話があるからその間にそれで顔を拭いときなさい。」
お姫さまみたいな、じゃなくて、これでもこの11年間姫様として育てられてきたんですけどね。
「ありがとうございます。ハーマイオニー」
意外とグリフィンドールでの生活も良いのかも知れませんね。
ということで、サラはグリフィンドールとなりました!
スリザリンのパターンも作ってたんですけど、ストーリーを作るにあたりゴブレットまではグリフィンドールの方が進めやすかったので、グリフィンドールにしました。
スリザリンだとアズカバンが究極に困りそうだったので…
それに、スリザリンにしてしまうとロンが強烈なアンチになってしまう気がしたので…
サラはスリザリンが良かった派の人もいるとは思いますが、これからも読んでいただけると嬉しいです。