生き残った男の子と最凶の血筋の女の子   作:しかぞく

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魔法薬の先生

今日は、ホグワーツに入学して初めての金曜日です。

 

そして、ホグワーツでは初めてのセブルスの魔法薬学の授業の日です。セブルスは、私が小さい頃からルシウス叔父様と共にお城にやって来て、魔法を教えてくれています。

 

ホグワーツの生活にもだいぶ慣れてきました。

 

142もの階段や、広大なホグワーツ城の内部を覚えるのに最初は手間取りましたが、今ではもうほとんど全ての構造を把握することができました。それに、秘密の近道のような場所も発見することが出来ました。私のお城よりもホグワーツは神秘的な所で、7年間もここで過ごせるというのは、まさに夢のようです。

 

ホグワーツの授業は、ずっとお城の中で魔法の訓練をしていた私にとっては、とても簡単に感じられました。

 

「変身術」のマクゴナガル先生は厳格な方で、恐らく不死鳥の騎士団のメンバーの一人だったのでしょう。マクゴナガル先生は、私の御父様や御母様が誰であるのか勘づいていたようですが、最初の授業で課題のマッチを針に変える呪文を一発で成功させたあとに、針の大きさや種類や色を次々に変えていたところ、私に対して20点くださりました。マクゴナガル先生は、針に変える事に成功していたハーマイオニーに対しても10点を与えていました。

 

「闇の魔術に対する防衛術」のクィレル先生は、どうも肩透かしな感じでした。それに、変な臭いのするターバンをかなりの頻度で私に向けてくるので、防衛術の時間は私にとって少し苦手な時間となりました。

 

 

 

ちなみに、ダンブルドア先生からはアズカバンの場所や、侵入方法などをすでに教えて頂きました。もちろん、ダンブルドア先生の言葉を全て信用するなど危険すぎることなので、これから少しずつアズカバンに偵察に行って、警護が最も堅いといわれる、最も御父様に忠誠を誓っていた死喰い人達が囚われている独房への侵入ルートを探していくつもりです。

 

10年近くも待ったのですから、私の計画が台無しにならない様、たった数ヶ月の間ぐらい我慢して慎重に段階を踏んでいきましょう。

 

 

ルシウス叔父様とナルシッサ叔母様の御二人には、ダンブルドア先生との話が終わった後、すぐに会いに行きました。本当はグリフィンドールに入った理由を、クリスマスに私のお城で開かれるパーティーの際に、皆に話そうと思っていたのですが、あの御二人には、これまで一番お世話になりましたから、誰よりも先に、他の誰かに歪曲された話を伝えられるよりかは、私の口から話しておきたかったので、会いに行くことにしました。

 

御二人とも、私がホグワーツの制服を着て、その上、制服がグリフィンドール仕様になっていましたので、驚かれていましたが、私が昨日からの出来事を話すと、納得してくださいました。そして、他の元死喰い人達にも出来るだけ早く、私の組分けについての説明を隠密にしてくださるとのことでした。

 

ダンブルドア先生は、私が御二人の元へと向かう際に、しっかりと私との約束通りに姿くらまし、姿現しを今後私が自由に出来るようにしてくれました。

 

 

 

そんな、私のほぼ順調に進んでいるホグワーツ生活において、私が今のところ、人生においてもっとも悩んでいるといっても差し支えない問題が発生してしまいました。

 

「おはよう!サラ!」

 

「おはようございます、ハリー。」

 

「ねぇ、サラ。サラはグリフィンドールなんだから、たまにはグリフィンドールのテーブルで食事しようよ。」

 

「そうでーー」

 

「ポッター、誰がグリフィンドールはスリザリンのテーブルで食事を取ってはいけないと決めたんだい?それに、なんでポッター、君がサラの行動に口を出しているんだい?」

 

「マルフォイ、それは君だって同じだろ!」

 

「ふん!残念だったな、ポッター。僕とサラは幼馴染みなんだぞ!」

 

 

と、このような会話が毎回の食事の度に行われているのです。

 

私が組分けの翌日に少し遅れて大広間に向かっていると、ドラコがクラッブとゴイルと一緒に私を待っていてくれていました。ドラコ達には、細かな事までは教えませんでしたが、私とダンブルドアとの取引について教えると、ドラコはどこか納得したような表情をしていました。そしてドラコは、私の意見も聞かずに私をスリザリンのテーブルへと連れていきました。スリザリンの元死喰い人の子供達は私を不安げに見ていましたが、私が軽く会釈すると、すぐに私を受け入れてくれました。

 

私的には、早くハリーと仲良くなって彼の秘密を探っていきたかったのですが、元死喰い人達からの私への期待も理解していますので、可能な限り今のところはドラコ達と共に過ごすことに決めました。

 

 

そんな、私の決意を揺さぶる出来事がその日の昼食からおこったのです。

 

なんと、私が仲良くなっておきたいと思っている、ハリーが自ら私の所へとやって来て「一緒にグリフィンドールのテーブルで食事を取って欲しい」と言いに来たのです。

 

私がどう返事をしようか迷っていると、私の隣にいたドラコがハリーに噛み付いて、ホグワーツ特急であったように喧嘩になりかけたのです。

 

もちろん、クラッブ、ゴイルも参加する気満々なようでしたが…

 

その際は、クィレル先生によってハリーは追い返されてしまいましたが、ハリーはそれからというもの毎回の食事の度に、スリザリンのテーブルで食事をしている私の所へとやって来て、ドラコと喧嘩をしそうになっているのです。

 

 

このままでは、さすがにいけませんよね…

 

 

「ドラコもハリーも朝から喧嘩は止めてください。頭に響きます。それでは、これからは私がグリフィンドールとスリザリンのテーブルで交互に食事を取る、ということでどうですか?」

 

「うん!もちろん!」

 

「サラがそういうのなら…」

 

ハリーは元気に、ドラコは渋々といった感じで了承してくれました。

 

 

私には、ハリーとドラコがなぜここまでいがみ合うのかは分かりませんが、グリフィンドール、スリザリンの合同授業である、セブルスの授業で何も起こらないことを祈るばかりです。

 

 

 

 

 

ですが、そんな私の願いはセブルスによって見事なまでに砕かれました…

 

 

 

 

「ポッター!アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか?」

 

「わかりません」

 

「有名なだけではどうにもならんらしい。なら、もう1つ聞こう。ペゾアール石を見つけてこいと言われたら、どこを探すかね?」

 

「わかりません」

 

「英雄殿は予習などしなくても、自分は大丈夫だと思っていたのかね?最後に1つ聞こう。モンクスフードとウルフスベーンとの違いはなんだね?」

 

 

セブルス、さすがにその質問はハリーが答えられるなど、あなた自身も思っていないのでしょう?

 

ドラコやクラッブ、ゴイルは、先程からセブルスのハリーへの質問攻めに、身を捩って笑っています。

 

まぁ、この質問を含め3問とも手を挙げて答えたがっているハーマイオニーに関しては、マグル生まれだからとか、グリフィンドールだからどうこう、という考えを捨てるべきかも知れませんね。

 

彼女は、恐らく私が居なければこの学年で首席になれたのではないのでしょうか?

 

この一週間、彼女は全ての科目で私の次に課題をこなせているようですし。恐らくセブルスの質問に対する答えも分かっているのでしょう。

 

 

「わかりません。ハーマイオニーが分かっているようですから、彼女に当ててみてはどうでしょうか?」

 

 

ハリーは案の定、答えられませんでした。

 

そして、ハリーの返事に数人の生徒が笑いました。ドラコなど笑いすぎて目から涙が出ているようです。

 

セブルスは不機嫌そうですが。

 

 

「教えてやろう、ポッター。最初の質問に対する答えは、強力な眠り薬『生ける屍の水薬』だ。二つ目の質問に対する答えは、山羊の胃だ。3つ目の質問に対する答えは、同じ植物で、とりかぶとのことだ。諸君、なぜいまの我輩の言葉をノートに書き取らんのだ?」

 

セブルスの言葉と共に、皆一斉にノートを取り始めました。また、セブルスはそれと同時にハリーから減点を行いました。

 

 

 

その後の授業は、簡単なおできを治す薬の調合を、二人一組で行いました。私は、一人だけ余ってしまいましたので、一人で行うことになりました。

 

まぁ、この程度の事なら他の誰かと組むよりも一人でやった方が私にとってはありがたかったので、以前セブルスに教えてもらった方法で、さっさと課題を終わらせました。

 

案の定、私よりも先に完成させた組は居ませんでした。

 

 

私が、片付けを始めようとしたその時、私は信じられない光景を目にしました。

 

 

なんと…

 

 

ネビルとシェーマスのペアの所で、ネビルが火から大鍋を降ろさないうちに、山嵐の針を入れようとしていたのです。

 

 

 

セブルスは気付いていないようですし、早く止めなければ、大惨事になってしまうかもしれないでしょう。

 

 

セブルスのためにも、私が止めておきましょう。

 

 

「ネビル!待ってください!今、山嵐の針を入れてはいけませんよ!」

 

「え!?どうしてなの?」

 

「ネビル、教科書をよく見てください。山嵐の針をいれるのは、大鍋を火から降ろした後、と書かれてませんか?」

 

「あっ、ほんとだ!サラ、ありがとう。」

 

「いえいえ、これからはよく教科書を読んでから調合していってくださいね。これは、何についても言えることですが、間違った手順や方法を用いれば、何が起こっても不思議ではないのですからね。」

 

「うん。これからは気を付けるね。」

 

「サラ、僕からもありがとう。それに、君ってなんでも一番にできてて、とってもすごいよね。」

 

「ありがとうございます、シェーマス。」

 

 

私が微笑むと、ネビルとシェーマスはなぜか二人揃って、まったく同じタイミングで顔が赤くなっていました。

 

どうしたのでしょうか?

 

後で、ドラコかハリーにでも相談してみましょう。

 

 

その後、私の行動を知ったセブルスから、私は五点ほど頂きました。

 

 

授業後にハリーが、ハリーと大抵いつも一緒にいて、私に対して明らかに敵対視している、ロンを連れて私のもとにやって来て、ハグリッドの所に行かないかと誘ってくれましたが、彼のことはルシウス叔父様からよいお話は一つも聞かされていなかったので、お断りしておきました。

 

 

私はできるだけ早く、このお城のどこかにあり、50年前に御父様が開いたとルシウス叔父様がおっしゃっていた『秘密の部屋』の探索や、アズカバンへの侵入ルートの探索をしていきたいのですから、時間は無駄に出来ないのです。

 

 

ちなみに、なぜ『秘密の部屋』を探索するかというと、部屋の中に棲んでいるというバジリスクに早く会ってみたいからです。

 

蛇の王と呼ばれるくらいなのですから、きっと可愛いのでしょう。

 

 

 

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