ありなら続けたいのですが、なしなら消します!
皆さんの意見を……
「あれ……? ここ、どこだろ?」
目を開けると、そこには大草原が広がっていた。
「ううん……転送に失敗した……?」
デバイスを起動させるが、シエラとの通信がとれない。それは、私がアッシュと地球に降り立った時のことを彷彿させる。
「ちょっと失陥おおすぎない……?」
大きくため息をつく。
この星はどこなのだろうか? 名前すらもわからない。デバイスの情報を見ても、unknown。この前の転送の失敗は運良く清雅学園に降りることが出来たのがよかったけど、今回はそうはいかない。
「とりあえず、情報収集か……」
まずは、生き物探し。人と呼べる生物がいるならどうにかなるかもしれない。言葉が通じるかなんて、二の次だ。
「よし、こっちだ!!」
適当に気の向くまま、方向を決めて歩くことにしました。
「たすけてくれぇぇぇええっ!!」
草原を歩いていると、そんな叫び声が聞こえた。
これは、地球の言語……?
理解できるから間違いないだろう。
とにかく、私は叫び声のする方向に走った。
「ぷーくすくす。このヒキニート。まずはさん付けからはじめてみない?」
「助けてくれ、アクア様ーっ!!」
「仕方ないわね! この私が助けてあげるわ! 感謝しなさい!」
「って、アクア!? 後ろ後ろ!!」
「へっ……?」
女の子が巨大なカエルに食べられる図はなかなかシュールなものでした。
「じゃなくてっ!」
私はオルトロスを具現化し、カエルの脳天を狙い撃つ。ついでに、男の子を追いかけていた方も。
「大丈夫……?」
私は二人の元に駆け寄る。
「すみません。助かりました……」
男の子は深々と頭を下げ、カエルの口から女の子を引きずり出す。
「おい、大丈夫か、アクア」
「カジュマァァア……ベタベタするよ……気持ちが悪いよ……」
「こっちよるな! てか、この人にお礼しろよ」
「ありがとうと礼を言っておくわ。まあ、この女神様を助けるのは当たり前のことだけどねっ!!」
「女神様……? それってどういう?」
アクアと呼ばれた女の子は、外見は人とまったくもって変わらないが、一つだけ気になることがあった。フォトンの形が人とは違うのだ。
もしかして、本当に……
「ああ、こいつそういう妄想が激しいんですよ。気にしないでください」
そういうことなら、何も言うまい。
「分かった。それで、この辺に村か街かなにかはないかな?」
「あ! 今、私のことを可哀想な目で見た! そして、話を変えないでよ!」
女の子は涙目になっている。結構メンタル弱いのかな?
「街なら、近くにアクセルって街がありますけど?」
しかし、それすらもスルーする男の子。なかなか鬼畜である。
「ありがとう。行ってみるわ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
アクセルという街に到着。
「ここがアクセルか。情報収集ができそうな場所は……あそこかな?」
私はギルドという建物の中に入る。中は酒場のようになっていて、奥になにかのカウンターが存在している。
「うーん……そういえば、この星のお金って持ってないんだよね……」
席に座ったはいいものの、この星のお金を持っていないことに気づく。いわば、私は一文無し状態だ。
「いらっしゃいませ! ご注文は?」
ギルドを出ようとするも、時既に遅し、ウェイトレスが来てしまう。
「……お冷ください…………」
これが、私に出来る最大限の注文だった。
多分すごい顔をされてたと思うけど、ウェイトレスの顔を見るほど、私のメンタルは強くないのだった。
「カズマ、やっぱあれね、2人じゃ無理だわ。パーティーメンバーを募集しましょ」
「」
これからのことを考えながら、水1杯で粘っていると、先程聞いた声が聞こえてきた。
「あ、貴方はさっきの! ここにいるということは、あなたも冒険者だったのね!? 貴方、強いみたいだし、私達のパーティーに入らない?」
「えーと……パーティーに入るのはいいけど、その冒険者ってなに……?」
「え? 貴方、冒険者じゃないの? ていうか、さっき街がないかってきいてきたということは、貴方、転生者? さっきの銃は特典ってこと?」
意味のわからない単語が並べられる。
「転生? 特典? ごめん、なんの話か分からないのだけど……」
「おい、駄女神。どういう事だ?」
「私に聞かれてもわからないわよ! どういうことか説明してもらいましょうか」
私は私の現状を話した。ついでに、転生と特典について教えてもらう。
なんでも、地球で死んだ若者が転生してこの世界に魔王を倒しに来るらしい。そして、こちらに転生する際に、様々な特典から一つだけ選べるということだ。
ここは、地球とは別の世界。地球に転送してもらったのにここに来たのには、転生先の世界がこの世界だったからのかもしれない。
もっとも、誤転送でここに送られてしまっただけなのだけれど。
「なるほどね。そういうイレギュラーもあるのね」
青髪の女の子は腕を組んで唸った。
「とりあえず、これからの方針を決めないといけないのかな……自己紹介がまだだったね。私はレイ。あなた達は?」
「俺はサトウカズマだ。転生の特典はコレ」
カズマくんはアクアちゃんを指さす。そういうのって、ありなんだ……
「これとは何よ! ……私はアクアよ。さっきも言ったけど、女神なの!」
女神だというのは本当だったらしい。
「ここに住むなら冒険者登録したらどうですか? レイさん、強いですし」
「うーん……そうしようかな」
シエラと通信が取れない以上、下手に動かない方がいいだろう。向こうが、私を感知してくれるのを待つ他ない。
「あそこが受付です。レイさん、お金って持ってます?」
カズマくんは奥のカウンターを指さす。
「ううん。今は一文無しかな……」
「それだったら、コレを使ってください。登録料に1000エリス必要ですから」
登録にお金をとるのね……
「それは悪いよ。受け取れない」
たぶん、どこかに収入源はあるはずだ。他人を頼ることは出来ない。
「さっき助けてもらったお礼です。使ってください」
「……分かった。ありがたく受け取るね」
人の好意は無下できないだろう。私はお金を受け取り、奥のカウンターを訪れた。後ろには二人がついてきている。
「すいません。冒険者の登録をお願いしたいのですが」
カウンターには受け付けのお姉さんがいた。
美人で胸が大きい……
はっ!? 羨ましいなんて思ってないよっ!?
「わかりました。でしたら登録手数料1000エリス頂きますがよろしいですか?」
「これでいいですか?」
カズマくんに貰ったお金を受付のお姉さんに渡す。
「はい、承りました。ではこちらの魔法具に触れてください。それであなたのステータスが分かりますので、その数値に応じた職業を選んでください。」
その指示に従い水晶玉のようなものに触れる。これで、私のステータスというものが分かるらしい。なんとも、便利な星である。
「ありがとうございます。レイさんですね……ええぇぇええっ!? レイさんあなた何者ですか!!? 様々な数値が平均を大きく上回ってますよ!! ただ、幸運が平均よりかなり下ですが、こちらはあまり関係がないので問題はないと思います。これならどんな職業にもなれますよ!」
受付のお姉さんは興奮しているようだ。
運が悪いのはこんなところに来ている時点で察しています……
職業ってクラスみたいな感じだろうか……?
「その職業っていうのは何があるんですか?」
「レイさんのステータスなら、剣扱うソードマスター、魔法を扱うアークウィザード、殆どの上級職を選べそうです!」
魔法かぁ……私って、テクニックを使えなかったから少し魅力的だなぁ……
「ふぅん。レイって、ステータスが高いんだ。見せて見せて!」
アクアちゃんは私のカードをのぞき込んでくる。
「……レイ。今すぐ私達のパーティーに入りなさい」
肩をガシッと掴まれる。目がマジで怖い……
「おい、お前は何を言い出すんだ……ってマジか……このステータスは平均より上ってレベルじゃねーだろ。しかも、初めからスキル持ちなのかよ……」
私のステータスはお姉さんの言う通り、幸運以外が平均を上回っているらしい。カズマくんは呆気に取られている。
スキル欄には『アークス』と書かれている。たしかに、私はアークスだけど、これ、スキルなのかな……?
「うーん……銃を使う職業ってありますか?」
色々と魅力的だってけれど、結局なれているものが一番だ。
「銃でしたら、ガンナーという職業がありますが、不人気ですよ? 銃の管理も大変ですし、弾にお金もかかりますし」
不人気なんだ……
オラクルでも、ガンナーって少なかったんだよなぁ……
なんだか複雑である。
私の場合、弾はフォトンで補えるから出費は気にしなくてもいい。
「じゃあそれでお願いします」
「え? でも……」
不人気といわれて、決定する人間は少ないだろう。お姉さんは驚いた顔をする。
「お願いします」
「……分かりました。ようこそ、レイさん。スタッフ一同、歓迎いたします!!」
こうして、私は冒険者となった。
どうでしょう? このすばの世界ってわりとpso2の設定が効くからやりやすかったり(笑)
感想に有り無し書いていただけたら、有難いです!