いえね、レイだけでも出来ることには出来たんですけど、私の技術じゃ、なんか軽くなってしまいまして……
【お知らせ】
・早速キャラプロ第2弾!
今回はリヒト=ナツメさんの『ショウヤ』さん。設定としては、レイたちの先輩です。ちょっと、キャラのイメージがつかなかったので、こういう感じでいいのかな……と軽く迷走しながら書きました(笑)
ただの実力不足です……
そんなわけで、どうぞ!!
「……」
「……」
私達はラグリスが出て行った店の出入口を見たまま黙ったままだった。
こういう沈黙は嫌いだ。
「……立ってないで座ったら?」
「ああ……」
アッシュはさっきまでリスが座っていて席に座る。
そして、再び沈黙。私にとっては拷問そのものだ。
リスのやつ……恨むんだから……
「よお、おふたりさん。しけたツラしてんな」
そんな空気を破ってくれたのは、私の先輩アークスであるショウヤ先輩であった。先輩は戦闘時は真面目なのに、非戦闘時はおちゃらけている。助けてくれたのはありがたいけど、正直私は苦手だ。
「先輩……こんなところに何のようですか?」
「そりゃ皮肉か?」
「ええ。そう受け取ってもらって構いません」
「相変わらず容赦がねーな。いつになったらデレてくれるんだ?」
「未来永劫ありえませんね」
私はそっぽをむく。
「こいつは、手厳しいな。で、どーでもいいけどお前ら、何があったか知らないけどよ、ゴタゴタを周りに巻き込むもんじゃねーぞ」
ゴタゴタ? どういうこと?
「別にゴタゴタしていませんし、巻き込んでもいません」
「そりゃ、どうかな。現にラグリスを巻き込んでただろ」
何でそこでリスのことが出てくるのだろう。まさか……
「……なんで」
「ま、俺がここに来たのはお前らの喧嘩の仲裁を頼まれたからだ」
リスのやつ、よりにもよってこの先輩を寄越すなんて……
「別に私達は喧嘩をしているけではないです。それに、先輩まで巻き込むつもりはありません。それでは」
私は席を立つ。私は何も話すすつもりは無いし、私のことを知ってもらおうなんて思わない。話し合いをするだけ無駄だ。
お代と、クーナのライブチケットを2枚、テーブルの上に置いて店を出た。
「やっぱり、出てきた」
「……リス」
店の外で待ってたのはリスだった。あれからずっと待っていたのだろう。
「まったく、世話が焼ける。まあ、ショウヤ先輩じゃこうなることは分かっていた」
リスは私の行動が手に取るようにわかっているらしい。
「何があったかは聞かない。だけど、あんまり心配させるな」
「うん……ごめん……」
「謝るくらいなら、さっさと仲直りをする」
私は何も言い返せず、俯く。
「……レイ。少し散歩しよう」
「うん……」
私はリスのうしろをついていく。
「ここでいいか」
十数分歩いてついたのは、街が一望できるアークスシップの名所だった。そこは、公園のようになっていて、ベンチが並んでいる。通称、高台だ。
「私は何があったのかは知らない。それが言いにくいというのも分かる。だけど、言わないとわからない」
人を殺す為に、私は任務から外れた。ヒツギちゃんとアッシュに言わなかったのは止められると分かっていたからだ。
後悔はしていない。あのまま、亜贄ハギトを野放しにしていたら、間違いなくおじさんやおばさん。そして、私の友達に危険が及んだ。
そんなことは、絶対にさせない。
必要があるならこれからだって、私は悪にでもなるつもりだ。
「私には言わなくてもいい。でも、アッシュに何も言えないのは今もなのか?」
「えっ……?」
一瞬意味がわからず、聞き返してしまう。
「もう一度言う、今も何もアッシュには言えないのか?」
「なんでそんなこと……」
今も、とはどういう事なのか。リスは私が亜贄ハギトを殺したことを知っているのだろうか。
「詳細はアッシュから事前に聞いている。レイは裏でなにかしてた。それくらいは私にもわかる。どうせ、アッシュに止められそうだったから、強行した、と言ったところ」
なんて推理力……
よく考えてみれば、おかしい話だ。リスの言うように、あの時、私は止められることを危惧してあんな態度をとったのだ。事後である今なら言ったところでなんの問題もない。
それなのに、私は誰にもこのことを言えないでいる。このことを知っているのはカスラさんとクーナだけ。
なぜ……?
そんなの簡単だ。誰にも嫌われたくないからだ……二度と蔑んだ目で見られたくないからだ……
私がヒトとして見られたいからだ……
「リス……私って弱いね……」
「どうした、急に? この世の中に強い人間なんていない。だから私達はぶつかって、喧嘩をして、仲直りをして、絆を強めていくのだろ?」
リスはえっへん、と腰に手をあてる。
「ふふ、なんかリスらしくない」
何だかおかしくなった。
「喧嘩うってるのか?」
「そんなんじゃないよ、ありがと」
私はリスをギュッと抱きしめた。
「だから、抱きつくな」
「ちょっとだけ。でも、どうしたらいいんだろ……」
結局、解決方法が分からない。私がどうしたいかもわからない。
「話してみたらどうだ?」
「でも……」
結局、話すかどうかなのだ。話してしまえば、肩の荷が降りるけど、アッシュとの関係がどうなるかわからない。
かと言って話さなければ、この状態が延々と続くことになる。
「迷うなら、アッシュとの関係を断てばいい」
「はっ!?」
私は耳を疑った。
「つまり、言いたいことだけ言って、絶交すればいい。そうすれば、私たちも心配しない。心配するな、私がいる」
それは心強いけど、当たって砕けろの精神が強すぎる気がする。
「分かった。どうなるか分からないけど、話してみるよ」
いつまでも、リスに心配をかけさせる訳にはいかない。本当に当たって砕けろ、だ。
「それがいい。それより、早く放して欲しい」
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Side アッシュ
レイが店を出るのを何も言えずに見送る形となった。
「おいおい、こりゃ相当だな。一時期はもっと酷かったと思うが、お前、何やらかしたんだよ」
ショウヤさんはやれやれ、と首を振る。一時期というのは、ハドレッドを送った後のことだろう。
「別に何もしてないですよ。ただ、何となく気まずい関係になってるだけです」
「そりゃどういう事だ?」
「えっと……以前、地球で超大型エネミーが現れた時があったじゃないですか。その時に……………………」
俺はあの時起こったことをショウヤさんに話した。
「なるほどな。レイちゃんらしからぬ、って感じか」
「はい。でも、何でレイは出撃しなかったのか分からなくて……」
あいつはいつもそうだ。自分のことは他人には何も言わない。いつも、自分で抱え込もうとする。
「そんじゃ、逆に考えてみたらどうだ?」
ショウヤさんのそれは俺がクーナに言った言葉だった。あの時、ハドレッド裏切った理由ではなく、裏切らなければいけなかった理由をクーナに問いた。
その自分がその考えを捨てていた、なんて笑える話だ。
「出撃できなかった理由……」
以前、レイが倒れた時のことを考えると、ダメージを受けていた?
それは考えられるが、あのレイにそこまでのダメージを与えられる相手なんているのか……?
他に任務を受けていた?
レイなら、あの作戦には参加していたはずだ。それをしなかったということは、そうとしか考えられないだろう。
だけど、どんな?
任務があるなら、あると言えばいい。それなのに、レイはなにも言わずに、反感を買うようなことを言い放った。
「ショウヤさんはどんな任務を受けた時にそれを隠しますか?」
「ん? そりゃ、極秘任務とかだろ?」
「極秘任務ですか……」
極秘任務と言われても、俺自身、それを受けたことがない。
強いていうなら、シオンのあれは極秘任務だったのだろうけど正式なものではなかった。
「わかるかっ!」
「お、おう。どうした」
ショウヤは僕の叫びに驚く。
これ以上頭が回らない。というか、他人のことなんかわかるわけない。俺らはエスパーじゃないんだ。
「全然わかりません! あいつの考えてることとか、あいつが何をしていたのとか、何がしたいのとか!」
考えてわかるなら苦労しない。こうなったらやることは一つだ。
「にしては、諦めた顔には見えないぜ?」
「男は度胸、当たって砕けるしかないでしょう!? どうせあいつとはこんな状況なんです。嫌われたら嫌われたまで。とことん追求してやりますよ!」
こうなりゃヤケだ。男なら行動あるのみ。
「レイちゃんなら、多分高台にいるぜ。しっかり、jackpotに入れてこい!」
ショウヤさんはレイが置いていったチケットをテーブルからとって俺に差し出す。
俺はそれを受け取り、店を出た。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「レイ……」
レイはショウヤさんの言う通り、高台にいた。他には誰もいない。
「アッシュ……? どうしてここに?」
「ああ、ショウヤさんに教えて貰った。……お前とのケリをつけに来た」
「あはは、ケリか。随分と大げさだね」
レイは苦笑いをする。
「そうでもない。単刀直入に聞く。何で何も教えてくれない? 俺はそんなに信用ならないか?」
「今のアッシュは信用出来るよ。だけど、私が弱かったから。ううん、弱いからかな……」
「それはどういう事なんだ?」
レイの言っていることに理解が追いつかない。
「私は人に嫌われたくないし、人に蔑まれたくもない。だから、私は何も言わなかったし、言えなかった」
レイは一呼吸おく。そして……
「私、ヒトを殺したんだ」
彼女は笑顔でそう言った。まるで、言葉とは裏腹に、私を蔑んでくれ、と言わんばかりに……
「あの時、私は亜贄ハギトを殺すために緊急任務をおりた。これが、全部だよ」
考えたことはある。いや、マザークラスタが敵に回ってから考えていたことだった。
人が敵に回ったら俺たちはどうするのか。
ユクリータは、対象がダーカーから人に変わるだけだと言っていたが、実際問題そういう訳にはいかない。
人が人を殺すということは重大なことだ。人が人の人生を奪うなんてことはあっちゃいけない。俺たちには自分の人生しか背負えることは出来ないんだ。レイもそれをわかっている。
「それは、必要だったんだろ? もし、亜贄ハギトが生きていたら、超大型エネミーがまだ暴れていたかもしれない。それを危惧したんだろ?」
「違うっ! 私は自分の勝手で……家族を守るためだけにアイツを殺した。他の人間はただのオマケだよ……」
それは悲鳴にも似たものだった。レイの声はだんだんと弱くなっていく。
ダメだ……
わかって事だけど、俺はこういう、人を慰めるというのが苦手だ。
「マザークラスタと戦うっていうことは、そういうことなんだと思う。レイがやってなきゃ、俺がやってたかもしれない。それに、俺も過去に人を殺してる」
といっても、俺が殺したのは【双子】だ。ダークファルスではあるが、アレは人を依代としている。それは、ダークファルス【巨躯】に取り憑かれたゲッテムハルトや、【若人】に取り憑かれたユクリータが証明している。
そして、ーーーの母親と父親だ。この手にかけて訳では無いが、あの時、俺はふたりを助けることが出来なかった。
あれは、俺が殺したも同然だ……
あの光景を夢で何度も見た。俺にとってまさに悪夢そのものだ。
「アッシュ……何を言って……」
レイは驚く。それもそうだろう。急に人を殺したと言われれば、そんな顔になる。
「俺の気持ちがわかったか!」
「どういうことなのかわからない……」
レイは困った顔をしている。
「結局さ、アークスって仕事上、生き物をさんざん殺してきた。クーナの弟を殺そうとしたやつが、今更人間を殺した、とか気にしてどうするんだよ。姉の目の前で弟を目の前で殺そうとするとか、見ず知らずの悪人殺すよりえぐいぞ」
「う……それをいわれると言い返せない……」
レイはしょぼん、とする。
「深くは追求しないけど、アッシュは人を殺したこと、どう思ってるの?」
「こういう仕事だからな、仕方がない。じゃ、片付けられないのは分かってる。実際、守れなかった命もあるけど、それで守れた命だってあるのも事実だ。秤にかけるっていう言い方は好きじゃないけど、時にはそういうことも必要なんじゃないか? 結局、後悔しか残ってないけど、容量オーバー分を背負っていくしかないからな」
人の死を乗り越えることなんでできない。その重荷を背負って、俺が生きている間、ずっとその呪いのような呪縛と付き合っていくしかないのだ。
「アッシュは強いんだね……」
「そんなことは無い。俺は屁理屈こねて、駄々捏ねてるただの餓鬼だよ」
結局、俺もレイもまだまだ餓鬼だ。この年になってもまだ餓鬼なんて、笑えて仕方ない。
「それより、これ。どうする?」
俺は、クーナのライブチケットを出す。
「もう始まっちゃってるね……」
「ほら、行くぞ」
俺は、レイの手を引っ張った。
結局、クーナのライブには間に合わなかった。クーナには二人して怒られた。
だけど、クーナは仲良くしている俺たちを見て少しホットしているようだった。
人を殺す、か……
マザークラスタとの戦いは、きっとそういうことなんだ。
俺たちは大人にならなくちゃいけないのだろう。
~おまけ~
ショウヤ=シ ラグリス=ラ
ラ・シ「計画通りっ!!」
シ「いやぁ、ここまで上手くいくとは思わなかったぜ。しかし、よくレイちゃんが店を出るなんて分かったな」
ラ「レイの行動を把握するのは容易」
シ「レイちゃんって、そんだけ単純でもないだろ?」
ラ「ショウヤ先輩は嫌われている自覚を持つべき」
シ「懐かない子猫を落とすのにこそ、醍醐味があるんだぜ?」
ラ「そういうところ」
シ「しかし、お前、よく抱きつかれてるのな。付き合ってるのか?」
ラ「私もレイもノーマル。ただ、落ち着くだけ」
シ「なんだ、ラグリスも落ち着いてるのか」
ラ「はっ……帰って寝る」タッタッタ
シ「愛いやつめ」
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さて、どうでしたでしょうか。正直、作者迷走中です!
多分書き直すカナ……なんか、むちゃくちゃ感が否めない……
ていうか、レイがヒロインみたいになってて笑う……
なんだこれ、私こんなん書いてたっけ……ラブコメなんて書いてるつもりは無いんだけど…
絶対にアッシュとレイは引っつけさせないから!
で!キャラプロ2弾はいかがてしたか? 味方を戦闘に出すということがほとんど無い(というか、戦闘がほとんどない)ので、色々難しいです、はい……
こういうキャラって、pso2内ではいないから新鮮でした!(合ってるのか分からないけど……)
ラグリス、ショウヤはこれからも出していきますので宜しくお願いします!
とりあえず、感想・指摘待ってます!!