PSO2/S.A    作:朎〜Rea〜

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ちまちま書いてたのが完成しました!!
クリスマス特別編です!!

いやぁ、書いててニヤニヤが止まらなかった()
妄想爆発しちゃいました……

もう、何も言いません!
とりあえず、読んでみてください!

【お知らせ】
とりあえず、今は最新話としてオークゥ編のところに入れていますが、後日特別編の方に移動させます!


聖なる夜に

「クリスマス?」

 

 聞いたことのない単語だった。会話の中で出てきた単語だったため、聞き返すとすごい顔をされた。

 

「レイ、クリスマス知らないって本当に言ってるの? ……クリスマスっていうのは、明日、12月25日のことで、んー……簡単にいえば偉い人の誕生日のことかな」

 

 なるほど。その誕生日をみんなで祝うのだろう。しかし、何をするかは全く検討もつかない。

 

「ま、特に何をするってわけでもないんだけどね。ツリーを飾ったり、美味しいもんを食ったりするくらいかな。後はイルミネーションを飾るくらい。多分学校でもなにかすると思うけど、やっぱり街が結構変わってるわね」

「イルミネーション?」

 

 また聞いたことのない単語。

 

「単に光の芸術かな?」

 

 全く予想がつきません。

 

「ほら、街がライトアップされてたでしょ? あれあれ」

 

 シルバちゃんはそう教えてくれる。そういえば、街がいろんな光に包まれていたっけ。何かあるのだろうと思ったのだけれど、そういうことなのだろう。

 

「都心の方はもっと綺麗らしいわよ。誰かと行ってみたらどう?」

「誰かとねぇ……」

 

 誰か、といわれてもこっちに知り合いは少ない。

 

「リナは誰と行くの?」

「えっ!? わたしっ!?」

 

 なぜ急に顔を赤くしているのだろうか。

 

「レイ、そういうことを聞いちゃダメ。リナはイツキと一緒に過ごすって決まってるんだから」

「ななな、何を言い出すのっ!? 私達は関係ないでしょ!?」

 

 さらに顔を赤くするリナ。もう隠す必要なんてないと思うのだけれど、リナは頑なに否定している。

 

「へぇ、そうなんだ。シルバちゃんは?」

「私はクリスマスは暇じゃないの。クリスマスっていうのは男女で過ごすっていうのがセオリーよ。前に一緒にいたおにーさんは?」

 

 前に一緒にいたお兄さん? 

 

「エンガ、か。そういえば、その手もあったわね。セオリーというのなら、仕方が無いかな」

 

 どうせ、アイツは暇だろう。勝手に決めつけてるけれど、アースガイドというくらいだ。地球を案内してもらわないといけない。

 

「あ、あの、朎。クリスマスで男女っていうのは……」

「リナ! いいのっ!! こっちの方が面白いでしょ!」

 

 何が面白いのだろうか……? 全くわからない私なのであった。

 

 2人と別れてから、私はエンガに電話を掛けた。

 

『明日街に出ようだと? お前、意味わかって言ってんのか?』

「どうせ暇でしょ? たまには付き合ってよ」

『よくお前の野暮用に付き合わされてるのは誰なんだろうなぁ?』

「誰だろうね。それじゃ、明日午後6時に駅で」

『なっ!? ちょっ!? おま――』

 

 断られる前に、要件だけ伝えて切りました。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 

「エンガー、こっちこっち。メリークリスマス!」

 

 意味はわからないけど、シルバちゃんにそう言うように教わっていた私であった。

 

「なっ……お前、なんて格好してんだ……」

 

 エンガは私の姿を見て驚いている。そりゃそうか、いつもとは少し違うから。

 私は赤を貴重とした衣装に身を包み、頭にはロングヘアーのウィッグと赤い帽子のようなものを付けている。

 

 そりゃ、驚くのも当然だ。

 

 ちなみに、これはエンガに会う前にシルバちゃん達にコーディネートされたものだ。

 

「えっ? これが正装だって聞いたんだけど?」

「それ言ってたの誰だよ。そいつの常識を疑うぜ、まったく……」

 

 エンガはため息をつく。

 

「で、どう? 似合ってる?」

「さあな」

 

 ふいっと、そっぽを向き素っ気のない返事。

 

「こういう時は似合ってるっていうのが礼儀でしょ! このバカエンガ!!」

「うっせーよ! で? どういう風の吹き回しだ? お前はよっぽど暇なのか?」

 

 話題を逸らされました。

 

「暇じゃないけど、地球のイベントに興味があったの。去年のこの時期は向こうに居たからこういうイベントがあったなんて知らなかったから。というわけで、案内よろしく」

 

 結局はエンガ任せになってしまう。このあたりは任務では来ていたけれど、いざ店を見るとなると全くわからない。

 

「よろしくってもな……正直、この辺はよく知らないかな。しかも、その格好は目立って仕方ない。その格好で店に入るつもりか?」

 

 やっぱり目立っちゃうかな……? でも、街を行く女の子は同じような格好をしていたりする。少し、違和感はあるのが事実だけれど……

 

「うーん……確かに目立つよね。みんなこっち見てるし……」

 

 街行く人の目線を感じる。この格好、目立って仕方が無いのだろう。

 

「いや、お前は少し自覚をするべきだ。て」

「……? どういうこと?」

 

 エンガは意味がわからないことを言う。自覚って何の……?

 

「はあ……着替えはないのか?」

「あると思う?」

 

 私は両手を広げる。持ち物はほとんど無いに等しい。

 

「いや、ねーだろーな。せめて頭のそれ、外さねーか?」

「そーだね。ちょっと、ゴワゴワするし。ちょっと、取ってくるよ」

 

 初のウィッグは気持ちが悪くて仕方がなかった。とりあえず、女子トイレではずしてから、カバンにしまった。

 

「お待たせー」

「うし、んじゃいくか」

 

 私達はそれからオシャレなレストランで食事をとって談話をした。街を歩いて、見つけたレストランだ。私の服装は思ったよりも浮いてはおらず、内心、安心したのは秘密です。

 

 店を出てからは、行く宛もなく街をぶらぶらし、綺麗に飾られたモミの木の前に座る。

 

「イルミネーションか……フォトンの輝きに似てるね」

 

 大きくそびえ立っているモミの木を見上げる。それは、様々な色に輝いていてとても綺麗で、幻想的だった。

 

「フォトンなぁ。そっちの世界ではこういうのはないのか?」

「うん。木を飾ったりとかそういうのはしないかな。ほら、こっちは殺伐としてるからさ」

「そっちは日々ダーカーとの戦いだもんな……」

 

 エンガは私が言いたいことを理解したらしい。

 

「そういえば、今日は偉い人の誕生日だってきいたけど?」

 

 話題が暗くなりそうだったから、話をかえてみる。

 

「ああ、イエス・キリストのな」

「イエス?」

 

 またも聞きなれない単語だ。人であるというのはわかるけれど、どんな人物なのだろう。

 

「こっちの宗教の設立者ってところだな。その人が生まれた年からを西暦として数えてんだよ」

「へぇ、そういう意味があったんだ。で、その前が紀元前というわけね」

 

 紀元前という言葉はテレビなんかでよく聞いたことがあったけれど、意味を知ったのは初めてだった。

 

「ま、そういうこった」

「ふぅん。なんだか、ロマンチックだね」

「そうか? 俺にはただものを数えるのに都合がよかったからに聞こえるが」

「むかしむかしの人を今でも讃えてるんだよ? その人はそれだけ人に好かれてたということなんだろうなぁ、って」

「好かれる、ねえ。お前、色恋沙汰には無関心そうだけどな」

 

 エンガは鼻で笑う。

 

「失礼な! しっかり恋してますー」

「ほう、聞かせてもらおうか。今更、してないなんて言わねーよな?」

 

 しくじった。そう思った時にはもう遅かったのでした。

 

 エンガの目はもう逃がしてくれそうにない。

 

「あうぅ……まあ、してた。というのが正しいのだけれど……」

「してたってことは……」

「うん。その人はもういない。ていうか、もともとその人のには好きな人がいたから私に入る隙なんてなかったんだけどね」

 

 私は苦笑する。

 

「なんか、悪いな……」

「いいのいいの。別によくある事だよ。アークスだろうと、一般人であろうとね」

 

 そう、よくある事だ。それは、地球でも、向こうの世界でだって。だから、私が特別不幸だなんて思わないし、卑下することもない。ただ、心の中にポッカリと穴が空いてしまったような感覚があるだけだ。

 

「私は大切な人を失いたくない。だから、アークスになったはずなのにね……」

 

 あの人は大切な人を守るために……

 

 私はただ、見ているだけだった……私に彼を邪魔することなんてできなかった。

 

「ねえ、エンガ……私は、守れてるのかな……? 大切な人を……みんなを……」

 

 エンガは少し黙ると、私の頬を抓った。

 

「バーカ。お前はしっかり守ってるだろうが。余計なもんまでな」

「ふぁにするのよ!」

 

 私は手を払おうとするけど、その手は外れなかった。逆にグリグリとこねくり回される。

 

「お前が余計なことを考えてるからだ。もう一度言うがお前はしっかり守ってんじゃねーか。浅草の旅館の女将さんたち、清雅の奴ら、それに、うちの愚妹までな」

 

 エンガはそっと私の頬から手を離す。

 

「ったく、背負わねーでいいもんまで背負いやがって。どうせ、向こうでもそうなんだろうが。滅多なことは言うもんじゃねーよ」

「あはは……ありがと、エンガ……」

 

 私はエンガに寄り添い、彼の肩に頭を預けた。目を瞑ると、周りの雑音がだんだん聞こえなくなってくる。聞こえてくるのは、私とエンガの鼓動だけのような気がした。

 

「おまっ……」

「ごめん。ちょっとだけ……もうちょっとだけ、こうさせておいて……」

 

 エンガはため息はつくものの、私を引き剥がそうとはしなかった。

 

 なんだか落ち着いた。

 

 ああ……今まで私のしてきたことは無駄じゃなかったんだな……

 

 頬に何か熱いものが伝っていくのがわかった。

 

 クリスマスツリーが光る聖なる夜。その中に、私達は静かに溶けていった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……落ち着いたか?」

「うん。ありがと……」

 

 どれ位の時間が経ったかわからない。それは、数分だったかもしれないし、数時間だったのかもしれない。私はエンガからゆっくりと離れる。それと同時に、なんだか急に気恥ずかしくなってくる。

 

 何であんなことしたんだろう……

 

 疑問で仕方が無い。

 

「で? そこに隠れてる奴ら。いい加減に出てきたらどうだ?」

 

 私がひとりで悩んでいると、エンガは茂みに向かって言葉を放った。

 

「あははぁ……バレてた?」

「バレバレだ。そろそろ気配の消し方を覚えた方がいいぞ、お前は」

 

 茂みからはヒツギちゃんを筆頭に出てくる出てくる、ぞろぞろと。

 

「えっ……ええ……!?」

 

 全く気が付かなかった。いつもならすぐ気付けたはずなのに、何故かみんなのフォトンを感じ取れなかった。

 

「ごめんね、朎。なんかいい雰囲気だったから……ね、ねぇ、橘くん」

 

 キマリが悪そうにバトンをパスするリナ。

 

「えっ!? オレですかっ!? 確かにオレたちが出ていく雰囲気では無かったですね……」

 

 苦笑いをするイツキくん。

 

「ねえ、レイ。知ってる? クリスマスっていうのは恋人同士で過ごすものなんだよ?」

 

 そして、くすくす、と悪戯な笑みを浮かべるシルバちゃん。

 

「えっ……?」

 

 ちょっと、待って。なんだか、事前情報になかった情報が聞こえた気がする。

 

 次第に顔が火照っていっているのが自分でもわかる。多分私の顔は今、真っ赤だ。

 

「まさかレイと兄さんがそういう関係だったとはねぇ」

 

 ヒツギちゃんはうんうん、と頷きながら私達を茶化してくる。それは、ある意味トドメだった。

 

「エンガ……?」

 

 この逃げ場のない気持ちの矛先は私のすぐ隣に座っている男に向いた。そもそも、エンガが教えてくれればこういうことにはなっていなかったのだ。

 

「おい、待て!! 俺は言おうと……っ!?」

「問答無用! 覚悟しなさい!!」

 

 光の灯る聖なる夜。私たちの鬼ごっこは幕を開けるのでした。




オマケ(後日談)

ア=アッシュ、シ=シエラ、ショ=ショウヤ、ラ=ラグリス、レ=レイ

ア「シエラ、面白いものっていうのは?」
シ「これでみんな揃いましたね! 面白いものというのはこれです!!」
ショ「ほう、レイちゃんもこんな格好をするんだな」
ラ「私も初めて見た。これのモチーフとかあるのか?」
シ「はい。これは、地球で信じられているサンタ、という人物のコスプレらしいのです。どうです!? 面白いでしょ!? しかもしかも、これを見てください!!」
ショ「お、レイちゃん、男に体を預けるたぁ、なかなか大胆じゃねーか。ん? ラグリス、なんか不機嫌そうだな?」
ラ「気のせい」フイッ
ア「お、おい。こんなのレイに見つかったら……」
シ「殺されるだけじゃ済まないでしょうね。ですが、万全に万全を重ねているから大丈夫ですよ! 実際、面白かったでしょう!?」
レ「ええ、たしかに面白いわね」ニコニコ
全「えっ……」ゾワッ
レ「どうしたの? 続けて?」ニコニコ
ショ「……全員、散開っ!!」
レ「逃がさないっ!!」


↓画面に映し出された1枚(撮影:シルバ)

【挿絵表示】


―――――――――――――――――――――――――
如何でしたでしょうか!?

なんか、自然とレイエンガのカップリングが出来つつある……
色恋もの書くつもりはなかったのですけどねぇ……
クリスマスものだとこうなりますよね……

時期としてはどこでも当てはまる感じにしました。色々と面倒ですし(笑)

そいでは、感想・指摘お待ちしておりまする!!
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