PSO2/S.A    作:朎〜Rea〜

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さてさて、今回はヒツギとの馴れ初めです!
結構ここのシーン好きなんですよねー
何故って? そりゃ、自キャラが活躍するからっ!!
自キャラ愛炸裂して何が悪い!!

というわけで、どうぞーー!!


黒い霏

「なあ、レイ。どう思う?」

 

 最後尾についていた私にアッシュが足を緩めて近づいて来た。

 

「どうって、どういうこと?」

 

 何が言いたいのかがわからない。

 

「レイから見てヒツギに不審なところはないかってこと」

「不審、ね。なるほど、どうやら今回はリハビリを兼ねた任務ってことね」

 

 私はため息をつく。なんでこんな時に限ってこんな任務に同行してしまったのだろう。さっさと帰っておけばよかったと後悔するには遅すぎる。

 

『あははー、やっぱり分かっちゃいましたか』

「シエラ、説明はあるんでしょうね?」

『もちろんです。掻い摘んで話すと、最近身元不明のアークスが出現しているため、その監視をしているという事です』

 

 いくら何でも端折りすぎだ。分かったのはヒツギが身元不明であり、今回の任務はヒツギの観察ということだけだった。

 

『それで、なにか不審なところとかありましたか?』

「不審なところ……ではなくて、気になるところはあるんだけど、確かめてもいいかな?」

 

 そう言って、止まって端末を起動させているヒツギのそばに寄る。

 

「ヒツギちゃん。なにしてるの?」

「んー? 今アイテムの整理を……え……?」

 

 ヒツギは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。

 

 普通なら他愛もない話で、どこにも違和感はない。しかし、私が話しかけた相手が女性だったらの話だ。だけど、私が話しかけたのは男の子。そりゃ、もしかすると呼ばれなれている可能性だってあるかもしれないが、それでも、男性にとっては少し抵抗のある呼び方だろう。それが、初対面の人間がであるならば尚更だ。

 しかし、不意にかけられた言葉にヒツギは何も抵抗を感じず、そのまま普段通りであるかのように対応した。

 

「どうしたの?」

 

 私は何も無かったかのよう聞き返す。

 

「えっと、いまヒツギちゃんって……」

「うん。何となく呼んじゃった。嫌なら呼び方変えるけど?」

 

 ニッコリと微笑んでみたりする。

 

 後ろからは「女って怖い……」とか『さすがはレイさん。ああすれば相手は落ちるわけですね! 勉強になります!』とか聞こえてくる。侵害だ。

 

「い、いや。呼び方はなんでもいい」

 

 さっきまで動揺していたのにそれを隠すかのようにクールになるヒツギ。

 この子をぎゅっとしたくなる衝動が私の中を駆け巡る。もちろん、我慢したけれど。

 

「ところで、レイさん。なんだろ、あれ……?」

 

 ヒツギが私の後ろを指さす。どうやら、誤魔化しているわけではないようで、振り返ってみる。

 

「なに……あれ……」

 

 それは、黒いモヤの様なものだった。

 

『ダーカー反応!? それよりも大きい。今まではこんなダーカーの反応は無かったのに。アッシュさんの復帰を感知し、現れたとでも……?』

 

 ひと目見てわかった。

 

 これは危険だ……

 

 私はそれと距離をとった。もちろん、ヒツギも連れて。

 

「レイ、あれは!?」

「わからない。だけど、良くないものって言うのは確かね」

「そうか、ならっ!」

 

 アッシュは黒いモヤに向かっていく。

 

『ダメです、アッシュさん! あれの狙いはあなたです!!』

 

 それを聞いてアッシュは怯んだ。それが悪かったのか、モヤはアッシュに向かって腕らしき部分カラ黒いモヤを飛ばした。

 

 まずい、これじゃ間に合わない。

 

「なんかよく分からないけど。ここが頑張り時って奴でしょ!!」

 

 そんなとき、ヒツギが動いていた。ガンスラッシュのガンモードで黒いモヤを弾いたのだ。

 

「こいつで、とどめだっ!!」

 

 ヒツギはガンモードで弾を発射しつつ、モヤとの距離を詰め、大きく切り払った。

 

「よーっし、どんなもんだい!」

 

 ブンブンとガンスラッシュを回す。それはいかにも決めポーズだった。

 

「ねえ、見た見た? なかなかでしょ? まあ、あたしだってアークスだしー。ちょっと本気出せばこれくらいは……」

 

 活躍したヒツギはというと、素が出ていた。まあ、隠すっていっても下手くそだったから特に隠す必要は無いのだろう。しかし、慢心しすぎだ。

 

『ヒツギさん、油断しちゃダメです。まだ反応は消えていません』

「え、でもこうしてモヤは消えて……」

 

 その時だった。ヒツギをモヤが包み込んだ。

 

「て、手が……体が……動かない……!?」

 

 ヒツギはそれに抗おうとするが、どうにもならないようである。

 

「なにこれ、なにこれ……どうなってるのあたしの体……誰か……助けてっ……」

 

 それは悲鳴に近い声だった。

 

 どうすればいい……? 私に出来ること。モヤだけを狙い打つ? いや、ヘタをすればヒツギに当る。他には……

 

 私が考えていると、アッシュがヒツギのもとへ走っていき、ヒツギに手を伸ばした。

 

「落ち着け、必ず救ってやる!」

 

 アッシュを白い光が包む。それは黒いモヤと合わさっていく。

 

『ダーカーの……ううん、ダークファルスの力を……中和してる……?』

 

 シエラは驚いているようだった。どうやら、シエラにも何がなんだかわからないのだろう。

 

『ああ、そうか。これがシャオの言っていたアッシュさんの力……』

 

 シャオのヤツ、また私にはダンマリなのね……なんか、さみしい感じがするけど、今はそんな時じゃない。

 

「腕が動く! これならっ!!」

 

 眩い光にヒツギは包まれ、そして、消えた。

 

『ダーカーの反応消えました。でも、ヒツギさんはどこに……』

 

 シエラの言い方から、ヒツギの反応はこの世界から完全に消えているようだった。それなら、答えは一つだろう。

 

「……心当たりがある。とりあえず、艦橋に行くわ。いいわね?」

『……分かりました。アッシュさんと二人出来てください』

 

 とりあえず、私たちは急いでアークスシップに戻ることにした。

 




今回はここまで。毎回2000字超えたらいいかな、とか低目標で行きますよ(笑)
レイさん、なんかいろいろ知ってますね。まあ、レイさんはコールドスリープ掛かってないからいろいろ知ってるんですよ。そういう事にしてください。
その真相は次回明かされます!!
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