第四クトゥルフ神話『名前に癖のある探索者達の観光バス』 作:カロライナ
「・・・・・・うっ・・・・ぅぅ・・・こ、こは・・・?」
完全に横転したセダン車の中で、クリスティーナがアルコールを大量に摂取した直後のように視界が歪み、ひっくり返った車内を見渡す。そこには惨状が広がっていた。フロントガラスを突き破った運転手だったもの。近くには霧散したカラスに血飛沫、そして自分を護るために変わり身となって意識のない重体になったロジーナの姿。目覚めたロクリスティーナの心を抉るには十分すぎる惨状だった。
【目が覚めたら大惨事、親しい人間が重体0/1D4+1】
クリスティーナ70→36【成功】
「・・・まずは、ここを出て、ロジーナの手当を致しましょう。」
聞き耳
クリスティーナ60→2【クリティカル】
錯乱しそうになるのを押さえ、クリスティーナは今までに掻い潜った修羅場を思い出し、心を落ち着かせる。高校時代に遭った日本式の虐めや、ロジーナより前の教育係の人間が裏切って自分を殺そうとした時の事、初めてマファリナを吸引した時の事、妹が人間じゃなかったこと、そしてロジーナとその妹セルジャントに追われながら屋敷を脱走したこと。
そしてロジーナを出そうと近くの扉に手を掛けた時、あることに気付いた。まず1つ目。セダン車の扉が歪んでしまい、一人では開けることができない事。
2つ目。何やらこの近くで日本人の日本語の悲鳴が聞こえること。それも明らかに事故を引き起こして逃げるときに上げる様な悲鳴ではない。まるで、何か恐ろしいものに襲われて、それから逃げる様な悲鳴。そして3つ目。人間の足が自分たちが進んでいた進行方向とは、逆の方向に向かって逃げて行く姿。その背後から追う人ではならざる者の足。その足の指には人間ではありえないような水掻きが付いているのが言えた。更にその不気味な足が目の前を通り過ぎ去った時磯臭い香りも辺りを包み吐き気を催す。
【深きものの足を目視SANチェック0/1D2】
クリスティーナ70→15【成功】
少なくとも、今外に出たら自分の身に災いが振りかかる事は想定することができた。ましてや重体であるロジーナも外に出そうものなら、その人ならざる者の恰好の餌食にされてしまうだろう。扉を一人で開けることができないクリスティーナは痛む傷口を片手で抑えながらもう片手で、口を押え恐怖に耐える。もうここから安全に出るには誰かが救助に来てくれるのを待つか、ロジーナを見捨てて1人で逃げ出すしか方法は残されていなかった。
クリスティーナは横転したセダン車の中で考える。割れた窓から自分だけ逃げるか、それとも可能性は低いが、誰かが救助してくれるのを気長に待つか。あるいは・・・死を覚悟するか。
「・・・・・救助を待ちましょう。」
瞳を閉じ、ひっくり返った座敷に背中を凭れかけ、クリスティーナは救助を待つことにした。酷い惨状が広がっている車内だったが、外に出るよりも何倍も安全な場所に居るようなそんな気がしたからだ。あとは、海水がトンネルを突き破ってトンネル内を満たさない事を祈るだけだった。
目星
クリスティーナ70→77【失敗】
そしてクリスティーナは瞳を閉じたために、外で起こっている異常に気付けなかった。いや、気付くことができなかったの方が正しいのかもしれない。窓の隙間から窺えた人なざる者の足が、このセダン車を中心に着々と集まっていることを。
【後書き】
完全に存在を執筆中に忘れてました。
あわやB級映画にありがちな描写もなく、さっくり死ぬか、いつの間にかに脱出している組みに
編成するところでした。
もう話の流れから察している方もいらっしゃるでしょうがメインは向こう側の3人です。
本来ならメインとして登場させたかったのですが・・・執筆者が存在を忘れかけていたこと、
ロジーナをガチ戦闘組に引き込んだ暁には、ラウンド1から神話生物がミンチになる未来しか
見えないなど、いろいろ重なり合ってこの結果になりました。
・・・・ロジーナさんは銃を持たせると本当に神殺しを始めますからね・・・。