第四クトゥルフ神話『名前に癖のある探索者達の観光バス』 作:カロライナ
3時間程それそれが、それぞれの話題で盛り上がり適度に話し相手を変えたりなどをしながら更に1時間程話した時の事だった。全員が青大の用意した色々なお菓子や飲み物を揃えた中央のテーブルに集まり着席した時、クリスティーナがおもむろに立ち上がる。そして、適当に話終り少しだけ休憩しているロジーナの手を引っ張ると足高の前まで引っ張ってきた。
「・・・・・・?」
「・・・・・・?」
ロジーナと足高は目が合い何故クリスティーナが自分達を正面に向かい合うように連れてきたのかといぶかしげな表情を作る。そして2人はクリスティーナの顔を見た。クリスティーナは楽しげにニコリと2人に向けて満面の笑顔で応じるとロジーナに向けて、入院中の病院で話したあのことについて話し始めた。
「ロジーナ、八雲お姉様がそのお相手ですわ♪」
「・・・・・・。」
「・・・・相手って。悪いけど私は家守ほど銃器の扱いに慣れていないから、満足の行く勝負は出来ないわよ?」
「そういうお話ではありませんわ。ほら、ロジーナ。ロジーナが病院に入院している時に話したあの話ですことよ。」
アイディア
ロジーナ65→33【成功】
「・・・・・・!! ・・・・・?!」
クリスティーナは少し恥ずかしそうに身体を揺らしつつも、笑顔は絶やさずにロジーナに足高の紹介をする。ロジーナは何を紹介されているのか、良くわからないと言った様子で首を傾げ、2人の様子を見ていた足高は話の内容がつかめなかったが、家守と実施した『海ほたる』での射撃勝負を思い出し、そこまで銃の扱いは得意でない事を2人に説明する。しかしそれをクリスティーナが手を横に振る様にして拒否をし、首を傾げているロジーナが思い出せるように何処で話した内容なのかを伝えた。
遂に話された場所を語られ、ロジーナは思い出す。そして信じられないと言った様子でクリスティーナと足高の両方の顔を見合わせる。クリスティーナは笑顔を絶やす事はなく、足高はロジーナの異常な交互視線に何があったのかといった不安と謎が混じった顔で、何度も2人を見つめるロジーナを見つめた。
「え、えっと・・・ロジーナさんの首から上が先ほどから、せわしなく動いているのだけどどういうことなのかしら・・・。病院での話に関して私は何も知らないのだけど。」
「それはですわね・・・。」
「それだけは、いけません!! クリスティーナお嬢様! お父様になんと申し上げれば・・・・それどころか祖国に戻り関係が発覚してしまえば処罰されることになるのですよ!??!」
「でしたら、日本に滞在し続ければいいだけの話ですわ。こちらにはお母様の実家もありますし、移住には困りませんことよ。」
「ですが、それでは跡継ぎはどうなされるおつもりです?!」
「跡継ぎなんて妹のクラースヌイに任せればいいですの。妹の方が優秀な頭脳をお持ちなのですから、ファミリーの活動も更に進展するはずですわ! わたくしは響ちゃんと八雲お姉様が居れば十分ですし、後継ぎとか正直もう嫌なんですの。」
「・・・・? ・・・・?」
尋常ではないロジーナの反応に、足高は余程の様子を感じ取り隣でニコニコ笑顔を崩さないクリスティーナにせわしなく動くロジーナについて尋ねる。笑顔を崩さず両手を後ろで組むと身を乗り出しキスでもするように座っている足高に顔を近づけると、一言衝撃的な告白を伝えようとした。しかし、それよりも早くそして落ち着きのない大きな声で、クリスティーナを制止する。普段の様子や突然の大きな声に周囲の会話が途切れ、その意識はロジーナに向かう。ロジーナは大きく手振りを加えながら普段よりもハキハキとした口調で捲くし立てるようにクリスティーナが考えていることを否定した。否定されたクリスティーナは特にムスッとする訳でも無く、笑顔のままでロジーナに応対する。跡継ぎについてもロジーナは伝えるがすぐにクリスティーナは自分より出来の良い妹を引き合いに出して、そっぽを向いた。
完全に状況が飲み込めていない足高は、話にも入る事が出来ずただ何が何だか分からないと言った様子でロジーナの顔色を窺っていた。
「なぁ、ガン。跡継ぎやらそう言った話題が聞こえたんだが、クリスティーナさんってさ、実家が資本家か何かか?」
「あぁ、ちょっとした金持ちのお嬢様ってヤツだ。実際にかなりの豪邸に住んでやがるし、あの若々しい年にしてロジーナを含め既に様々な部下や従者を従えているぜ。」
「しっかし、法に触れることなぁ・・・何を仕出かすんだ? クリスティーナさん。」
「恐らくアレだな。否、アレに決まっている。」
「心当たりがあるのか?」
「むしろ心辺りしかねぇな。」
ソファーに座ってからは、ニャル・ラトと話していた青大であったが、ロジーナの怒声を聞き、中断して会話の内容を聞き漏らさないように注意深く痴話喧嘩を盗み聞き同じくロジーナの怒声で固まり、視線がロジーナへ向いているガンににじり寄ると他人には聞こえない音量で内緒話を始めた。
「・・・・? ・・・・? ・・・えっと、話が本当に見えてこないのだけど何でそんなに揉めているのよ。法で処罰されるとか、あまりよくない単語が聞こえたのだけれど?」
「・・・それはですわねぇ・・・・。」
「それは、クリスティーナお嬢様が貴女を伴侶として迎えたいと。」
「・・・・・・・え?」
図書館
青大80→96【ファンブル】
「言ったぁぁぁぁぁぁ!!! やっぱりか! やっぱりその感情かぁぁぁ!!!」
「あー・・・・・なるほどな・・・でもロシアってそんなにLGBTに厳し・・・・うわ、ブラクラ踏んじまった・・・。」
先ほどの口論の様子から、ロジーナは自分に関連することで何かクリスティーナと揉めていると察することができたのか、少し口論が途切れたところで何故揉めているのか2人に向けて尋ねる。次こそはと言った様子でクリスティーナがねっとりと生暖かいような声色で揉めていた内容を足高に伝えるのよりも早くロジーナが淡々とクリスティーナが伝えようとした内容を伝える。少しの間が開いたのち、足高は眉と目を狭め何か聞き間違いであったかのように聞き返した。
ロジーナが再度尋ねられたことに対して、もう一度丁寧に話している間ガンはクリスティーナからではなく、ロジーナから発言された衝撃告白を外人4コマのようなテンションで狂喜乱舞して笑いながら自分の考えていた発想が当たっていたことに対して大いに喜ぶ。青大は何か色々感じ取りながら携帯を取り出すとロシアの法律について調べ始める。しかし、不幸にもはみ出る広告バナーに指が当たってしまい上手く検索することができずにいた。
法律-10%(海外の法律の為-補正)
足高50→43【成功】
「でも確か、クリスティーナさんは・・・・ロシアと日本のハーフだって言ってなかったかしら? 確か、ロシアは反LGBT法・・・同性愛禁止法があるわよね?」
「はい。ソチ・オリンピックでも問題視された2013年初夏に可決された法です。過去には凄惨な事件も存在して。・・・お嬢様考え直して下さいませんか。」
足高は有している知識の中に偶々、ロシアの法律について思いだし右手を自分の口元に当て考え込むような仕草をしながらロジーナに向けて視線を送る。ロジーナも足高の言葉を肯定するように一回頷くとその知識が誤っていない事を伝える。その口調は普段のロジーナの口調からはかけ離れていたものの、表情はいつものやや細目の無表情のロジーナへと戻っていた。
「嫌ですわ! それはロシアだけのお話です!! 日本ではそんな法律は御座いませんし、もしも八雲お姉様が認めて下さるならクリスティーナは受けでも攻めにでもなりますわ!」
ロジーナの願いをクリスティーナは先ほどのロジーナと同じぐらいの勢いで、断固拒否の姿勢で講義する。そして、悩んでいる表情の足高の元まで近寄り、甘え懇願するような声を出しながら捨てられるのを拒むような子猫のような仕草をしながら左手を優しく握った。
「認めるかどうか聞かれても・・・まずはお互いをよく知る事から始めるべきなんじゃないかしら、私達は海ほたるで出会ったばっかりよ? そんなお互いの事を良く知らないまま、付き合ったり、結婚する方が最善なんじゃないかしら・・・?」
「お互いの事は付き合っているうちに理解して行きますわ。それにそんな悠長なことをしていましたら、好きな人を他の人間に取られてしまいます! まずは付き合ってからその後の事を考えましょう?」
足高はロジーナの断って欲しいという視線をヒシヒシと感じ取りながら、クリスティーナを傷つけないように配慮しながら日本流の断り方でやんわりと断る事にした。しかし、そこで引き下がるクリスティーナではなかった。足高の日本流が通じず逆にロシア流の説得の方が強く押し切られてしまう。その様子にやんわりと断った足高に対し、安心した様子のロジーナであったが押し切られたのを悟ると、先ほどよりも鋭い眼力で足高を見つめ始めた。少し足高はロジーナと視線を合わせるもののその眼力の強さにすぐに目を逸らす。
「八雲お姉様・・・わたくしでは・・・わたくしでは、八雲お姉様を満たせませんか?」
「・・・・・・・・。」
「・・・・。」
甘えた声で、左手を握る手を少しだけ強めるクリスティーナ。右手を口元に当て、ロジーナ、クリスティーナと目を合わせないようにして考え込む素振をする足高。断って欲しい、否、断れと念じているあまりか、その様子が両目からにじみ出ているロジーナ。どこかその様子を楽しげにしているニャル。興味津々なおもむきで足高の回答を待つ、ガン。ブラクラ状態になった携帯を家守に押し付け、また何か企んでいるようなあくどい笑みを浮かべ、足高の視線に入らないように移動している青大の姿が、事務所の中にはあった。
【後書き】
面白そうな次の話は、クレイジーサイコ○○の面子で戦闘や探索があるのを書いて見たいかなーと
固まってきました。
SHIELD部隊が主役の小説も一瞬頭をよぎりましたが、戦闘特化の味気ないもので終わりそうなので書かないかもです。(書かないとは言っていない。)