第四クトゥルフ神話『名前に癖のある探索者達の観光バス』 作:カロライナ
家守が双眼鏡の前で佇む日本人とは一風変わったスーツ姿の女性に対して会釈を交わした頃、青大、足高は話がまとまったようで2人同時に家守を見る。2人の視線に気づくと家守は先ほどと同じように興奮気味で2人に摘まみたい名物や購入したいお土産を青大のスマホを通じて提示した。
「決まったなら、そう時間も掛からないな。家守が目移りしなければ。」
「これならお土産物屋に掛ける時間を5分ほど減らして別に回しても良いわね。家守が迷子にならなければだけど。」
「だ、大丈夫だ。ちゃんと迷子にならないように細心の注意を払うし、目移りしないように頑張るから。」
青大と足高の反応に家守は慌てた様子で弁解の意を示し、2人の顔を交互に見る。
「ちょっとからかっただけだから、そんなあわてなくても大丈夫よ。もしもの時に備えて時間配分は考えてあるから。」
青大は疑うような顔で家守を注視し、足高は右手を顎のところに手を当てほんのり笑い家守の様子を宥めるように言った。その言葉に家守は胸をなで下ろすと、足高の提案に対し肯定的な返事を返し、青大は足高を視界に入れつつも、家守が迷子になることがないよう後を追う様について行く3人は神奈川県が見える方角の展望台までやってくる。
神奈川方面は目を向けると、海の中に白い塔のようなものが立っていることに気がついた
目星
家守85→83【成功】
足高70→62【成功】
青大75→86【失敗】
家守と足高はその白い塔は海から生えているのが見えた。青大もパンフレットに書かれている風の塔を2人は見たのだろうと思い目を凝らして海の中を見ようと険しくさせるものの、太陽の光の反射もあってのことか海が煌びやかに輝いて見えてしまい、家守と足高が見ることができた塔の根元を同じように確認することは叶わなかった。
「あら、あの塔。遠目にも認識できるということは、実際はもっと大きな建物なんでしょうね。」
「本当だ!! あんだけ大きいって事は、もしかしたらちょっとした島くらいの大きさはあるかもしれないってことか! 凄いな! どうやって海の中にあんなものを建てたんだ!?」
「あーえーっと・・・今2人が見ているのは多分風の塔だな。アクアラインの走行中は見えないが、トンネルの真ん中に「風の塔」という人工島があり、この人工島の広さは東京ドームがすっぽり入ってしまうくらいの広さで、塔はアメリカ・ニューヨークにある「自由の女神」と同じくらいの高さを誇っているらしい。高さ:90m。 風の塔はトンネルの換気が主な役目だが、トンネルの火事や事故の時の避難所の役目、火事の時の消火水槽などの役目を備えている。だってよ。」
「おお!! そうなのか! 青大って本当に知識の宝物庫だよな! 海ほたるについて何でも知ってそうだぜ!」
「これはパンフレットを読んだ。事前情報の暗記じゃない。あー・・・家守、気にすんな。他にもこんな事も書いてある。アクアトンネルについて。ウミホタルパーキングエリアを境に、東京湾アクアラインは橋からトンネルに切り替わる。海底を走るアクアトンネルは、シールド工法が採用された。シールド工法の特徴として、トンネルの断面は円状になる。アクアトンネルはこれを利用し、点検車や緊急車両などが通る管理用道路や光ファイバーなどの通信ケーブルを設置した。火災発生時には下層部の気圧を高めて煙の侵入を防ぎ、スロープで降りられる避難路としても機能する。そして、それらはすべて風の塔に繋がっている。」
「避難所・・・使う時が来ないと良いことだけど、備えがあるっていうのは良い心がけね。」
2人の見ている物が自分には太陽の反射で何も見えないことに対し、少し落ち込んだ青大だったが、代わりにパンフレットを何気なく折りたたんだ時、2人が見ている物について何なのか説明が書かれた部分を見つけた。仕方なく、2人があの建物が何であるのか、どういったものであるのか理解してもらうために2人の傍の塀に寄り掛かって、パンフレットを読み上げ解説を始める。「風の塔」の項目を一通り読み上げ終わると、家守が拍手を加えて青大の説明に賞賛を送るがパンフレットを読みあげていることが知ると、一瞬、間を開け固まり、固まったことに対し青大は手のひらを家守に向け、気にしないように一言を添えると残りの文章も、特に詰まる様子もなくスラスラと読み上げた。
3人は、風の塔をほどほどに楽しむと東京方面や千葉方面にも足を向けようとしたが、千葉方面では小さなロシア人が大きなロシア人に向けて何かを捲くし立てているようで、近づくことができず、東京方面の景色は見慣れているという理由と今度の旅行でスカイツリーからの景色を楽しむためお流れということになった。そのまま家守が摘まみたい物を購入する為、3人は揃って4階の売店へと立ち寄る。売店には何処にでも売っている様なソフトクリームから、海ほたる限定『海ほたるヨーグルト』などが並んでいた。家守は2人を困らせまいと、目移りしかけたが気持ちを押さえ、『海ほたるヨーグルト』を購入した。
【後書き】
医学ものかと思ったかい?
残念。
避 難 所 だ よ 。
何故だろう。何か描写がねっとりしているんだよなぁ・・・。
もっとさらっと。サラッとしたいなぁ。
昨晩の卓も最高でした(*'∀`*)
でも卓をやっていると執筆する時間がきついので、全体的にちょっと時間をずらします。