魔法先生ネギま! ~悪の従者~   作:猫大好き野郎

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第三十一話

なんということでしょう、あの不機嫌面なマスターがさらに不機嫌面になってしまいました。

 

「それ以上いうなら、潰すぞ」

「ごめんなさい」

 

マスターに心をよまれた上にものすごい形相で睨まれた。それもこれもいつまでまってもこないネギのせいだ!

 

「茶々丸、今何時だ?」

「午後11時47分38秒です」

「オイオイモシカシテコノママコナインジャネェノ?」

「それはないだろう、奴の方から頭を下げて来たんだぞ」

 

チャチャゼロがまだショーは始まらないのかとばかりに刃をといでいる。…ん?結構な人数がこちらに近づいてくるな

 

「マスター、なんか来ましたよ」

 

俺の視線を追ってマスターが人影に目をやり、そしてひとの先頭、ネギが話しかけてくる

 

「エヴァンジェリンさん、来ましたよ!」

「来ましたよ、じゃないわ!いつまで待たせる気だ!」

 

多分ネギの作戦だろうな、こっちを苛立たせるための。茶々丸が相手だから意味無いけどね。

 

「もういい、早速始めるぞ。ルールはぼーやが茶々丸に一撃入れられたら合格だ、審判はソラがやる。時間は問わん好きなだけやれ」

 

マスターがそう言うとネギは一歩前へと進み茶々丸もネギの前へ対峙する。

 

「よろしくお願いします、茶々丸さん」

「こちらこそよろしくお願いしますネギ先生」

 

挨拶を交わし構えをとる両者をみて俺が開始を告げる

 

「始めっ!」

「はぁ!」

 

開始と同時に雄叫びを上げ茶々丸に突貫するネギだが茶々丸に完全に見切られており、突き出した掌底をいなされすれちがいざまに顎に一発くらわされる。

 

「なんだ、ぼーやの拳法もこんなもんか」

「そんなことないアル!ネギ坊主はこんなもんじゃないアル!」

 

マスターの落胆の言葉に古菲が怒りを露わにする。

 

「けど一週間程度でここまで到達するって才能の塊かよ、死ねばいいのに」

「ソラも変わらんだろうが」

 

ポロッとでた本音をマスターに聞かれて正論で返された。

 

「まだまだ!」

「…!」

「ほう…!」

 

ネギの最初いなされてからのラッシュ掌底からの蹴り、蹴りからの刺突、後のペースを考えずに闘っている。

 

「一気に勝負を決めるつもりか」

 

そう呟くマスターは少々感心しているようだ。

 

「確かに一気に決めた方がいいかもしれませんね、茶々丸は、後になればなるほどデータが溜まりますからね」

 

あっネギが蹴り飛ばされた。

 

そんな攻防が繰り返されること十数分

 

「もうボロボロじゃないか、まだやるのか?」

「あ…当たり前です…まだ勝負はついてません…!」

 

すっげぇ根性だね、俺には真似出来ないよ。

 

「……」

 

茶々丸は無言でネギを見つめている

 

「てやっ!」

「……」

「たぁ!」

「……」

 

茶々丸さん怖ぇ!無言で攻撃をいなしている上に無表情だ。あ、無表情はいつものことか。

 

「ぐっ!」

 

今度は茶々丸の攻撃。ネギが上に投げられ落ちて来たところを背中を張り飛ばされてる。そして地に倒れ伏して立ち上がらない。

 

「頑張りなさいよーネギ!」

「頑張ってくださいネギ先生!」

 

外野の声援に応えようとネギの指先がピクリと動くが立ち上がるまでにはいたらない。

 

「…どうしたぼーや、貴様の覚悟はその程度なのか?その程度の覚悟で立派な魔法使いとは…笑わせる」

 

マスターの罵倒が聞いたのかネギが起き上がりだした。

 

「行きますよ、茶々丸さん!」

 

そして起き上がったネギの目には覚悟の光が灯っており戦意は失っていないようだ。

 

「やぁ!」

「ネギ先生、これ以上は先生の身体に…」

「ふっ!せいやぁ!」

 

茶々丸がネギに忠告するもネギは聞いていない。

 

「げふっ!」

 

少しづつだが、ネギが限界を迎えて来ているようで茶々丸のなんの変哲もないボディブローをくらいまたダウンする。が、今度はすぐに立ち上がる。

 

「はぁ、はぁ、…ふっ」

「ネギ…」

 

アスナが心配そうにその光景を見ている。

 

「茶々丸、そろそろ終わりにしてやれ」

「了解マスター」

 

そんなネギに茶々丸の無慈悲な攻撃…いやむしろ慈悲がこもっているかもしれない。そんな攻撃が放たれる。しかし、攻撃が当たる直前ネギが力無く膝を地面に着け運がいいのか攻撃は空振りに終わった。

 

「…!」

「一撃…いれ…ましたよ…」

 

そして地に膝をつけたまま茶々丸の顔に力の入っていないパンチが当たる。そのままネギは倒れてしまった。

 

「ネギ!」「ネギくん!」「ネギ先生!」

 

「勝負あり!」

 

俺がたからかに宣言するとマスターがネギの方を微笑みながら見ている

 

「ここまでやるとは面白い、いいだろう、私直々に鍛えてやる!」

 

前言撤回、微笑みではなく、氷の微笑であった。

 

「おい、神楽坂アスナ、ぼーやが目を覚ましたら、出来るだけ早くにうちにこいと伝えておけ」

「…わかった」

 

無愛想ながらも了承はしてくれるみたいだ。

 

「帰るぞソラ」

「はい」

 

行きは歩きだったのに帰りは俺のゲートらしい、早くしろとばかりにこちらを見ている。

 

「行きますよ」

 

ズズズと音を立て影に沈んでいくと次の瞬間には家に戻っていた。

 

「申し訳ありませんマスター」

 

帰り着くやいなや茶々丸が腰を直角に曲げあやまった

 

「あやまらんでもいい、これはこれで面白いからな」

「そうですね、ネギがマスターの弟子に…プッ」

 

ヤバイ、ボコボコにされる絵面しか思い浮かばないぞ。

 

「ま、いいか。楽しければ」

 




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