誤字脱字がありましたらどうかお教えください。
「おぉ……」
目の前の光景に
そこは、今まで住んできた日本とはこと離れた世界。日本では『島』が浮かんでいるわけがないのだから、そう思うのも無理はない。
一方、一緒に魔方陣に飛び込んでしまったシンクは……。
「おおぉぉおえええぇぇぇぇぇえええッ?!」
驚きと絶叫が混ざったよくわからない感情を声にしていた。
「シンク、短い間だったけど楽しかったよ」
「いや、まだ諦めることはないよ!」
「いやいや、このスピードで落ちれば、確実に死ぬって」
「………だいじょーぶ」
口ではそう言っているが、目がもう諦めているのが手に取るようにわかる。地面もすぐそこまで来ている。
「仕方ないなッと!」
夜天は懐から、一枚の紙を取りだし、それを落ちる場所に投げた。……が、その紙は、風圧に押し負け、夜天たちの上を通り過ぎでしまった。
「所詮紙だしな、仕方ないか」
夜天とシンクは、抗うことも叶わずに、墜落した。
「あれ? 死んでない」
「イテテェ……ん?」
シンクは何かを見つけたのか、その方向を見詰めたまま動かない。それに気づいた夜天も、シンクの見つめる先に目を向けると、そこには、女の子が立っていた。
「何恋の花咲かせてんだよ?」
「べ、別にそういう訳じゃ」
「そ、そうです私は勇者様をお迎えに……」
「「勇者?」」
目の前に立っていた少女が一歩前に出ると、満面な笑顔でシンクに手を差しのばしてきた。
「私、勇者様を召喚させていただきました。ここ、『ビスコッティ共和国』フィリアンノ領の領主を勤めさせていただいています。《ミルヒオーレ・フィリアンノ・ビスコティ》と申します。召喚に応じていただきありがとうございます」
「これはこれは、長い自己紹介をありがとうございます。姫様。俺はちょっとした事故で捲き込まれました。《柊 夜天》です」
「えっ? あ、僕は《シンク・イズミ》です」
「勇者シンク様ですね! 存じ上げています」
今、姫様の目には勇者として召喚された、シンクしか目に入らないようだ。
「勇者シンク様、どうか私たちの話を聞いていただき、その上でお力を貸していただけないでしょうか?」
シンクはこちらに目線を送ってくる。しかし、夜天も、今の状況が全く呑み込めていないためにアドバイスができない。
「取り敢えず、姫様の話を聞くだけ聞いてみないか? こっちのことはよくわからないから」
「そうだね、お願いできるかなぁ姫様?」
「はい」
姫さんが説明を始めようとした時だった。
バーンッという音とともにいくつもの花火が遠くから数発打ち上げられていた。
「いけない! もう始まっちゃってる!」
「始まってるって? 花火が上がってるし祭りが?」
「我がビスコティは今隣国ガレットと戦をしています」
「
「戦で花火っておかしくねぇか? 姫さん説明を」
「今は時間がありません! 早くこちらに、理由は道中お話しますですから……」
シンクと顔を見合わせてから、同時に頷いてから、姫さんと一緒に目的の場所に向かう。
「なあ、姫さん? これってチョ○ボですか?」
夜天の目の前には白いダチョウのような生物がいた。その姿はF○に出てくるやつに似ていた。
「チョ○ボ? いえ、こちらはセルクルと言いまして……もしかしてセルクルをご覧になるのは初めてですか?」
「あははぁ、地元にはいませんので……」
シンクも困ったような顔して取り敢えず笑顔で対応していた。
姫さんがセルクルの名前を語っているときに、夜天はある問題に気がついてしまった。
「姫さん、チョ……セルクルってこれ一羽だけか?」
「そうです……あっ!」
姫さんも気づいたようだ、シンクもそのあとに状況を理解したらしい。
「すみませんが柊さん、あとで迎えを出させますので、ここに残ってもらってもらえませんか?」
「俺が?」
「はい、申し訳ないのですが……」
「・・・分かった、でもその代わりに、俺のお願いを何でも聞いてもらえますか?」
「ちょ、柊くん、それは」
「構いません、今は時間がありません、すぐに勇者様を連れていかなければなりませんから」
「……交渉成立! じゃあ早速だけども、その犬を借りてもいいか?」
夜天が姫さんの近くに座っている犬を指差した。それに目を見開いて驚く姫さん。
「え? タツマキをですか?」
「そっ、別に食う訳じゃないから安心しろ。こいつに案内させてもらうだけだから、俺はボチボチ向かいますので、迎えも必要ないです」
姫さんは少し考えてから、小さく頷き、タツマキをこちらに寄越した。
「ご協力、痛み入ります。タツマキ、このかたをしっかり案内するのですよ?」
「シンクも、姫さんに怪我させないように、守るんだよ?」
「任せといて! 姫様には指一本触れさせないから!」
二人が
残ったのは夜天とタツマキ、一人+一匹だけになった。夜天はタツマキに向き直るとその頭を撫でる。
「お前さんの姫さんは人を疑わないきれいな人だな、見ているだけでハラハラする……」
タツマキも同意しているのか、頷くように吠えた。
「さてと、そろそろいくか、タツマキ案内よろしく、あのチョ○ボに追い付くぞ!」
「ワンッ!」
夜天とタツマキは、疾風のごとく森のなかを、タツマキを先頭にし、そのあとを追う夜天がピッタリと張り付きながら、疾走していた。
「おっ? 出口か」
森のなかを駆けてから、数分で目的の場所に着いた。森を抜けるとそこには、夜天が予想もしていなかった光景があった。
ヒロインを決めてなかった……《エクレール》がいいかな?
考えときますか、読んでいただきありがとうございます。