紅い太陽が辺りを照らしている。私はいま怪しげな人の前に立っている。
「お前は上条当麻の妹だろう。」
いきなりこう切り出す人は極めて少ない。なぜなら当麻兄さんは学園都市にいるからだ。今は当麻兄さんのことを知らない人のほうが多い。
「はいそうですけど。」
「そうか、お前が上条風華か。まあ、その反応から察するに学園都市と繋がっているという噂は本当らしいな。」
私はア然としていただろう。両親にも話していないことを知っているんだ。驚いて当然だ。しかしこのことを知っているとなると暗部の人間ということになる。だが私はこの人を見たことがない。
「何も言わないのか?世間話をしにきたわけじゃないからいいんだが。いますぐ話てもいいのか?移動するならそれでもいいが。」
そうだった。友だちと一緒にいたことをすっかり忘れていた。
「ごめん、私の伯父さんから何か話があるみたい。先に帰っといて。」
「あー、そう。分かったわ。じゃあまたね。」
そう残して帰っていった。
「さあ、行こうか。どこに行く?」
「いや、車の中で十分よ。さあ入りましょう。」
自分でも分かっていたと思う。こいつは学園都市外の人間だ。その理由は、学園都市は私のすべてを消したはずだからである。極秘で繋がってはいるのだが、それを知っている人物は私とその人だけである。だが噂でもそのことを知っている時点で暗部であることは間違いない。
「さあ上条、お前さんは学園都市暗部について知っているな?」
「貴方はだれ?それがないと答える気にならないわ。」
私はあえて強めにでてみた。
「さあな、今から話をしたいと思っているんだが、そのときに分かる。いいから質問に答えな。」
仕方がないな。でもペチャクチャ喋るのは趣味じゃないんだが。
「そうよ。私は学園都市と繋がっているわよ。さあ、貴方の名前を教えてちょうだい。」
「まだだ。もう一つ質問するぞ。お前の能力は健在しているな?」
「そんなことあるわけ…」
「おっと、こっちはAIM拡散力場を計測したんたぞ。しらばっくれることはさせられないな。」
くそ、そこまでバレているなんて。なんか悔しいな。じゃあ正直に話すかねー。
「そうよ。私の能力、高速移動は使えるわよ。貴方まさか私の能力目当てなの?」
「そんなわけないだろ。」
そりゃそうだ。
「まあいいそこまで情報が集まればいけるさ。単刀直入に言おう。」
「どうぞ言ってみてよ。」
「俺はお前を勧誘しにきたんだ。」
「なんの勧誘よ。」
「何かって?お前を魔術サイドに引き込む勧誘だよ!」
・・・・・・・・・はあ?
「何を言っているの?私は一応科学側の人間よ。そんなの無理に決まってるじゃない!冗談もいいとこだわ!」
「分かったよ。今から詳しく話そう。今学園都市で何が起こっているか知ってるか?」
「ええ、一応は知ってるわ。大覇星祭で食蜂操祈がいろいろやったってゆう話でしょ。」
「それだけか?」
「ええ。」
「実はそれよりももっと大きな事件があったんだ。ちなみにお前は誰と繋がっているんだ?」
ここまでくれば気になって仕方がないのでついつい言ってしまった。
「土御門先輩よ。当麻兄さんと同じ学校の人よ。」
「ああ、土御門ならよく知っている。それにしても土御門と組んだら余計なこともいわれないか?例えばメイドについてとか。」
「そんなの聞き流すに決まってるじゃないの。あんなのにいちいち付き合ってたらキリがないわ。そんなことよりさっきのセリフ、なんで土御門先輩のことを知っているの?」
「何も聞かされていないんだな。まあいい。今から俺が喋ることは誰にも話すなよ。実はな土御門は魔術師なんだよ。」
さっきより長くフリーズしていただろう。いや、だって誰でもすると思うわよ⁉いきなりの宣告なんて酷いわよ!てゆうかマジなの⁉
「土御門先輩が魔術師なんて考えられない。私も魔術についてはサッパリだけど聞いたことはあるわ。魔術師は能力が使えないんじゃあないの?」
「そうだ。あいつは一度魔術を使う度にボロボロになる。」
「じゃあなんで⁉」
「俺も詳しくは知らない。特別仲がいいわけでもないからな。魔術師にはいろんな事情を抱えた奴もたくさんいる。大方その中の一人ということだろう。」
初めて知った。こんな事情を隠していたなんて。驚きだ。
「そういえば当麻兄さんは知っているの?」
「たぶん知っているはずだ。そうそうこっから本題にはいるがいいか?」
「その話の中で全部分かるんでしょ。いいわよ。」
「全部は語れないな。だが、今日の疑問だけは解決するはずだ。まず土御門についてだ。先ほども言ったがもう一度言っておこう。この話を口外すると魔術師がお前のところまでやってくるからな。まあ、そんときはよろしく。」
これだけの言葉で今から危険な話をするというオーラがでている。でも聞くんだが。
「あいつは学園都市の暗部と関わっている。たぶん暗部組織にも入ったと思われる。俺の情報では、『グループ』という組織だそうだ。ちなみにイギリス清教にも関わっている。とゆうか上条当麻も関わっているはずだが?」
「え、そうなの?そんなこと聞いたこともないわ。」
これは本当に初耳だった。当麻兄さんがそんなところに関わっていたなんて。
「上条当麻は不幸とかいいながら普通ではあり得ない体験をしている。ある意味幸福だな。では土御門の話に戻そう。」
会話の流れを次々に変えやがって。なんかムカついてきた。
「先ほども言った通り土御門はイギリス清教に関わっている。アレイスターとも面識があるようだし、すごい奴だ。学園都市の仕事もこなしながら魔術サイドのこともしている。」
「へーそうだったのね。先輩がそこまで隠し事があるなんて。」
「なんか冷めた反応だな。」
そりゃね。さっきの驚きに比べたら分からなくもない話だしね。
ということを言ってしまうと話が続かないからな。オトナな私が引いてあげよう。
「そうですかー?そして続きは?」
「そうだそうだ、ここからは学園都市のことになるがな。いろいろあったんだが大きく言えば一つ。
魔術師が学園都市に侵入した。
それだ。」
え、今日は驚くことが多すぎて酷く疲れた。
「はぁー。」
「どした?」
「何もないわよ。それより学園都市に魔術師が侵入したですって?」
「そうだ。最初は3人の魔術師だった。それが徐々に増え出して大覇星祭でも侵入に成功したという報告がきている。その上、ほとんど中心にいるのが上条当麻なんだよ。」
「あ〜なるほど。あいつには後から電話でいろいろ聞いとくわ。」
「上条当麻は魔術サイドの女の子と一緒に住んでるぞ。」
私は違う意味で寒気がした。し、正直キモすぎる・・・。どうせいつもの不幸体質と、優しさで住んでいるんでしょ⁉身内として恥ずかしいわー。
「もう当麻兄さんなんて呼べないわね。めんどくさいからToumaのTでいいわ。」
「好きにしろ。それでだ、質問の返答が欲しい。どうする?」
質問?質問・・・‼
「ああ、イギリス清教に入る奴?ちなみに入ったら何になれるの?」
「お前の能力と我々の機動力で学園都市に侵入できる。あと本物の魔術が見れるぞ。他には上条当麻と同棲?している女の子もみれるぞ。」
「最後のが一番嬉しいわね。Tが世話を見てるんだから、不幸な子には違いないと思うけど。」
「その言葉をそのままとっていいんだな?」
「いいわよ。私は今から魔術サイドの人間でいい。」
「そうか、分かった。詳細はあとで連絡する。」
「分かったわ。じゃあねー。」
やっと家についた。今日は楽しかったな。でも何か物足りない。と考えていると、
「風華、ご飯よー。」
という母の声が聞こえてきた。
「はーい。」
考え事は一時中断してご飯にしよう。あーあ本当に疲れたな。ご飯食べたらすぐに寝よっかな。と考えていると物足りない理由が分かった。
「あの人の名前だーーー‼」
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