「くそっ⁉︎どうなってる、話が違うぞっ‼︎なんで仮面ライダーカイザ以外の力を持っているんだっ⁉︎」
「…なんだこいつら、おいマスター。あの連中に襲われたのか?」
化け物は赤い槍で刺殺され、彼だけ生き残っている。玲の方も突然人が出てきたことに驚いて動けない。
「てっ、撤退だっ‼︎」
男は返信を解除し、リムジンに乗り込んでこの場から去っていった。彼と一緒にいた化け物のベルトは炭となって風と共に空へと散っていった。
「行ったか、で?どうなってんだ」
(そんなのこっちが知りたいくらいだよ。英霊まで…しかも、その姿ってそのまんまクーフーリンだよな)
*****
黒ずくめの男が去った後、玲はランサーに父親が置いていった実験の紙を見せて事情を説明した。
ことの発端である爆発についてと、化け物の出現。玲が父から授かったベルトを手にとって変身し、さっきまであの化け物と戦っていたことを。
しかし、黒ずくめのような男が化け物を従えて殺そうと、ベルトを用意して変身して襲いかかってきた。ランサーの方はその戦闘の最中に召喚され玲がマスターであるために彼を守った。聖杯戦争はなく、そのまま召喚されてしまったということだ。
「…成る程な。お前の親父さんとその組織らは別の世界の技術を用いてこの世界を良くしようとしたが、その技術が良くするどころが危険なことになってるってわけか」
一番肝心な魔力の方もなぜか繋がっており、令呪も左手についていた。玲はカイザの実験の紙しか読んでおらず、他にも実験をしていたことが紙に書かれていた。紙には契約についてや、魔力についてなど仮面ライダー以外にも色々な世界に手を出している。
結果的にどれも高評価であり、実験に身体を張った父親が試しに行って無害ということとなった。だが、こんなフィクションが叶う技術があれば他の組織が喉から手が出るほど欲しいだろう。
(てことは、父親の息子を殺害して資料とベルトを奪うってのが魂胆か?だがこれ見るだけじゃまだ足りねぇな。そもそも敵がなんなのかもわからない。
少なくともさっき襲ってきたあの男からして、父親と同じ組織だっていうのは明白だな。
でなきゃ、一般市民を襲ってきた化け物がさっきの男の指示で動けるわけがない。
男も無関係なら化け物がそいつを襲っていたはずだ。
なら、その研究施設とやらに行けば何か分かるんじゃねぇか?まぁその話はともかくだ)
「連中はいずれここを襲う、大勢連れてな。ここは危険だ。
すぐに移動しないとまた襲ってくる」
玲は真っ青になっている。ランサーの言っていたことは正論だ。
黒ずくめの男は岩崎玲の家の位置を特定し、彼を殺そうと襲ってきた。
今度命を狙うときはさっきのようにはいかない。ランサーだってサーヴァントだから人以上の身体能力と技量があるために玲よりは遥かに強いが、何百を相手にすることは難しい。
「ところで…なんで霊が彷徨いてるんだ」
「え、霊?」
玲には全くみえないが、青ランサーはサーヴァントであるために同じ霊を目で見ることができる。霊は青ランサーに何かを伝えてはいるが、玲にはわからない。
「⁉︎いきなりどうし」
「こいつらの主人が危険だって知らせている。マスターには見えてないそうだが」
霊はそのまま立ち去っていくが、青ランサーは立ち上がって追おうとする。そこには
「メイドの女性⁉︎けどこれって…身体が薄れたり濃くなったりして点滅してる…服の方も」
「あぁ、こいつは…死霊だな。しかももう少しで消える寸前になってやがる」
道路でメイドの格好をした女性の死霊が半裸になって倒れている。玲でも見えているが、このままにすると彼女は消えかけていた。
玲はランサーにどうすればいいのかと聞く。死霊を助けるには精気が必要だが、マスターに死なれてもらったら困る。死霊である以上始末しなければならないが、あることを思いつき、ニヤニヤと笑いながらこう答える。
「まぁ、焦んなよ。救う方法は一つだけだ。俺は霊体だからできねーぞ。でもマスターにしかできないことだ。
その女と契約しろ、まぁ最初はキスして精気と魔力を与えることからだがな」
青ランサーは玲の父親の資料とマスターの玲を使って死霊を助けることを考えた。
カイザの時間には間に合わなかったが
カイザの日には間に合った…