KAIXA〜re.make   作:斬刄

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死霊と英霊とライダー

 

 

 

「キスって、そんな…」

「ともかく時間がねぇ。早くしないと消えちまうぞ」

玲は倒れていた死霊の少女と契約し、彼女を助けることとなった。資料には多少の精気が必要だが、それ以降は英霊と同じ要領でやる。

 

 

玲は恥ずかしながらも、ちゃんとその通りに動いた。

「これで、良いのか?」

「そうなるな。これで問題はないはずだぞ」

「後でそれ俺にも見せてくれよ。こっちはよく分からずにやってたんだから…」

 

玲と彼女との契約が完了した後に、一度彼女をソファに寝かせていた。透明化しかけていた彼女の身体が元に戻っていく。

 

「読み終わったぜ」

ランサーは持っていた資料を玲に手渡した。死霊を含め、海魔、仮面ライダーの怪人ついてなどの人外の説明が記されている。総合してクイーンズブレイドと仮面ライダー、そしてfateシリーズのことしか研究をしていた。

 

子供達に大人気である仮面ライダーから始め、父親が仮面ライダーカイザに変身できたことから始まった。それ以降は転移装置とやらで別の異世界に介入し、異世界のものを持ち運んで研究を行っていた。

その研究は順調に進んでいるものの、途中でページが途切れている。

途切れる前のページに記されている年月日は玲が中学2年生の頃だった。

 

「本当に書いてるし…」

「マスターの父親って何者だ?お前の方は変身するわ、俺を召喚するわで…どうなってんだよ?」

「いや、俺も父親の研究については国際的に秘密にしないといけない部分があったからよく知らないんだ」

 

玲とランサーは二人で話しながらもこの家からいつでも出れるように準備をしている。その準備の最中に、眠っていた彼女が起き上がった。

 

 

「起きたか?」

「ここは…いったい。あの、二人が私を助けてくれたのですか?助けてくれて…ありがとうございます。

でもどうやって」

 

彼女が起き上がり、お礼をした。

さっきまで下着姿だったのがメイド服の格好に変わっている。

 

「契約してお前を助けた。因みに契約者はそこの坊主だ」

「ごめんね。勝手なことをして…でも、何で倒れてたの?」

「その、実は…」

 

彼女は空を飛行している時に突然渦に巻き込まれ、この世界に放り込まれてしまっていた。この世界に道に迷っていた彼女は精気を吸うため、懸命に人を探し回っていた。

 

が、巻き込まれたのが爆発後の日であるため、当然街には人一人いない。彼女は死霊である以上、精気を吸わなければこのまま消えてしまうのも時間の問題だった。

 

そして、倒れていたところを玲達に見つけて現在に至る。

「ならお前。渦に巻き込まれる前のことは覚えてるのか?」

「あの、それが…何も思い出せなくて」

 

彼女は自分の名前と死霊であることはわかっているものの消えるか消えないかの瀬戸際を彷徨ってしまったせいで、記憶がすっかりと抜け落ちてしまっていた。指名も、忠実に従う主人も、どんな世界にいたかも何も思い出していない。

 

「お前も契約をしてる以上、俺達と同行してもらうぜ」

「よろしくお願い致します、ご主人様。あっ!紹介が遅れました。私の名前は冥土へ誘う者アイリです」

 

玲はアイリとランサーのことについては原作の知識があるからよく知っている。

アイリは記憶がないおかげで玲のことを助けてくれた命の恩人としてご主人を彼と認識して協力してもらっている。

 

(ランサーはまだしも、アイリが記憶喪失になるとは思ってもなかった。今は何とか手を取り合ってるけど、記憶が戻ったら…)

「しっかし、これからどうすんだマスター。ここもバレているから早く動かねぇとまた襲われちまう可能性が高い。かと言って、ここを出ても行く先がわからないからな」

 

家を出て言ったところで行くあてが見つからない。存在が知られている以上、いくら逃げ回っても彼らは異質な力を持っている自分達を地獄の底まで追ってくるに違いない。

逃げ回ったところで生き残っていた生存者から情報について知るかどうかというのは難しい。

よって、玲達の選択肢は一つしかなかった。

 

「奴らの本拠地を襲うしかない。このまま逃げても、目を背けてもダメだと思うんだ…あの爆発の一件のこと、親父からもらった資料のこと…俺は知らなくちゃいけないと思う」

「わーったよ。それがマスターの意思ならやるっきゃねぇな。嬢ちゃんは?」

「勿論、私も彼に協力しますわ」

(ベルトやバイクだってファイズの世界みたいに起動するとは思わなかったし…内心は喜んでいたけど。奴らは俺を探してこの家に来た。だから彼らから何があったのかを調べる…)

アイリとランサーの二人は霊体化し、玲は倉庫にあるサイドバッシャーを起動させて、家から去った。

行先は敵の拠点。玲の心にはいきなりこんなことになってしまったことに不安だらけだったが、それでも目をつけられた以上は立ち向かうしかなかった。

一般市民を守ってくれる警察や、自衛隊もいない。

こんな絶望的な状況になったとしても、父親から授かった力と英霊を貰っている。彼らが何故玲達を襲ってくるのかは不明だが、彼らが研究について話していたことから玲の父親とは間違いなく絡んでいた。

 

 




アイリの方は記憶喪失(名前や自分自身のことは除く)という形となりました。
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