風評被害って恐ろしい   作:ソウクイ

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滅びはバアル家でしたね。
バアル家の出来損ない…サイラオーグ好きなキャラだったのに忘れてました。


悪魔の異端

 

 

 

『悪魔の変異体』そう実の親に言われる程にとても大きな力を持ってボク、サーゼクス・グレモリーは産まれた。

 

こう言えば傲慢や自惚れと思われるかも知れないけど、ボクはその他の悪魔とは大きく違う。同じと言うにはボクの力は強すぎた。

 

ボクが力を見せると親ですらボクを異質な存在と見てきた。まるで人間が悪魔を見るような目線を向けられる事もあった。

 

ボク自身、力の大きさと力の性質を考えると、恐がられるのは仕方ないと自身で思えるのが救いがないのかな。

 

 

異質なモノを見る目で見られ危険視される程大きな力を持って産まれたんだけど、それでもボクは自分が不幸だとは思わなかったよ。

 

悪魔として力が強いことは悪い事じゃない。

 

それに誰よりも身近にいる両親がボクに対して、惜しみ無い愛情を注いでくれたしね。愛情の深いグレモリーの家に産まれて本当に良かったと思う。あと親しい友人も其なりにできた。

 

ボクの周りには何時も仲間や家族が居て、これで不幸なんて思うのは贅沢過ぎるだろうね。

 

 

 

それでも、まぁ、少し

 

…孤独を感じていた。

 

 

 

 

 

ボクの力は滅び、何もかもを消し去るバアルの血筋に宿る滅びの力。そんな滅びの力が極端に大きい。今のボクでは自分の中にある力すらコントロール出来ないけど、順当に成長して力もコントロール出来る様になれば超越者、今の魔王様達でさえ凌駕する最強の悪魔になれると半ば確信があった。

自分が見える範疇で力を見比べて将来的には最強になれると、いや、将来を見なくても周りの被害さえ考えなければ何者にも負けないと思っていた。

 

 

誰も置き去りにして断トツの最強になると感じて孤独を感じていた。

 

 

そう、随分と増長していた。

 

 

ボクは自分の力に自惚れていた。最強の悪魔になれると極自然に思っていた。

 

流石に悪魔以外も含めて最強になれるなんて思えるほど増長はしてなかったよ。悪魔以外を見ると成長後でもボクが越えれないと思う者達は簡単に見付かるからね。

 

頂点として見ればムゲンを冠する最強の二匹の龍、神々や神話の化物達。知ってる範囲でもボクを越えれそうにない相手は両手の指で数えきれない位にはいる。だからあくまでもボクは悪魔の中では最強と、自惚れていた。

 

悪魔の中にもボクと同格と思える相手がいた。そして、格上と思える相手もいた。そう悪魔の中にさえボクを越えてる相手が居たんだ。

 

その相手とは上級悪魔の通う学院で出会った。遠い未来、ルシファー、魔王となった後にもずっとボクの中で最強として君臨する悪魔。

 

  

 

 

 

 

 

 

その名は『アリシアス・べリアル』

 

 

 

   

 

 

 

当時アリシアスについては噂しか知らなかった。

 

貴族の中の風聞ではボクと同じ様に異常な力を持って産まれた悪魔。ボクと同等か凌駕していると噂されていた。

 

そんな噂を聞いた家族や友人はボクと同等は無いと笑っていた。ボク自身、流石にボク程ではないとも思っていた。それでも力はそれなりに有るんだろうと考えて、何れぐらいの力か見たくて、好奇心からアリシアス・べリアルには会いたかった。

 

初めはベリアル家と言う名家ならスンナリ会えると思っていた。なのにアリシアス・ベリアルはべリアルと言う名家の産まれなのに、悪魔貴族の社交の場に一切出てこない。社交どころか領地から出てこない。

 

彼女の居場所は上級悪魔に匹敵する魔獣がいる危険とされる森を抜けた先、彼女と出会えるのは危険とされる森を越えれる強者のみ。

 

なら自分から会いに行こうとした…危険な森もボクなら抜けるのは簡単と思ったけど、両親から行くのは禁止させれた。

 

 

会えないからこそ興味が高まった。

そしてようやく念願が叶うようにアリシアス・べリアルと出逢えたのは学院だった。

 

学院に彼女が来ると沢山の悪魔が集まった。ボクを含めてアリシアスを見ようと学院の校門前で待った。

 

彼女は魔獣が引いた馬車で来た。

彼女が馬車から降りてきた。

 

金髪の少女。

 

何年も噂だけを聞き続けてようやく会えたと心が踊った…のは一瞬

 

困惑した。

 

アリシアスは弱そうな女の子に見えた。外見もそうだけど気配や感じる魔力が下手をすると下級悪魔より…既に最上級悪魔に匹敵するボクを越えると噂もあった相手が?あまりに噂と違うからこそ可笑しいと感じた。何かあると思えた。

 

 

ボクが考えていると、同級生か先輩に当たる同じ制服の悪魔が声をかけて、一方的に彼女に学院から出ていくように言った。

弱いモノは学院に来るなと言うことかな。学院は弱いなら来ない方が良い。言い方は悪いけどボクは彼が良いことをしたと思った。本当に弱い相手ならね…

 

普通なら怒る様な発言をされた彼女が視線を向けると…

 

「す、すまない。先程の発言は撤回させてもらいたい」

 

彼は彼女に対して焦った声で先程の言葉を訂正して謝った。突然彼が発言をひっくり返して周りが驚いていた。理解不能といった反応は…少ない。

 

ボクも理解できた。

 

感じたからだ。

 

彼女が出した身震いするような威圧感をね。隠していたのか…

 

 

 

ーー面白い。

 

 

 

自然と口元が笑っていた。先程声をかけた生徒が足早に去った後に、ボクは恋をした様にドキドキしながら彼女に挨拶をしに向かった。

 

「やぁおはよう、ボクはグレモリー家のサーゼクト、君は今日からボクと同学年になるべリアル家の異端児だよね。会えてうれしいよ。噂に聞いて君の事をずっと…………」

 

 

 

ボクの顔は引き吊った。

 

少しだけ顔を見たと思ったら…まるで嫌いな虫でも見たみたいな顔をされて…アリシアスが去っていったんだ。

 

「えぇ……」

 

渇いた笑いが出た。

 

挨拶をしていきなり恐怖心や敵意を向けられた事はある。顔をジロジロと見て興味深げに観察された事もある。何故か顔を赤くされる事もよくあった。けどあんな失礼な感じに……完全に無視されたのは初めての経験だった。

 

 

ボクはアリシアスが自分と同じだと噂を聞いてずっと興味を持っていた。なのにアチラはボクにまるで興味を持っていない。理不尽な気もするけど正直少し腹が立った。いや、あんな嫌なものを見たみたいな顔をされたら怒るの真っ当だよね?

 

 

だからこそ無視されたお返しは後でしようと思った。今度は無視されないぐらい少し過激な挨拶をしよと思った。

 

幸いにもすぐに機会がある筈。

 

貴族の上級悪魔の為の学院、通うことになった学院では本来なら貴族として知識を教えられる。ただ知識だけでなく悪魔として強さは必要と戦闘も鍛えられる。ボク達が入った時期は知識が軽視されて鍛える事を重視されると聞いていた。

 

それには理由がある。

 

悪魔と天使や堕天使との関係は元から悪かったのに、今は戦争が起きる秒読みの段階なほど関係が悪化していた。戦争が起きれば全面戦争、上級悪魔の家柄だと年若くても参戦する事は十分にあり得た。

 

だからこそ学院では戦闘力をあげる事が優先されていた。知識が有っても生き残れないと意味がないって事だね。

 

戦争に行く事はほぼ公然の秘密。

悲観や悲壮な顔をした生徒は居なかった

悪魔の貴族として戦場は晴れの舞台という側面が大きいからね。

 

鍛えてきた感じの生徒が多い。

だけど中には全く鍛えてない感じの生徒もいる。強さはバラバラ。

 

 

ボクは学院が今後の授業方針の為にも初日から、生徒の実力を程度で認する必要があると予想していた。

 

一番手っ取り早いのは実地。

 

 

そんな感じに生徒同士で戦闘をさせられると予想したけど……いきなり総当たり戦というのは驚いた。

 

 

担任となったあの教師…何処ぞの上級貴族の息が掛かってるのかな?自分達の子息なら上位に来ると考えているんだろうかな。それか……単純に戦闘を見るのが目的って可能性もあるか。悪魔は戦闘が好きだしね。

 

 

総当たりか。

死人が出ないだろうかな?

 

貴族の子供なら殺傷非殺傷の境目ぐらい判るかな。それとも死んだらその程度だったという扱いになるのかな。流石にそれはないよね。

 

 

他の生徒は戦う相手を見定める様に周りを見てる。アリシアスも他の生徒を見てる。相手の物色かな…なんで女の子ばかりを見てるんだろう。

 

 

教室から出され広い場所に出た。

 

ここで総当たりをするのか。

 

結界が張られていて結界の中である程度の怪我をすると、自動で外に弾き出されるらしい。一応安全対策はしてるのか。

 

 

総当たり戦の開始。

 

力自慢が多いのか中々派手に始まった。

ボクも取り敢えず直ぐに近くの相手を打ち倒した。それなりの速さで次々と倒してると偶然アリシアスを見かけた。悪い意味で驚いた。

 

一人だけ戦わずに逃げてたらそれは驚くよ。ヤル気が無いのか体力の温存の為か知らないけど戦わずに逃げるなんてと少しばかり落胆した。それから暫くして人数も少なくなってきた。またアリシアスを見かけた。全くの無傷で生き残っていた。

 

ふむ、他から無視されてるなら無傷でも可笑しなことは無いんだけど、逃げてるのが不興を買ったのか、アリシアスを執拗に狙ってる生徒がいるね。アシリアスには攻撃がカスリもしてない。ボクから見ても結構苛烈な攻撃なのに。

 

アリシアスの顔を見て…

 

驚いた。

 

なんてつまらなそうな顔をしてるんだ。

 

「クソ!これならどうだ!」

 

余りに回避され続けてキレたのか広域魔法を撃とうとしている。中々の魔力の高まりを感じた。

 

「不味いな…」

 

あれは相当な力が籠っている。いやアリシアスだけならどう対処するか見ていたんだけど、アリシアスの背後に倒れてる生徒が居るから不味いたんだ。

 

起き上がろうとしてるけど、動きが鈍い自力で逃げるのは難しい。たぶん倒れた彼にはボクしか気づいてない。止めようと声をかけようとした。

 

「少し待…な!」

 

横合いから攻撃してきた生徒がいた。

 

「くっ!邪魔をしないでくれ」

 

嫌なタイミングで邪魔が入った。

邪魔したのはカウンター気味に直ぐに倒したけど、魔力の弾が打ち出されていて今さら声を掛けても遅すぎる。

 

高密度な魔力弾、流石に今まで残ってただけあって、溜めたにしても威力だけなら上級悪魔クラスの力に届いている。あの程度ならボクの攻撃で消すのは簡単だけど、そのボクの攻撃が倒れた生徒を巻き込まない何て繊細な調整は…難しい。

 

アリシアスどうする。

 

迎撃するか。避けるか。此まで通りなら避けるだろう。やはりアリシアスは避けようとしてる。教えるにもタイミングが悪い。もうダメか。

 

「ひっ!」

 

倒れた生徒が攻撃に気付いて悲鳴をあげた。

アリシアスは声に反応して背後を見た。避けようとするのを止めた。まさか盾になるのか。

 

どうするアリシアス。

 

アリシアスは魔力の球を放っていた。

 

「な!?」 

 

瞬きする程度の時間で溜めもほぼないアリシアスの魔力の弾がぶつかって、二つの魔力の弾が相殺されて消えた。スゴいなと素直に思えた。あの短時間にあれだけの威力の攻撃を出した事もそうだけど、何の余波も起こさずに相手の攻撃を綺麗に消したことがだ。

 

万一偶然でもなければ彼女はとても高い技量がある。もし技量勝負なら確実に負けると確信できるほどだ。手に冷や汗が流れた。

 

アリシアスは表情の変化はまるでなし。明らかに行き過ぎた攻撃を受けて欠片も気にした様子を見せないのか

さっきの攻撃は上級悪魔クラスの攻撃だったと思う。つまり上級悪魔レベルの攻撃では彼女には効果がないか。

 

「嘘だろ。おまえな、グハ!?」

 

威力そのモノは悪くない攻撃をした彼は横からの攻撃をしアッサリ倒れた。どうやらさっきの一撃に全力を籠めすぎたようだ。

ボクはそんな彼を気にせずアリシアスについて考えた。逃げてる姿を見ただけで落胆した自分が少し間抜けだと思った。

 

 

あれだけの力があるアリシアスが逃げ回っていたのは何故。体調が悪い?力を隠している?逃げてるのは何でだ?

まさか此処にいる全員が相手にする価値がないと思って?だから退屈そうな顔なのか?このボクを含め弱者と思っているのか?

 

確信が出来た訳じゃないけど、正直これまでの悪魔生の中でも一番腹が立ったかもしれない。この戦いは最後の一人まで決める戦いだ。アリシアスが他の生徒に倒されるとは思えない。なら他を倒して最後に確認しよう。

 

ボクはアリシアスを今は無視して他の相手を倒す事にした。其なりに手強い相手もいたけど全員に打ち勝った。

アリシアスは……うれしいと言うべきか当然と言うべきか。残っていた。

 

残りはボクとアリシアスだけ。

 

アリシアスは小憎たらしい程に被弾痕が一つもなくて疲労も見えない。ボクは他の生徒を倒していたから少し疲れてるのにね。まぁ同じ土俵に居たんだ。力の消費は難癖か、…どうしても腹は立つな。

 

さて、最後の戦闘を…と、その前に

 

「アリシアス待ってくれ」

 

アリシアスは何だと言う感じだ。

 

「此れから少し派手になるから皆は距離をあけてくれるかな」

 

「結界がありますよ」

 

結界か。笑えた。

 

「スミマセン先生、ヤル気になったボクにはその程度の結界は意味はないんです」

 

脱落して見学に回っていたクラスメイトにそう言った、離れないな。実演するように魔力を地面に打ち込んでクレーターを作った。そう結界を破ってね。

 

「け、結界を簡単に、これがグレモリーの滅びの力」

 

「す、少し待ってくれ!直ぐに離れる!」

 

さてクラスメイトの退避が終わるまでの間に一つ挑発しようか。

 

「アリシアス・べリアル、此まで上手く逃げていたようだけど残りは君と僕だけだ。どちらかが倒れるまで終わらない。だから逃げるのだけがお得意なお嬢さん、最後はボクとちゃんと勝負しないといけないよ?」

 

「…………」

 

うん、…慣れない挑発したんだし何か返答してくれないかな。イヤなモノを見るような視線は地味に傷つくから止めて。はぁ退避は終わったかな。これで遠慮なくいける。

 

彼女の純粋な技量は残念だけど格上だと思える。なら力はどうかな。噂通り本当にボクと同格なのか、それとも凌駕してるのか。ふふ、ここまでワクワクしたのは初めてだ。

 

「邪魔も無くなったようだ。さぁ始めようかべリアルの血を受け継ぐモノよ。バアルの滅びの魔力受けてみなよ」

 

こう言ってもどうやら向こうからは動かないようだ。なら此方から遠慮無く行かせてもらう。全力だ。初めから今コントロール出来るギリギリで攻撃をする。全身を巡る魔力を掌に集めた。

 

「な、何て魔力だ」

 

うん、正直、予想より魔力が高まりすぎた。最上級悪魔の攻撃を遥かに上回る威力はある。…流石に不味いかな?此を向けられたら流石に彼女と慌て……表情の変化が無いってどう言うことかな。

 

表情の変化が無いタイプ、ボクの顔を見て嫌そうな顔をしてるし違うか。なんだか泣きたくなった。

 

足元を狙うか。余波だけで十二分な威力な筈だ。

 

「いくよ!」

 

ボクの破滅の紅の魔力が飛んでいく。

さぁどうする。

 

なんだ?アリシアスの前に半透明な壁の様なモノが、アレは盾のつもりか?あの盾でボクの滅びの力が防ぐつもりか。な!?ボクの魔力が戻ってくる!?まさか当たった攻撃が跳ね返されたのか!?此方に向かってくる!

 

 

「ぐぅ!!」

 

ドグオオオオン!!!!

 

跳ね返ってきた攻撃を魔力を放出する事でなんとか相殺した。自分で自分の攻撃を防がされた!だが耐えた。

 

 

「味な真似をし、ガフ!?」

 

頭に衝撃、痛みが、意識が……何を……地面

 

「は!?」

 

目を開ける女の子がいた。

口を抑えて震えてる?

 

「あ、め、目が覚めた?」

 

「君は確かシトリー家の……ボクはどうしてこんな所で寝てるんだ?」

 

何で地面で寝てたんだ?それと何故か顔や頭がやたら痛い。

 

「え~と覚えてない?」

 

「覚えてないって何を、っ!」

 

そうだ。総当たりの最後の勝負を彼女としていた!

 

「……気絶していたと言うことはボクは負けたのか。」

 

「あーうん…そうだね負けたよ」

 

負けたと言う言葉が胸に染み込んだ。負けた事は何度かある。だけど相手が年配の悪魔であって同年代は初めてだ。それにどうやって負けたのかすら判らない。知りたい

 

「ボクはどうやって負けたんだい」

 

「え、聞くの」

 

彼女、シトリー家のセラフォール・シトリーに勝負の顛末を聞いた。

 

とはいえ、説明は一言で済むぐらい簡単だった。ボクが自分の攻撃を相殺した瞬間に頭に魔力弾をぶつけられてアッサリ気絶したらしい。情けない。渾身の破滅の魔力は跳ね返されて…たった一撃で負けた。

 

 

 

アリシアス・べリアル。グレモリー家の異端児と"同等"の悪魔。

 

 

「はは、一蹴されて何が同等だ」

 

 

思わず笑ってしまった。

 

今思うと油断、慢心はあった。いやそんなモノは言い訳にもならないか。負けだ。完敗したと認めよう。

 

「あ、アリシアスちゃん」

 

向こうからアリシアスが来た。何だろう。負けた事に何か言うつもりか?敗者に掛ける言葉。初めて聞くことになる言葉だけど…想像しただけでも辛いモノだな。

 

ボクは負けたんだ。もし侮辱する様な事を言われたとしても、……どんなモノでも潔く聞こう。先に進む為にも覚悟を決めて聞くべきだ。

 

 

ハンカチ?彼女、アリシアスが、差し出したのはハンカチ。え、心配してくれて…

 

「鼻血で間抜けな顔にしてゴメンね?」

 

「…………」

 

「うわぁ」

 

あ、ダメだ敗けを潔く受け取るとか無理だね。スゴく腹が立った。

 

負けは負けだけど、本当に一蹴される程に実力差があるとは思いたくない。やっぱり油断したとか疲れてたとか色々と言い訳してもいいかな。言い訳があるなら負けを認めない事も出来る。自分でも意外な程にボクは負けず嫌いだったようだ。…彼女には負けたくない。まだ学院は始まったばかり。

 

ボクはまだふらつく身体を起こした。

アリシアスに宣言しよう。これから言おうとする言葉を思うと心が熱くなった。

 

 

「ははは惨敗だよアリシアス、けど、次は負けない。必ず君を打ち負かせと此処に誓おう」

 

初めて見つけたボクのライバル、長い付き合いになると思った。

 

 

 

スゴく嫌そうな顔は止めてほしいな。

 

 

 

 

 

 

 

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