【Green's Contradiction】   作:インプレッサWRX STI

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第15話:悪夢再来

「リーリヤ!どこー!返事してよー!」

あたりの木々は一層激しく燃え、行く手を阻む、ルルーナはそれを掻い潜りながら必死でリーリヤを探していた。

「お願いだよ…リーリヤ!リーリヤ!!」

ルルーナは全力で声を振り絞るが、爆音によってかき消される。

 

それでも彼女は叫び続けた

全力で、自身の限界を迎えても、探し続けた。

 

「リーリヤ…どこ…」

怪我をした足からは血が益々流れ出し、確実に彼女を衰弱させていった。

 

「うぅ…」

ついにルルーナはその場に倒れ込んでしまった、奪われた血液と比例するように彼女の意識は遠のいていく。

 

「返事してよ…リーリヤ…」

 

もう自分もここで死ぬ、そう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ルル…ナ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リーリヤ…リーリヤ!」

ルルーナの目線の先には体中ズタズタにされたリーリヤの姿があった。

「リーリヤ!しっかりして!」

「ルルーナ…ふ、不覚を取ってしまいました…」

リーリヤの横には先がへし折れ、欠けている槍が地面に転がっている。

「ここは危険…です…早く…逃げて…下さい…」

「お、置いていけるわけないっしょ!ほら一緒に逃げ…ッ!」

ルルーナは立ち上がろうとするが体が言う事を聞かない。

「ルルーナ…もう…良いんです…戦場で戦って死ぬのなら…軍人として誇りを持って死ねます…」

「な、何言ってるの!リーリヤがいなかったら…」

リーリヤはルルーナの頬に手をかけ涙を拭った。

「ルルーナ、泣かないで下さい…貴方らしくもないですよ、見ての通り私はもう動けません、ここに敵軍が来たら何とか時間を稼ぎますからルルーナは逃げて下さい…」

そう言いながらも彼女の体は震えていた。

「馬鹿…」

「……ルルーナ…?」

「リーリヤー、忘れちゃったのー?いくらリーリヤでもそれはないっしょー」

「ルルーナが死ぬ時は私も一緒に死にます!って言ってたのはリーリヤじゃん、なら、私もリーリヤが死ぬ時は一緒だよ♪」

「こ、こんな時に冗談は…!」

「冗談なんかじゃないよー、それに私も無我夢中で来ちゃったから…正直動けないんだよねー」

「…ルルーナ……ごめんなさい…私が…私が指示を守らなかったせいで…貴方まで巻き込んでしまって…本当に…ごめん…」

「あはは、今更何言ってるのー?リーリヤが私に迷惑かけたのはこれが最初じゃないっしょー♪」

「それに…大好きなパートナーを置いて行くなんて軍人としてあるまじき行為…だし…」

「ルルーナ…!」

笑顔とは裏腹に彼女の体力は限界をとうに超えていた。

「あはは……リーリヤ…安心して…一人には…させない…から…」

弾丸が飛び交う音が近づいてくる、森を燃やしている炎も二人に追い討ちをかけるように更に燃え盛る。

二人の心にもはや迷いはなく、ただこれから起こるであろう自分達の死を覚悟し、ゆっくりと目を閉じた。

 

 

 

 

(また…守れなかった…)

 

 

 

(もう…諦めて良いよね…)

 

 

 

(待っててね…もうすぐそっちへ行くから…)

 

 

 

(そしたら…謝らせてね)

 

 

 

ごめんね━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こっちに来ないで!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……え?」

 

 

「…………ナ!………リヤ!」

 

 

(この声は……もしかして…)

 

 

「ルルーナ!リーリヤ!」

体中傷だらけのウィッチが倒れる木々を交わし二人の元に転がり込んだ。

「ウィッチ…君……?どうして…ここに……」

「無理しないで、今治す。」

ウィッチは二人の手を取り回復魔法を唱えた。

 

「リフレクテーション…」

 

魔法を唱えると緑色の光が二人の体を包み込んだ、そして光が空へ消える頃には二人の体は完全に治っていた。

「信じられない…あの傷が本当に治ってる…!」

「よ、良かった…成功した…」

「…ウィッチさん…こんな所まで武装も無しで来るなんて自殺行為ですよ?!何でこんな無茶を…」

リーリヤがウィッチに泣き顔で問い詰める。

「ちょ、ちょっとリーリヤ…助けてもらってそれは…」

「いいえ!大事な事です!どうして軍人でもないあなたが私達のためにこんなことまでしてくれるんですか!」

一瞬僕はどう答えて良いか分からなかったが…

「好きな人がいなくなるのは嫌だなって、思っただけだよ…」

「なっ……!なっ……!」

リーリヤの顔が一気に真っ赤になる、まるでゆでダコのように。

「なななななんですか!たったそれだけの理由で…本当に…」

「リーリヤ……」

「……お礼はここを生きて帰れたら改めて言います、今はこの状況をどうにかしないといけません」

「たしかにそうだねー、見て…」

既に四方八方は火に囲まれ逃げ道は無くなっていた、ここに来た道も閉ざされている。

「私達の武器が使えれば簡単に抜けられるけど…」

リーリヤの槍は先が折れ所々へこんでしまっている、ルルーナの盾も穴だらけでとても使えない。

「どうします、突撃しますか?」

「…リーリヤー、それ本気で言ってるのー?」

「ではどうするんですか、このままでは……」

 

「…考えがある」

 

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