【Green's Contradiction】   作:インプレッサWRX STI

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第3話:出会い

「いきなりサバイバル開始とか…」

異国、いや、異世界の荒野にいきなり取り残されて呆然と佇むウィッチ、可哀想である。

「これからどうすれば…迎えに来るとは言われてもここにずっといるのはちょっとなぁ…」

あたりをよーく見回してみると遠くの方に村が見えた、恐らくホームステイ先もそこにあるだろう。

「待ってるのもなんだしもう行っちゃうか」

荷物一式を抱えて道も何も無いゴロゴロした岩や石の地面を歩く、火星にでも来たような気分だ。

 

…………………………………………

 

「な、何で道の一つも無いの…」

歩き始めて1時間、ようやく村に到着した。

「つ、疲れた…やっと着いた…にしても…」

人の気配がまるでない、廃墟ってわけではないのだが…とにかく人の気配が無い。

「すいませーん、どなたかいらっしゃいませんかー?」

片っ端からノックするが返事は返ってこない

 

「…嘘でしょ…留学どころか人にすら会えないじゃないか!どうなってるんだーーー!」

どれだけ大きな声を出しても返ってくるのは恐ろしいほどの静寂。

「これからどうすれば…ああもう!」

と叫んだその瞬間

 

ドゴオオオオオオン!

 

地響きにも近い振動と爆音が駆け巡る

「うわっ!」

音の方向を見てみると砂煙と黒煙が上がっている、それは一つや二つじゃなかった。

「一体どうなって…と、とりあえず逃げないと…」

次の瞬間後ろの家に砲弾が直撃した。

その爆風で体ごと吹き飛ばされる。

「うわっ…」

その後も砲弾の勢いは止まらずあたりの家や建物を無残に破壊していく。

「だ、誰か…誰か…」

誰もいないと分かってても呼び続けるしか方法は無かった、隠れているこの壁もいつ壊されるか分からない、まさに絶体絶命。

もう駄目だと思った…その時

 

 

「そこで何をしている!」

 

 

凛としたその声の方向を見ると軍服を着た女性が立っていた。

「早くこっちへ来い!死にたいのか!」

爆炎を掻い潜り彼女の元へ走る

「ここは戦場の最前線だぞ!死にたくなければ南へ向かって全力で走るんだ!」

「で、でも」

「早くしろ!ここも直に戦火に巻き込まれる!」

もう何が何だか分からない…

しかしこんな異世界で死ぬのは余りにも癪だ、

不思議な冷静さと共に僕は死ぬ気で走った

走る走る、人間死ぬ気になれば何でも出来るというのは本当で、村を抜けるまで全力で走りきれた。

「こ、ここまで来れば…」

一瞬だった、僕は上から降ってくる砲弾に気づくことが出来なかった。

「え………」

 

 

 

 

 

ズガアアアアアン!

 

 

 

 

直撃、死んだ、絶対に死んだ、ここまで逃げたのに…

 

つまらない人生だったな………

 

彼女欲しかった…

 

…………………………………………………

 

(あれ?息が出来る…感覚がある…)

 

(もしかして…生きてる…?)

 

 

恐る恐る目を開ける…

 

 

 

そこにいたのは…

 

 

 

藍色の軍服

 

空を隠すほどの大きな盾

 

長く青い透き通る髪

 

揺れる長いリボン

 

 

そう

 

その時

 

忘れもしない

 

 

 

 

 

あれが彼女と僕の最初の出会いだった━━━━━━━

 

 

 

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