まずは、番外編として、白テニ版の姫様の短編を書こうと思います。
※ シオンと姫様は恋人設定です。
では、本編へどうぞ
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ある晴天の日の飛行島。
そこに建てられたコートで汗を流す男女が1組。
言うまでもなく、シオンと、その恋人、エクセリアである。
審判はゲオルグが務めている。
コートの外では、ラピュセルとフィーユがボールで遊んでいる。
「それにしても、シオンさんもテニスやられていたんですね、はっ!」
「姫様が始めた、とゲオルグさんに聞いてからですけどね、ふっ!」
お互い話しながらも、互いのストロークの球速は時速130km近く出ている。
「ゲオルグったら…、はぁっ!」
少し浮いたボールを見逃さず、的確にスマッシュを決める姫様。
「あっぶな!おかげでこの機会を得られて幸せですけど!」
強烈なトップスピンのかかったボールをギリギリでドロップショットで返球するシオン。
テクニックタイプ特有のドロップショットは、当然、彼女も使えるわけで。
「読めてましたよ?シオンさん?」
そう言って、彼女はサイドギリギリにボレーを打ち込んだ。
「30-40。」
ゲオルグは淡々とスコアを読み上げてくれる。本当、生真面目で優秀な上司を持ったな、と思う。
姫様のマッチポイントに危機感を感じ、必殺ショットを構える。
無論、飛行島ルールなので、冒険家としての技能は当然使用可能なのである。
姫様のサーブがワンバウンドしたのを見計らい、現状打破の意気を込めて叫んだ。
「これで、決める!!」
紫電を纏ったラケットから、レールガンの要領で撃ち出されたボールは、亜音速で姫様と逆側のサイドを抜け、着弾点とフェンスに焦げ跡を残していた。
「デュース。シオン、姫様に怪我はさせるなよ。」
「心得てます。事故でも姫様には傷一つ負わせませんから。」
「あぁ。それでいい。」
「やりますねぇ、シオンさん。」
そう言って向けられた姫様の笑顔は、眩しい程に愛しく、けれど、同時に彼女だからこそ出せる高潔な闘志を纏っていた。
デュースで迎えた僕のサーブ。立ち位置から予測して、ストレート寄りに落とすスライスサーブを打つ。
しかし、予想は結果の前には無力である。
クロスステップで回り込んだ姫様からバックサイドクロスへの強烈なフォアハンドが返ってきた。
さすがに返球出来ず、ボールは僕の横を抜けて行った。
「アドバンテージ・レシーバー。」
やはり、経験の差だろう。
続く2本目のサーブ。
見計らったかのように絶妙なタイミングで姫様は必殺ショットを放った。
「行きます!」
強烈に曲がるボールを辛くも返球した僕はそのままの体勢で凍りつき、続く返球を冷たい氷の中で見守る事しか出来なかった。
「ゲームセット&マッチ。won by エクセリア。」
「いい勝負でしたね、シオンさん。」
氷の束縛から解放され、寒さに悴む僕を、姫様が手を握り温めてくれる。
「そうですね、姫様。」
「2人きりの時は敬語も姫様呼びもいらないですよ?」
「いえ、姫様呼びはもう、身に染み付いてるので…。」
「ふふっ、そんなに堅くならなくて大丈夫ですよ?シオンさん。」
「では、お言葉に甘えて。」
その後、日が沈むまで微笑ましい会話は続き、夜。
「今日は凄く楽しかったです、ありがとう、姫様。」
「ええ、また試合しましょうね。それでは、また明日。」
「ええ、また明日。姫様、大好きですよ。」
「ふふっ、私もです、シオンさん。」
去り際に姫様に口付けを交わす。
照れて紅く染まる姫様を抱きしめて、再び愛を囁き、僕は自室へ戻る。
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「シャッターチャンス!」
その様子をとある毒蛇にすっぱ抜かれてスクープとして報じられ、姫様との関係が島中に明るみになったのはまた別の話。
久しぶりの投稿、楽しんでいただけたなら幸いです。
本編はもう少しかかりそうです、すみません。
ちなみにバイパーさん、結構好きなキャラですw
また次回、お会いしましょう。